
結論: AI診断の15万円は、AIを導入するための総額ではなく、1業務について研修・試作・実装のどれで進めるかを判断する、入口の費用です。当社のライト診断(税別)は、打ち合わせ3回・2週間で、AI活用余地マップと次フェーズ提案を渡します。本番化は含みません。この記事では、15万円で手に入る物と含まれない物、申込前に確かめることを整理します。
この記事の要点
- ライト診断は税別15万円・2週間。標準診断は税別30万円。市場全体の平均価格ではなく、当社の案内価格です。
- 対象は1業務に絞る分、現場確認は標準の60分より短い30分の簡易版です。打ち合わせは3回(初回60分・簡易現場確認30分・結果報告60分)です。
- 成果物は2点です。AI活用余地マップ(=AIを使える工程と使えない工程を1枚にまとめた図)と、次フェーズ提案(=研修・試作・実装のどれで進めるかの提案)を渡します。診断レポート一式や概算見積は標準診断の成果物で、ライトには含まれません。
- 本番非接続(=実際に稼働中のシステムにはつながない条件)のため、本番化(=実際の業務で使い始めること)・保守は別契約で、15万円には含まれません。
この記事は、AI診断を15万円で見つけ、その金額で何が手に入るかを確かめたい中小企業の経営者や推進担当者に向けています。診断そのものの役割はAI適用診断とは、支援の種類はAI診断とAIコンサルの違いで扱っています。
今日やることは、診断したい業務を1つ選び、流れ・サンプル資料・課題メモの3点を書き出すことです。以下は実際の支援成果を示す事例ではありません。ライト診断を行った記録はないため、事例や効果の数字は載せていません。当社の案内書面にある仕様と、発注側への提案を分けて説明します。
AI診断15万円の範囲|ライト診断の仕様を1表で
15万円(税別)で手に入るのは、対象1業務の診断、打ち合わせ3回、既存テンプレデモ、成果物2点です。値段だけでなく、この6項目を同じ順で相手に聞くと、他社の見積もりと比べやすくなります。
| 項目 | ライト診断(15万円・税別) | 申込前に確かめること |
|---|---|---|
| 期間 | 2週間 | 開始日と結果報告日 |
| 対象業務 | 1業務 | どの業務を対象にするか |
| 打ち合わせ | 初回60分/簡易現場確認30分/結果報告60分 | 出席者と開催方法 |
| デモ | 既存テンプレデモ(=当社が用意済みの型のデモ) | 何を見せてもらえるか |
| 成果物 | AI活用余地マップ(1枚)/次フェーズ提案 | 見本の有無 |
| 進め方 | 本番非接続・現場同席 | 同席者と確認方法 |
この表は、当社の事業ファクトシートとAI適用診断ご案内の内容を整理したものです。成約価格の平均や、他社の診断サービスを調べた比較表ではありません。同じ「診断」という名称でも、会社ごとに提供内容は異なります。他社と比べるときは、呼び名でなく中身を見てください。
診断で行う作業は5段階です。①対象業務の棚卸し(どの工程に時間がかかっているか)、②AI適用の判定(AI化すべき工程と、すべきでない工程の切り分け)、③簡易デモ、④リスク整理(データ・権限・例外処理(=いつもと違う案件への対応)・運用で詰まる箇所)、⑤次フェーズの設計(研修・試作・実装のどれが合うか)です。
価格が予算に合うかだけでなく、結果を受け取った後に社内で何を判断できるかも見てください。発注の理由は「安く試せるから」で終えず、「この迷いを整理するため」と説明できる形にしておきます。
確かめ方は、見積書と案内書面を並べ、上の6項目がどこに書かれているかを追うことです。説明が口頭だけなら、理解した内容を文章にして相手に確認してもらいます。
対象業務の選び方|AIに任せたい工程と人が判断する工程を分ける
ライト診断の対象は1業務です。「会社全体をAI化したい」より、どの作業で手が止まるかを具体的に伝えるほうが、診断の中身を決めやすくなります。
架空の例として、見積書を作る仕事を考えます。依頼内容を読み、過去の見積を探し、必要な項目を転記し、内容を確認して提出する流れです。同じ「見積書作成」でも、探す作業が重いのか、文章を整えるのが難しいのか、承認待ちが長いのかで困りごとは違います。まずは、どの場面を変えたいのかを区別してください。
そこで「AIに任せる候補」と「人が引き続き判断する部分」を仮に分けます。過去資料の候補を探すことと、提示する条件を決めることは、同じ判断ではありません。診断でも、AI化すべき工程とすべきでない工程の切り分けは、作業の2段階目で行います。
| 説明する内容 | 架空の見積業務での書き方 |
|---|---|
| 仕事の始まり | 依頼内容を受け取り、必要な条件を整理する |
| 困る場面 | 過去資料を探しても、使える条件か判断しにくい |
| 変えたい作業 | 資料の候補探しと、入力内容の下書き |
| 人に残す判断 | 価格や条件の確認、提出前の承認 |
| 診断後に決めたいこと | 資料整理を先にするか、試作へ進むか |
対象が1業務のため、関連する仕事を広く持ち込む場合は、今回の対象と参考として説明する仕事を分けておきます。2業務が必要なら、標準診断(対象1〜2業務)が候補になります。
確かめ方は、メモを現場の担当者に読んでもらい、実際の流れとずれていないかを聞くことです。候補自体がまだ出ない場合は、AI 業務 棚卸しの考え方を使い、日々の作業を先に整理できます。
打ち合わせ3回の中身|60分・30分・60分で何を決めるか
ライト診断の打ち合わせは3回です。初回60分で業務を伝え、簡易現場確認30分で実際の様子を見せ、結果報告60分で次の進め方を決めます。
- 初回(60分): 対象業務の流れ、困りごと、診断後に決めたいことを伝える。用意する物は業務メモ
- 簡易現場確認(30分): 現場の担当者が、実際の作業やサンプル資料を見せる。標準診断の現場ヒアリング(60分)を簡易にした回
- 結果報告(60分): AI活用余地マップと次フェーズ提案を受け取り、4つの出口のどれで進むかを話し合う
現場同席は、日々の仕事の流れを踏まえて診断を進めるための条件です。準備としては、業務を説明できる人と、診断後の方針を決める人を整理します。同じ担当者が担っても構いません。経営者だけでは例外的な作業が見えず、現場の担当者だけでは予算や契約の判断ができない場合があります。
現場の説明では、普段どおりに進む仕事だけでなく、判断に迷う場面も取り上げます。架空の例なら、依頼の情報が足りないとき、過去資料と条件が違うとき、担当者が不在のときなどです。そうした例外を知らずに「入力を自動化する」と決めると、実際には人の確認が多く残るかもしれません。
打ち合わせ3回は、説明・確認・判断の順につなぐ
図の内容: ライト診断の打ち合わせ3回(60分・30分・60分)の役割を、説明・確認・判断の順に示します。
結果を聞く場では、説明を受けるだけで終えず、社内で判断できることと持ち帰ることを分けます。研修の検討はできても、他システムとの接続は担当部署の確認が必要かもしれません。確認先を決めて持ち帰れば、後で提案を読み直す負担を減らせます。
確かめ方は、診断会社へ「現場の誰に、何を聞く予定ですか」と尋ねることです。必要な人が出席できない場合の進め方も、日程を決める前に相談します。
2週間の流れ|Day1からDay14の進み方
2週間は、Day1の初回ヒアリングから、Day14の結果報告までです。本番化・保守は別契約なので、申込後にシステムが稼働するまでの期間ではありません。
| 日 | 内容 | 発注側の対応 |
|---|---|---|
| Day1 | 初回ヒアリング(60分) | 業務メモと出席者の準備 |
| Day2〜4 | 現場ヒアリング・サンプル資料確認 | 現場の説明と資料の提供 |
| Day5〜10 | 業務棚卸し・AI適用判定・簡易デモ作成 | 診断会社からの質問に答える |
| Day11〜13 | 診断資料・優先順位・次フェーズ提案の作成 | 結果報告の出席者を確定 |
| Day14 | 結果報告(60分)+次フェーズの判断 | 社内で判断する人が同席 |
ライト診断では、現場ヒアリングとデモの内容を簡易化します。標準診断と同じ深さの確認を期待しないでください。
2週間は、聞く・調べる・まとめる・判断するの5つの区切り
図の内容: 2週間(Day1〜Day14)の進み方を、5つの区切りで示します。
診断会社の作業期間と、自社の準備や判断にかかる時間は別です。資料を社外へ出すための確認や、現場の予定合わせは、依頼側で進める必要があります。急いでいる場合ほど、希望日だけでなく、動かせない社内の予定を伝えてください。
日程の遅れや取消しの扱いは、案内書面に記載がありません。見積書や申込書で確かめましょう。期間の詳しい見方はAI適用診断の期間で整理しています。
確かめ方は、開始日と結果報告日を申込時に決め、同じカレンダーに置くことです。結果を社内で話す場も確保してください。
成果物2点|AI活用余地マップ1枚と次フェーズ提案
ライト診断で渡る成果物は2点です。AI活用余地マップ(1枚)と、次フェーズ提案です。前者は対象業務のどの工程にAIが向くかを1枚にまとめた物、後者は研修・試作・実装のどれで進めるかの提案です。診断レポート一式(5〜8ページ程度)は標準診断の成果物で、ライトには含まれません。
見本を確認できる場合は、見た目の整い方だけでなく、どの業務について何を調べたかを読みます。現場から聞いた事実、資料で確認したこと、提案者の見立てが分かれていると、社内でも説明しやすくなります。「AI活用の余地がある」とだけ書かれていても、どの工程から始めるべきかは分かりません。申込前に見本を見せてほしいと頼むのは、発注側が要求してよい条件です。
| 見る場所 | 申込前・受取時に聞くこと |
|---|---|
| 対象の説明 | どの工程を見て、どこから先は対象外ですか |
| 判断の根拠 | 何を確認した結果、この提案になりましたか |
| 残る条件 | まだ試していないことは何ですか |
| 次の進め方 | 進む場合に、自社が準備することは何ですか |
| 費用の扱い | 次の費用は今回分かりますか、別途見積もりですか |
診断で確かめたことと、次の試作で確かめることは区別して受け取ります。本番非接続の診断だけで、実際の業務システムにつないだ場合の動作まで確認済みとは扱えません。提案に見込みの効果が書かれる場合も、実測なのか、条件を置いた見立てなのかを質問します。
ライトには概算見積が成果物として含まれていない点も確認してください。次フェーズ提案に費用の見込みが載るかは、申込前に書面で確かめます。次の費用まで必要なら、標準診断(概算費用の幅を提示)と比べてください。
確かめ方は、「この資料を社内で説明した後、何を決められますか」と尋ねることです。資料を読む際の詳しい着眼点はAI適用診断のレポートも参考になります。
15万円に含まれない物|本番接続・精度保証・運用保守
診断は本番非接続で、本番化・保守は別契約です。15万円を払えば、そのまま業務で使い続けられる仕組みが完成するという案内ではありません。
| 区分 | 含まれない内容 |
|---|---|
| 本番へのつなぎ込み | 本番環境への接続・システム改修・API連携(=他のシステムと自動でデータをやりとりする仕組み)・権限設計・セキュリティレビュー |
| 品質の約束 | 成果物の精度保証 |
| 稼働後 | 本番での継続稼働・運用保守 |
| 試作の本番利用 | 検証段階の試作をそのまま本番で使うこと(勧めていません) |
これらが必要な場合は、診断後に別フェーズ・別契約で見積もります。本番利用に進むなら、権限設計・例外処理・運用ルールなどを別フェーズで確認します。本番とは、実際の顧客情報や取引を扱い、日々の仕事に使っている環境のことです。試作を本番で使うと、例外の扱いや誰が確認するかが決まらないまま動き出します。
デモを見る場合も、何のデータで、どの条件を試したかを聞きます。ライト診断のデモは既存テンプレデモで、御社の業務そのものを再現するものではありません。想定した入力で動くことと、現場の例外を含めて使えることは別です。
機密情報の扱いは次のとおりです。診断で使うのは公開情報・ダミーデータ・非機密サンプルだけで、本番の顧客データや機密データは扱いません。簡易構成図(=データがどこを通るかを示す図)も受け取れます。使うデータ・ツール・保存場所・接続の有無・アクセス範囲を整理した図で、社内の情報システム担当が確認に使えます。本番環境の権限や認証情報を、診断だから必要だろうと先回りして渡すことは避けてください。
確かめ方は、「今回の納品で終わる範囲」と「別契約で始まる範囲」を書面で分けることです。診断後の接続に向けた条件はAI適用診断の本番接続で扱っています。
申込前に用意する物と支払い条件
用意する物は3点だけです。対象業務のざっくりした流れ(口頭でも可)、サンプル資料や現行フォーマット(社外秘は除く・ダミー可)、課題メモ(箇条書きで可)です。
業務メモは、立派な提案書に仕上げる必要はありません。誰から依頼が来て、何を見て、何を作り、誰が確認して終わるのかを書きます。困りごとは「効率が悪い」とまとめず、「前の担当者の資料が見つからない」「入力後に別の表へ写している」のように、作業が分かる言葉にすると伝わります。測っていない時間や効果を数字で埋める必要もありません。
最初は上から埋められる項目だけで構いません。全部を埋めてから動く必要はありません。
対象の業務:
仕事が始まるきっかけ:
今の作業の流れ:
困っている場面:
人の判断を残したい部分:
診断後に決めたいこと:
社外に見せられる資料の種類:
現場の説明を担当できる人:資料は、社名や金額を伏せ字にしたダミーに置き換えたものでも構いません。ただし、置き換え方によっては本来の難しさが伝わらなくなるため、何を変えた資料なのかも伝えます。社内での準備には、担当者の時間も含まれます。資料を探すこと、情報を伏せること、質問に返答することを見込んでおきます。
支払い条件は、当社の案内では次のとおりです。
- 申込: 案内書面と簡易申込書の記入
- 請求: 診断が完了してから請求書を発行(前払いなし)
- 支払い: 翌月末払い
日程変更・取消し・対象変更の扱いは、案内書面に記載がありません。見積書と申込書で確かめてください。追加依頼が出たとき、着手前に費用を相談できるかも確認しておくとよいでしょう。
確かめ方は、業務メモを読んだ相手が、どの仕事を診断するのか説明できるかを見ることです。提出資料はその理解を助けるために揃え、手元の原本をまとめて送る準備にはしないでください。
ライトか標準か|30万円に上げる3つの判断
ライトは15万円、標準は30万円で、どちらも税別・2週間です。選ぶ基準は、診断後に決めたいことを、提案された範囲で判断できるかどうかです。
| 比較する点 | ライト診断(15万円) | 標準診断(30万円・当社の案内上の推奨プラン) |
|---|---|---|
| 対象業務 | 1業務 | 1〜2業務 |
| 打ち合わせ | 初回60分/簡易現場確認30分/結果報告60分 | 初回60分/現場ヒアリング60分/結果報告60分 |
| デモ | 既存テンプレデモ | 個社向け簡易デモ |
| 成果物 | AI活用余地マップ(1枚)/次フェーズ提案 | 診断レポート一式(5〜8ページ程度)/デモ録画/本番化条件/概算見積 |
個社向け簡易デモとは、公開情報・非機密サンプル・ダミーデータをもとに、対象業務の一部を簡易的に再現するものです。本番利用を前提とした成果物ではありません。
標準診断に上げるか迷うときは、次の3点で判断します。
- 対象が2業務になるか
- 現場ヒアリングに60分かける必要があるか(ライトは30分の簡易確認)
- 診断後の概算費用まで受け取りたいか
3点とも「いいえ」なら、まずライトで足りるかを検討できます。ただし、これは選び方の目安で、実際に足りるかは対象業務によって変わります。
比較の際は、他社にも自社の目的を同じ文章で伝えてください。片方には「まず可能性を知りたい」、もう片方には「実装予算を決めたい」と伝えると、内容が違っても当然です。目的を揃えて初めて、価格の違いが確認範囲によるのか、成果物によるのかを判断できます。
確かめ方は、「今回決めたいことは何で、どの成果物で答えが分かるか」を照合することです。標準診断の成果物の見方はAI適用診断のレポート、診断サービス全体の費用の見方はAI適用診断の費用相場で説明しています。
15万円の位置づけ|PoCの手前の価格帯
診断料金とPoC(=小さく試作して確かめる取り組み)の相場は、対象と目的が異なります。当社の競合ライブラリでは、各社公開資料をもとに、PoCを100〜500万円・1〜3ヶ月と整理しています。
この集計は2026年7月6日時点の二次情報(=各社の公開資料を寄せ集めた情報)で、確度は中(=精度は高くない)です。当社の料金表でも、今の市場価格を保証する調査でもありません。同じ資料には、コンサル・要件定義を40〜200万円・1〜2ヶ月とする相場情報もあります。要件定義とは、何を作り、どんな条件で動かすかを整理する作業です。
| 区分 | 金額・期間 | 数字の読み方 |
|---|---|---|
| 当社のライト診断 | 15万円・2週間 | 税別の案内価格。本番非接続の入口 |
| 当社の標準診断 | 30万円・2週間 | 税別の案内価格 |
| コンサル・要件定義 | 40〜200万円・1〜2ヶ月 | 各社公開資料の集計。確度は中 |
| PoC | 100〜500万円・1〜3ヶ月 | 各社公開資料の集計。当社見積もりではない |
診断は、PoCや開発の手前に置く入口の価格帯
図の内容: 診断→PoC→本番化・保守の順に、段階ごとの金額の目安を示します。PoCは市場相場で、当社の見積もりではありません。
金額だけを並べると、診断のほうが安いと感じるかもしれません。しかし、診断で期待するのは次に何をするかの整理で、PoCでは選んだ対象を試作して確かめます。診断を受ければ試作が不要になる、と読み替えないでください。逆に、試す対象が決まっていない段階で試作の見積もりだけを集めても、比較条件が揃いません。
導入前に検討する事項があることは、公的な資料でも扱われています。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「テキスト生成AIの導入・運用ガイドライン」(最終更新日2024年7月31日)は、第3章「生成AIの導入について」で導入担当者の主な考慮事項を説明しています。ただし同ページには注記があります。内容はIPAの意見を代表するものではなく、中核人材育成プログラム卒業プロジェクトメンバーの見解に基づくとのことです。金額や診断サービスの記載はありません。
確かめ方は、見積もりごとに「何を判断するための費用か」を書き添えることです。PoCを具体的に検討する段階では、AI PoC 費用で費用の内訳を確認できます。
診断後の4つの出口|今はやらない・研修・試作・実装
診断の結果は、次の4つのどれかを根拠つきで提案する形で渡されます。「今はやらない」も正当な結論です。
| 出口 | 向いている場面 |
|---|---|
| 今はやらない | 費用対効果が薄い、または前提が整っていない |
| 研修で進める | 社内に作れる人を育てたい(助成金の活用は社労士確認のうえ別途) |
| 試作で進める | 1業務を、業務理解用に形にして確かめたい |
| 実装で進める | 本番に近づけたい(提携先の実装担当を入れる) |
これらは選び分けの考え方であり、診断だけでどの会社にも同じ結論が出るという意味ではありません。
診断後は、4つの出口から根拠つきで選ぶ
図の内容: 診断後に検討する4つの出口を示します。進むか見送るかは依頼側が判断し、本番化・保守は別契約です。
次の提案を受けたら、なぜその進め方が合うのかを聞きます。「AIに向いているから」だけでなく、現場のどの問題に対応するのかが分かる説明を求めてください。診断を申し込んだことと、その後の発注を決めることは分けて扱います。見送るときは、何が整えば検討できるかをメモに残すと役立ちます。
確かめ方は、提案の理由、次に確かめること、社内の担当を対応づけることです。その後の工程はAI適用診断の本番化で詳しく扱っています。
早見表|申込を進められる状態と、先に確かめる状態
申込の判断は、価格への納得だけでなく、依頼する内容を相手と共有できているかで行います。次の表は当社サービスの審査条件ではなく、発注側が確認に使うための目安です。
| 確認すること | 申込を検討しやすい状態 | 先に確かめたい状態 |
|---|---|---|
| 目的 | 診断後に決めたいことを説明できる | 診断後に決めたいことが、まだ言葉になっていない |
| 対象業務 | 1業務を選び、流れと困る場面を伝えられる | 部門名だけで対象を考えている |
| 現場同席 | 説明できる人と予定を相談できる | 誰が参加するか決まっていない |
| 成果物 | 2点の中身と、答えを得たい問いを確認した | 資料の名称しか聞いていない |
| 料金の範囲 | 本番化・保守との区切りを理解した | 診断料金で導入まで終わると思っている |
| 資料の受渡し | 公開情報・ダミー・非機密サンプルで説明できる | 原本をそのまま送ろうとしている |
| 結果の使い道 | 社内で判断する人と場がある | 納品後に誰が読むか決まっていない |
この表で左側に当てはまる項目があっても、契約内容の確認は必要です。逆に右側が残っているから、診断を諦めるべきという意味でもありません。どこが曖昧かを見つけ、その点を相談すればよいのです。
社内の説明では、期待していることと、今回判断しないことを並べます。たとえば、対象業務の進め方は考えるが、本番への接続条件は別の検討になる、と伝えます。この区切りがないと、結果を受け取った人が「導入できるはずだった」と感じかねません。
確かめ方は、空欄や説明が曖昧な行を質問に変えることです。「成果物には何が載るか」「自社で対応する作業は何か」と聞き、答えを見てから申込むか決めてください。
診断会社に送る質問テンプレ|見積書の前に書面で答えをもらう
この記事で「申込前に確かめる」と書いた点は、メール1通でまとめて聞けます。口頭の説明は後で食い違いやすいので、答えは文章でもらってください。
お世話になっております。AI診断の申込を検討している○○です。
対象にしたい業務は「○○」です。申込前に、次の点を書面で教えてください。
1. 見積の15万円(または30万円)に含まれる作業と、含まれない作業
2. 打ち合わせの回数・時間・開催方法と、当社側の出席者の条件
3. 成果物の名称・形式・見本の有無
4. 本番に接続しないことの記載、本番化・保守を別契約で扱う場合の見積の出し方
5. 当社が準備する資料の種類と、社外に出せない資料を扱う場合の代替案
6. 請求のタイミングと支払い条件、日程変更・取消し・対象変更の扱い
7. 結果を受け取った後に、追加で質問できる期間の有無答えが「ケースによります」だけで返ってきた項目は、そのまま空欄として残します。その項目は、どのケースで何が変わるかを追加で聞いてください。理由が書面で返らなければ、他社と比べるときの材料にします。「分からない、個別に相談」と書かれた項目は、相談する条件を確かめて残します。
同じ7問を複数の会社に送れば、金額の差が確認範囲の差なのか、成果物の差なのかが並べて読めます。診断会社の選び方そのものはAI診断サービスの選び方で整理しています。
確かめ方は、返答を表にして「書面で確認できた」「口頭のみ」「回答なし」に色分けすることです。回答なしの項目が申込の判断に影響するかを、社内で話してから決めてください。
業種別の読み替え|同じ診断でも、持ち込む業務と心配ごとは変わる
どの業種でも診断の考え方は同じですが、持ち込む業務と気にする点は変わります。自社の業務に置き換えるための早見表です。
| 業種のイメージ | 持ち込みやすい業務の例 | 先に確かめたいこと |
|---|---|---|
| 製造・建設 | 見積作成、日報・検査記録の整理 | 図面や現場写真など、社外に出せない資料の扱い |
| 士業・コンサル | 書類のたたき台作成、問い合わせ対応 | 顧客情報を含む資料をダミーに置き換える方法 |
| 小売・飲食・EC | 発注、商品説明、問い合わせ返信 | 例外的な対応(返品・欠品)を人に残す範囲 |
| 不動産・人材 | 物件や求職者情報の整理、連絡文面 | 個人情報を診断に出さずに説明できるか |
これは当社の実績ではなく、業務を選ぶときの考え方の例です。どの業種でも、迷いが大きいのは「例外が多い業務」と「誤りが起きたときの影響が大きい業務」です。診断の対象は、手順が比較的はっきりしていて、間違えても人が気づける業務から選ぶと、結果を読み解きやすくなります。
業種別の進め方は、建設業のAI活用や税理士事務所のAI活用のように、業界ごとの記事で扱っています。
確かめ方は、自社の業務を上の表に当てはめ、右端の「先に確かめたいこと」を社内の担当者に1つずつ聞くことです。答えが出ない項目は、診断の場で相談する議題にします。
社内に15万円の稟議を通すときの説明の組み立て
稟議や上長への説明では、金額の小ささではなく、何を判断するための費用かを先に書くと通りやすくなります。診断は導入の約束ではなく、導入するかどうかを決める材料の購入です。
説明に入れる要素は次の4つです。
- 目的: 診断後に決めたいこと(例: 研修・試作・実装のどれで進めるか、今はやらないか)
- 範囲: 対象にする1業務と、本番非接続であること、成果物は2点であること
- 含まれない物: 本番化・保守は別契約で、別途見積もりになること
- 判断の場: 結果報告(Day14)の後に、誰がいつ次を決めるか
「AIで業務が楽になる」といった効果の約束は、診断の段階では書きません。診断の結果で、効果が見込める業務と見込めない業務が分かる、という言い方にとどめます。社内説得の資料づくりはAI導入の社内説得に詳しく書きました。
確かめ方は、稟議文を書いた後に「診断の結果が悪かったら、何を決めることになるか」を自分に問うことです。「今はやらない」と決める準備がある説明なら、診断を判断材料として使える状態です。
今すぐ受けなくていい会社と、この記事に含まれないこと
診断を使って何を決めるかが見えていない会社は、先に業務と課題を整理しても構いません。次の状態なら、申込より準備を先に進める選択肢があります。
- 対象業務をまだ説明できない場合。まずAI 業務 棚卸しを使い、日々の仕事と困りごとを書き出す
- 現場の説明を担当する人が決まっていない場合。社内で相談し、誰に何を聞けるかを整理する
- 結果を受け取っても判断する場がない場合。診断の用途と、方針を決める人を先に確認する
すでに作る物や利用条件が決まり、具体的な実装支援を探している会社も、診断が必要かを改めて相談できます。診断を経由すること自体を目的にする必要はありません。
この記事に含まれないことは、次のとおりです。
- 診断サービス全体の価格比較と相場の詳しい読み方 → AI適用診断の費用相場
- 標準診断の成果物の詳しい確認方法 → AI適用診断のレポート
- 診断後の開発や本番稼働の進め方 → AI適用診断の本番化
- 導入効果の実績や実名事例による評価 → AI適用診断の事例の見方
この記事では、案内書面にない日程変更・取消しの条件や、効果の保証を補っていません。関連する記事に詳しい説明があっても、自社の申込内容は最新の案内書面で確かめてください。
確かめ方は、診断会社に頼む前に整理できることと、診断で相談したいことをメモで分けることです。前者を完璧に仕上げるより、分からない点をそのまま説明できる状態を目指します。
Summary in English
AI Expert’s Light diagnosis costs 150,000 yen excluding tax. It covers one business process over two weeks and includes three meetings: a 60-minute kickoff, a 30-minute brief on-site check, and a 60-minute results session. The deliverables are two items: a one-page AI opportunity map and a next-phase proposal. The Standard diagnosis costs 300,000 yen excluding tax and covers one to two processes, adds a tailored demo, and includes a report of about five to eight pages plus a rough estimate.
The diagnosis does not connect to production systems. System integration, API connections, permission design, security review, accuracy guarantees, continuous operation, and maintenance are excluded and quoted separately if needed. Only public information, dummy data, or non-confidential samples are used. Payment follows completion: an invoice is issued after the diagnosis, due at the end of the following month.
The purpose is to help decide among four outcomes: do nothing for now, train staff, build a prototype, or implement. Market price ranges for proofs of concept are secondary information compiled from public sources, not quotations from AI Expert. The article uses a fictional workflow and does not report customer results. Confirm scope, participants, deliverables, schedule, and cancellation terms in the written proposal before applying.
まとめ|15万円で買えるのは判断材料まで
- ライト診断は税別15万円・2週間。標準診断は税別30万円
- 対象1業務、打ち合わせ3回(60分・30分・60分)、成果物はAI活用余地マップ(1枚)と次フェーズ提案
- 本番接続、精度保証、運用保守は含まれない。本番化・保守は別契約
- 支払いは診断完了後の請求書、翌月末払い。日程変更や取消しの扱いは書面で確認
- 標準に上げる目安は、2業務か、現場ヒアリング60分が要るか、概算見積まで求めるか
- 診断後は、今はやらない・研修・試作・実装から根拠つきで選ぶ
次のアクションは、今日・今週・今月のうち、今の準備に合うものを選んでください。
- 今日: 診断したい業務を1つ選び、流れ・サンプル資料・課題メモの3点を書き出す
- 今週: メモをもとに、現場の参加者と、社外へ見せられる資料の範囲を相談する
- 今月: 案内書面で範囲と条件を確かめ、申し込むか、準備を先に進めるかを決める
料金に何が含まれるかと、結果を何に使うかを揃えてから申し込むことが、判断の出発点です。対象業務や範囲を相談しながら固めたい場合は、無料相談で整理できます。
次に読む
- 日程を決める前の確認点を知りたい → AI適用診断の期間
- 診断そのものの役割を確かめたい → AI適用診断とは
- 事例の示し方を見て判断したい → AI適用診断の事例の見方
- どの支援を選ぶか整理したい → AI診断とAIコンサルの違い
更新履歴
- 2026-10-23: 初版公開。ライト診断の仕様(打ち合わせ3回・成果物2点・日程・支払い条件)を反映
- 次回更新予定: 2026年12月(価格・仕様の変更有無を再確認)
本記事は2026年10月23日時点で参照した当社の事業ファクトシート、AI適用診断ご案内、競合ライブラリに基づきます(公開日: 2026年10月23日)。価格・仕様は変わることがあるため、申込前に最新の案内書面で確かめてください。
参考・出典
- 当社調査: AI Expert事業ファクトシート(資料生成用・正本)。ライト診断15万円・標準診断30万円、税別、2週間・本番非接続・現場同席、本番化・保守は別契約という記載を参照(参照日: 2026年10月23日)
- 当社調査: AI適用診断ご案内。ライト診断・標準診断の仕様、実施内容、成果物、含まないもの、2週間の進め方、支払い条件を参照(参照日: 2026年10月23日)
- 当社調査: 競合ライブラリ「業界標準の段階課金(相場)」。各社公開資料の当社集計に基づくコンサル・要件定義とPoCの相場を参照。集計時点は2026年7月6日、確度は中・二次情報(参照日: 2026年10月23日)
- 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「テキスト生成AIの導入・運用ガイドライン」 https://www.ipa.go.jp/jinzai/ics/core_human_resource/final_project/2024/generative-ai-guideline.html 最終更新日2024年7月31日(参照日: 2026年10月23日)
FAQよくある質問
- AI診断の15万円には何が含まれますか?
- 当社のライト診断(税別15万円)には、対象1業務の診断、打ち合わせ3回(初回60分・簡易現場確認30分・結果報告60分)、既存テンプレデモ、成果物2点が含まれます。成果物はAI活用余地マップ(1枚)と次フェーズ提案です。本番環境への接続や運用保守は含まれません。
- AI診断15万円の期間はどのくらいですか?
- 当社のライト診断は2週間です。Day1の初回ヒアリングで始まり、Day14に結果報告(60分)と次フェーズの判断を行います。ライト診断では現場ヒアリングとデモの内容を簡易化します。開始日と報告日は申込時に決めておくと社内の予定を組みやすくなります。
- 15万円のライト診断と30万円の標準診断は何が違いますか?
- どちらも税別・2週間です。ライトは対象1業務・簡易現場確認30分・既存テンプレデモ・成果物2点。標準は対象1〜2業務・現場ヒアリング60分・個社向け簡易デモ・診断レポート一式(5〜8ページ程度)、デモ録画、本番化条件、概算見積です。診断後に概算見積まで必要かが、選ぶときの目安になります。
- 15万円のAI診断では何ができませんか?
- 本番環境への接続、システム改修、API連携、権限設計、セキュリティレビューは含まれません。成果物の精度保証、本番での継続稼働、運用保守も対象外です。必要な場合は、診断後に別フェーズ・別契約で見積もります。検証段階の試作をそのまま本番で使うことは勧めていません。
- AI診断を受けるために、事前に何を用意しますか?
- 用意するのは3点です。対象業務のざっくりした流れ(口頭でも可)、サンプル資料や現行フォーマット(社外秘は除く・ダミー可)、困りごとの課題メモ(箇条書きで可)です。診断で扱うデータは公開情報・ダミーデータ・非機密サンプルに限り、本番の顧客データや機密データは使いません。
- AI診断の支払いはいつ、どの方法ですか?
- 当社の案内では、診断が完了してから請求書を発行し、翌月末までに支払います。申込は案内書面と簡易申込書の記入で行います。前払いはありません。日程変更や取消しの扱いは案内書面に記載がないため、申込前に書面で確かめてください。
- AI診断の後は、そのままAI導入に進むのですか?
- 進む必要はありません。診断後の出口は、今はやらない・研修で進める・試作で進める・実装で進める、の4つで、根拠つきで提案されます。「今はやらない」も正当な結論です。本番化と保守は別契約なので、診断の申込だけで次の契約に進むことはありません。
- 15万円のAI診断は、PoCの前に受ける意味がありますか?
- PoC(=小さく試作して確かめる取り組み)の市場相場は100〜500万円・1〜3ヶ月(各社公開資料の当社集計・確度は中)です。試す対象が決まっていない段階なら、診断で対象と進め方を絞ってから見積もりを取るほうが、比較の条件を揃えやすくなります。対象がすでに決まっていれば、診断は不要な場合もあります。


