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AI導入支援|支援の4種類と選び方5項目・補助金の注意点【2026年10月】

AI導入支援で頼める診断・試作と実装・研修・定着の4種類と、選び方5項目を整理。費用の見方、依頼前にそろえる資料、IT導入支援事業者との違い、補助金の発注順を解説。2026年10月4日時点の事務局の公開情報を反映しています。

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AI Expert 編集部運営 Orga合同会社

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AI導入支援|支援の4種類と選び方5項目・補助金の注意点【2026年10月】

結論: AI導入支援は、AIを入れる作業の代行ではなく、診断・試作と実装・研修・定着のどこを外部に任せるかを決める依頼です。この記事では、頼める中身の4種類、補助金の登録制度であるIT導入支援事業者との違い、費用の見方、補助金を使うときの発注のタイミング、頼む前に確かめる5項目を順に書きます。

この記事の要点

  • 頼める中身は4種類。診断(何をAIにするか決める)、試作と実装(動く物を作る)、研修(使う人を育てる)、定着(保守と見直し)に分けると、見積が比べられる
  • IT導入支援事業者は、補助金事務局に登録され審査に採択された事業者のこと。民間のAI導入支援会社が自動的にそれに当たるわけではない
  • 補助金を使うなら、発注・契約・支払いは交付決定の後。締切と対象費用は、申請する枠の公募要領と事業スケジュールで確かめる
  • 頼む範囲は5項目(範囲・成果物・自社に残る物・止め方・補助金の登録)を依頼前に書面で確かめて決める

この記事は、AIを会社に入れる方針を決めた中小企業の経営者・推進担当に向けて書いています。「どこまでを外部に頼めるのか分からない」状態の方です。依頼先を探す前に、支援の中身と費用・補助金の関係を整理し、頼む範囲を決めたい方を想定しています。そもそもAIを導入すべきかの判断はAIエージェント導入|メリット・デメリットと5つの判断基準に書きました。ここでは、導入すると決めた後の「何を頼むか」に絞ります。

今日やることは1つです。今困っている業務を1つ書き出し、下の「早見表|どの支援から頼むか」で一番近い行を選んで、頼む種類を決めてください。 4種類の中身は次の節で説明します。依頼先の比較は、その後で足ります。

AI導入支援とは|AIを入れる作業のうち外に頼む部分

AI導入支援とは、AIを会社の業務に入れる作業のうち、どの部分を外部の専門家に任せるかを決めて依頼するサービスの総称です。「AI導入」は、自社の業務にAIを取り入れて使える状態にすること全体です。「支援」は、その一部を外に頼む行為です。

線引きは単純です。どの業務をAIに任せるか、どこまで現場の判断を残すかは、支援を受けても決めるのは自社です。支援会社が引き受けるのは、その決定を材料つきで助けること、動く物を作ること、使う人を育てること、動き続ける状態を保つことです。

この線引きを曖昧にすると、「全部お任せ」で頼んだのに現場が使わず、成果が出ないことが多いです。AIを試したが使い物にならなかったという相談の原因は、AIを試したが使い物にならなかった原因は3つで整理しています。

確かめ方は、依頼前に次の一文を書いてみることです。「当社は〇〇の業務を、××まで外部に頼み、△△は自社で決める」。この一文が書けない段階は、まだ頼む前の整理が残っています。

頼める中身は4種類|診断・試作と実装・研修・定着

頼める中身は、診断、試作と実装、研修、定着の4種類です。どこから頼む場合も、対象業務と今の状態を伝えます。すべての種類を順番に契約する必要はありません。

頼める中身は4種類。順番はなく、困っている段階の1つから始められる

AI導入支援の4種類4つの箱を横に並べた図。診断は何をAIにするかを決める、試作と実装は動く物を作る、研修は使う人を育てる、定着は保守と見直しを行う。どの箱からでも依頼を始められる。AI導入支援の4種類① 診断何をAIにするかを決める② 試作と実装動く物を作る③ 研修使う人を育てる④ 定着保守と見直しどの箱からでも依頼を始められます。1社に4つ全部を頼む必要はありません

図の内容: 診断・試作と実装・研修・定着の4種類が並列に並び、どれからでも依頼を始められることを示す。

種類決めること受け取る物向く段階
① 診断どの業務をAIにするか、優先順位、本番(=実際の業務で使う状態)に進めるか診断報告書(対象業務・進め方・見積の目安)何から手を付けるか決まっていない
② 試作と実装動かす範囲、確認する人、使うAIの形(チャットで聞く形か、自動で処理する形か)動く試作、本番で使う仕組み対象業務が決まっている
③ 研修誰に何を教えるか、自社の業務で演習するか研修と、使い方の資料仕組みはあるが、使う人が慣れていない
④ 定着誰が直すか、見直しの頻度保守(=壊れたとき直す)と見直し(=使ってみて直す)の作業入れたAIが止まったとき、直す人がいない

当社の場合、AI適用診断は2週間で行います。実際の業務データにはつながず、現場に同席して確認します。試作と実装には、AI実装の専門家のレンタルがあります。専門家が週1〜2回、月20時間以上の稼働で実装を進めます。研修はオプションです。診断の中身はAI適用診断とは?30万円を払う前に「分かること・分からないこと」に詳しく書きました。本番化と保守は診断とは別の契約です。

① 診断

進める業務と見送る業務を分けるのが、診断の役目です。

診断で受け取りたいのは、候補の一覧だけではありません。どの業務から始めるか、その理由まで説明できる材料です。たとえば、資料を探す作業と顧客への回答文を作る作業では、確かめる点が違います。前者は資料の置き場所、後者は回答の正しさを誰が確認するかが問題になります。

依頼するときは、診断報告書の見本や目次を聞いてください。対象業務、使う資料、残る課題が読めるかを見ます。「AIを入れた方がよい」という結論だけでは、次の発注内容が決まりません。見送る業務とその理由も受け取れるかを、相談時に確かめます。

② 試作と実装

試作は「小さく作って試す」こと、実装は「現場の仕事に組み込む」ことです。動くことと、現場で使えることを分けて見ます。

試作では、使いたい場面で役立つかを確かめます。実装では、現場の仕事の流れに組み込みます。試作の画面が動いても、本番の資料に接続できるとは限りません。社員ごとに見せてよい資料の範囲や、AIが答えられないとき誰に回すかも決める必要があります。

試す材料は、期待どおりに処理できる例だけに偏らせないでください。文字が読みにくい資料や、判断に迷う問い合わせも候補です。共有できる資料の範囲は、先に社内で確認します。支援会社には、AIの答えが合っているかを自社の誰が決めるかも伝えます。これは、現場の確認がないまま、画面の見栄えだけで本番化を決めないためです。

③ 研修

説明を聞く場と、業務で試す場をつなぐのが研修です。

研修を頼むなら、受講後に何をできるようにしたいかを伝えます。「AIを理解する」だけでは、講義の内容が広がりすぎます。文章の下書き、資料の要約など、担当者が普段行う仕事に結びつけてください。

教材については、自社の題材を扱えるかを聞きます。持ち込みが難しい資料なら、架空の内容で練習できるかを相談します。研修後に使い方を忘れた場合の確認先も決めておくと安心です。質問対応や教材の更新が含まれるかは、見積の範囲として確かめます。

④ 定着

直す担当と、見直すきっかけを決めておくのが定着です。

定着の支援では、導入後に困ったときの動きを具体的に決めます。AIの出力がおかしいとき、誰に連絡し、どの業務を止めるかを決めます。担当者が替わった場合に、使い方を引き継ぐ資料も必要です。

保守と改善は、依頼する作業が違う場合があります。動かない仕組みを元に戻す作業と、新しい業務を追加する作業を分けて聞いてください。契約終了後も使える設定や資料が残るかも確認します。「継続支援あり」と書かれていても、すべての修正が含まれるとは限りません。

伴走(担当者と一緒に進める形)で頼む場合は、診断から定着までを数ヶ月単位でまとめて頼む形になります。伴走の3つのフェーズはAI伴走支援とは|3つのフェーズと費用相場・選び方5項目に譲ります。

見積書は、4種類のどれが入っているかを丸で囲んで確かめます。「AI導入一式」としか書かれていない見積は、どの種類に払うのかが見えません。

このうち「実装」を現場に入れる段階の判断(対象の選び方・成立条件・効果の測り方・投資回収・運用)は、AI 現場 実装の9つの判断で整理しています。

このうち研修を外部の講師に頼む場合は、AI研修の講師を選ぶ依頼先4タイプと基準5つを先に確認しておくと、依頼前に伝える情報や見積の確認項目を整理できます。

依頼前の準備|仕事の流れと困っている場面を伝える

相談前にそろえるのは、立派な計画書ではなく、今の仕事が分かる材料です。何を受け取り、誰が処理し、最後に何を渡しているかを書きます。困っている場面も添えると、診断が必要なのか、実装の相談へ進めるのかが伝わります。

たとえば問い合わせ対応なら、受付から回答までの流れを書き出します。過去の回答を探すのに困るのか、文章を作るのに困るのかを分けます。同じ「対応を楽にしたい」でも、困り方によって頼む内容が変わります。原因を断定できない場合は、分からない点をそのまま相談内容にします。

準備する材料書く内容支援会社に聞くこと
仕事の流れ受け取る物、処理する人、判断する場面、渡す物どこまでを支援の対象にできるか
困っている場面探し直し、手戻り、判断待ちAIの導入で解決する問題か
使う資料種類、保管場所、共有できる範囲試す前に何を整える必要があるか
社内の役割相談窓口、結果を確認する人誰がどの場面で参加するか

最初の対象には、問い合わせ対応・議事録づくり・社内FAQの検索のように、流れが書き出しやすい業務が向きます。導入前後の効果は、次のように「何を、どう比べるか」から決めます。

業務の例導入前に測る物導入後に同じ方法で比べる物
問い合わせ対応1件の回答にかかる時間、回答を探し直す回数同じ種類の問い合わせの所要時間、直しの回数
議事録づくり会議後に清書へかける時間同じ会議での清書と確認の時間
社内FAQの検索答えが見つかるまでの時間、担当者への確認の回数同じ質問での時間と確認の回数

数字は、依頼前に自社で測れば足ります。たとえば「1件の回答に何分かかったか」を1週間メモするだけで構いません。この記事では、効果の金額や時間は示しません。

資料は大量に送ればよいわけではありません。最初は、どの種類の資料を使うかの説明でも相談できます。実物を共有する前に、共有先、用途、保存場所を確かめてください。顧客情報などが含まれる場合は、社内のルールに沿って扱います。相談段階で本番の接続情報を渡す必要があるかも、目的から確認します。

時間短縮を期待する場合は、何の作業時間を見るかを決めます。AIが処理する時間だけでなく、人が確認して直す時間も対象です。現在の作業を測れていなければ、効果の数字を先に約束しないでください。まず測り方を相談し、導入前後で同じ作業を比べられるようにします。

社内の窓口と、結果の正しさを判断する人が同じとは限りません。窓口だけで内容を決めず、普段その仕事をする人にも確認します。支援会社から質問が来たときの回答先を決めておくと、説明の行き違いを減らせます。この準備まで含めて手伝ってほしい場合は、診断の範囲として依頼します。

外に頼む前に社内で何を決めておくかは、AI導入の進め方を担当・成果物・止める基準で整理した6つの手順にまとめています。

IT導入支援事業者とは別物|補助金の登録制度との違い

IT導入支援事業者は、補助金を運営する窓口(事務局)に登録され、審査で採択(=審査に通ること)された事業者のことです。民間のAI導入支援会社が自動的にそれに当たるわけではありません。

デジタル化・AI導入補助金事務局の制度概要は、申請者について「事務局に登録された『IT導入支援事業者』とパートナーシップを組んで申請することが必要」と案内しています(複数者連携デジタル化・AI導入枠を除く)。IT導入支援事業者は、ITツール(=事務局に登録されたソフトやサービス)の導入を支えて補助事業を円滑に進める事業者です。事務局への登録申請と、事務局および外部審査委員会による審査の採択が必要とされています(デジタル化・AI導入補助金制度概要)。

つまり、「AI導入支援」と名乗る会社と、補助金の登録制度にいる事業者は、別の物差しで呼ばれています。

呼び方何を指すか確かめ方
AI導入支援会社診断・実装・研修・定着のどれかを請け負う民間の会社4種類のどれを請け負うかを提案書で確かめる
IT導入支援事業者補助金事務局に登録され、審査で採択された事業者事務局に登録されているかを、会社に直接聞く
登録ITツール事務局に登録されたITツール申請に使うツールが登録されているかを、事業者に聞く

確かめ方は、依頼前の質問に1行足すことです。「貴社は補助金事務局に登録されたIT導入支援事業者ですか。登録されている場合、今回の依頼はどのITツールの導入にあたりますか」。答えが曖昧なら、補助金を使う前提の依頼は進めません。

費用の見方|何に払うかで分ける

AI導入支援の費用は、4種類それぞれ「何に払うか」で分けて見ます。相場の積み上げはAIエージェント導入費用|4段階の相場と総額の組み方に任せ、ここでは見積書の読み方だけ書きます。

種類何に払うか当社の公開情報
① 診断調査と報告書AI適用診断 ライト15万円/標準30万円(税別)。2週間・実際の業務データにはつながない
② 試作と実装専門家の稼働と動く物専門家は月20〜36万円の案件例(月々の費用)、初期費用0円。契約は準委任または請負(30万円〜)
③ 研修講師と教材オプション
④ 定着保守と見直しの作業本番化・保守は別契約

診断・試作・実装は払う対象が違う。金額は別の資料・条件の参考値で、単純には足せない

診断から実装までの費用の階段3段の階段図。1段目は診断でライト15万円または標準30万円(税別)。2段目は試作で、他社の調査記事の記載は100〜500万円。3段目は実装で、専門家の案件例は月20〜36万円。診断から実装までの費用の階段① 診断15万/30万円(税別)② 試作(PoC)100〜500万円他社記事の記載③ 実装専門家 月20〜36万円当社の案件例

図の内容: 診断15万円または30万円、試作の他社記載100〜500万円、実装の専門家月20〜36万円という3つの金額を、段階順の階段で並べた。

試作(PoC=本番の前に、小さく試して使えるか確かめること)の費用には幅があります。ai-market.jpの記事では、100〜500万円(1〜3ヶ月)です。元記事の更新日は2026年6月28日で、当社が2026年7月6日に確認しました。当社の金額ではなく他社記事の記載で、当社では裏取りしていない参考値です。見積を比べる目安として並べています。当社の実装は、月単位の費用(月20〜36万円の案件例)で見ます。診断15万・30万円と試作100万円以上の間に開きがあるのは、診断が「進むかどうかを決める入口」、試作が「動く物を作る」工程だからです。

確かめ方は、見積に次の3つを聞くことです。

  1. この金額は4種類のどれに払うのか
  2. 次の段階(試作・実装)に進むと、費用はいくら変わるのか
  3. 本番化や保守は、この金額に含まれるのか、別契約なのか

3つとも書面で返れば、見積を同じ条件で比べやすくなります。

⑤ 見積の比べ方

含む物と別料金の物をそろえて比べます。

診断の料金と実装の料金は、総額だけでは比べられません。同じ「チャットボットを作る」という見積でも、資料の整理や引き継ぎを含むかで中身が変わります。自社で担当する作業も合わせて書き出してください。外部への支払いが少なくても、社内で準備する作業が増えることがあります。

月額の見積では、その期間に何を進めるかを聞きます。納品物ごとの見積では、完成と判断する条件を聞いてください。どちらの場合も、途中で依頼内容が変わったときの相談方法が必要です。修正の相談をしただけで追加費用が発生するのか、見積を取り直すのかを確認します。

利用するAIや周辺サービスの料金も、支援費用とは分けて確かめます。支援会社との契約が終わっても、利用を続ける限り支払いが残る場合があります。誰の名義で契約し、誰が支払うかを決めてください。「初期費用なし」と書かれていても、運用中の支払いもないとは限りません。

診断の後に進まない選択をした場合も確認します。報告書だけを受け取って終了できるか、次の契約が前提になっていないかを聞きます。段階を区切る目的は、結果を見て続けるか判断することです。次の段階の費用が未定なら、決める時期と材料を提案書に載せてもらいます。

支援の範囲より広く、診断から実装・定着までを任せる前提で依頼先を探す場合は、AI導入コンサルに頼める4つの工程と費用3型の見方、会社を選ぶ5項目も比較の材料になります。

中小企業が契約形態ごとにどの金額帯を見ておくかは、AIコンサルの費用を中小企業向けに整理した記事で、無料の公的窓口から月額契約までの順に確認できます。

補助金を使うなら|支援の費用が対象になる範囲と、発注のタイミング

補助金を使うなら、交付決定の前に発注・契約・支払いをしないことが最優先です。交付決定とは、事務局が補助金を出すと正式に決めて知らせることです。事務局は「交付決定前に発注・契約・支払い等を行った場合は、補助金の交付を受けることができません」と案内しています(交付決定後に必要な手続き)。

支援の費用が対象になるかについて、制度概要には「相談対応等のサポート費用やクラウドサービス利用料等も補助対象に含まれます」とあります。通常枠のページでは、補助対象のサービス(役務=作業を頼む費用)に「導入コンサルティング・活用コンサルティング」が載っています(通常枠)。補助金で買えるのは、事務局に登録されたソフトやサービス(ITツール)の導入に関わる費用です。支援会社への依頼そのものが、自動で対象になるわけではありません。

通常枠の数字は次のとおりです(事務局の通常枠ページ、補助率・補助額は2026年10月2日、締切と公募要領の更新日は2026年10月4日に確認)。

項目通常枠の記載
補助率1/2以内、2/3以内
補助額1プロセス以上: 5万円以上150万円未満/4プロセス以上: 150万円以上450万円以下(プロセス=ITで置き換える業務の区分の数)
締切2026年10月30日(金)17:00
公募要領の更新日2026年8月28日

10月30日の締切より後の公募回は、確定した回だけが事務局のスケジュールに載ります。締切後は事業スケジュールで確かめてください。プロセスの数え方など細かい決まりは、事務局の公募要領を見てください。枠や公募回で条件が変わるため、申請前に最新の公募要領で確かめ直します。

見積を依頼する際は、対象になる費用と対象外の費用を分けてもらいます。対象外の費用も含めて、自社で支払えるかを判断するためです。

個人アカウントの月額利用料だけを申請したい場合は、先に対象になるか確かめます。 補助の対象は、登録されたITツールの導入に関わる費用です。AIサービスの名前だけでは、対象かどうかを判断できません。そのツールが登録されているか、依頼先を通して申請できるかを、見積の前に聞いてください。

研修の費用は、別の制度で考える場合があります。社員教育の費用には、人材開発支援助成金のような雇用関係の助成金があります。補助金とは窓口も条件も違うため、研修だけを頼むなら、管轄の公式資料で対象かを確かめてから進めます。この記事では、助成金の金額や要件は示しません。

補助金は交付決定の後に発注する。決定前の発注・契約・支払いは対象外

補助金を使うときの発注の順番左から右へ4つの段階を示す図。相談と見積取得、申請、交付決定、発注・契約・支払いの順。交付決定より前の発注・契約・支払いは補助金の対象外になる。発注の順番相談・見積を取る正式な発注とは分ける申請する登録事業者と組む交付決定発注前に決定を確認発注・契約・支払い対象条件も確認交付決定より前に発注・契約・支払いをすると、補助金の交付を受けられません

図の内容: 相談・見積、申請、交付決定、発注・契約・支払いの順に進み、交付決定前の発注・契約・支払いが対象外になることを示す。

確かめる順何を確かめるか誰に聞くか
① 登録依頼先がIT導入支援事業者として登録されているか依頼先の会社
② ツール申請に使うITツールが登録されているか依頼先の会社
③ 対象費用見積の項目が補助対象のサービス(導入コンサルティングなど)に当たるか依頼先と事務局の公募要領
④ 順番交付決定の前に契約・発注・支払いがないか自社の社内手続き
⑤ 日程締切と、その後の公募回の日程事務局の事業スケジュール

次の3つに当てはまるなら、補助金を使わず進める選択もあります。

  • 申請する公募回の締切までに、依頼先との準備が間に合わない
  • 頼みたい中身が登録されたITツールの導入に関係しない(この補助金の対象にならないため、別の制度か自費で進めます)
  • 交付決定まで着手できないと業務の都合に合わない(決定前に発注すると対象外になるため)

補助金の5枠の違い、申請の流れはAI 導入 補助金|2026年度の5枠と補助額・申請の流れに任せます。ここで確かめるのは、支援の依頼と発注の順番だけです。

選び方5項目|頼む前に確かめる質問

頼む前に確かめるのは、①頼む範囲、②成果物、③自社に残る物、④止め方、⑤補助金を使う場合の登録の有無の5項目です。5つとも書面で答えが返るかを見ます。 口頭で聞いた場合は、メールで確認文を送り返して残します。

#項目聞き方良い答えの例
①頼む範囲請け負う種類の確認「診断のみ」「診断と試作」のように範囲が書面にある
②成果物納品物の確認報告書・動く試作・手順書など、物の名前がある
③自社に残る物自社だけで回せるかの確認手順書、AIへの指示文、接続の設定を自社で管理できる形で受け取れ、引き継ぎの回数が提案書にある
④止め方変更・終了の可否の確認変更・終了の条件が契約に載る前提で話せる
⑤補助金の登録登録の有無の確認登録の有無を即答でき、対象ツールを示せる

③の「自社に残る物」は、支援会社を卒業できるかの確認です。当社は、支援が終わった後に社内で回せる状態を目指す考え方で設計しています。この考え方はAI内製化とは?「支援会社を卒業できる」研修設計の思想と3つの条件にまとめました。

④の止め方は、契約の形でも変わります。準委任(=作業を行うこと自体に対して払う契約)と請負(=完成した物に対して払う契約)の使い分けはAI導入の準委任と請負|フェーズ別の選び方4つの基準で解説しています。

⑥ 回答の読み方

約束が仕事の場面に置き換わるかを見ます。

「柔軟に対応します」という回答には、具体例を添えて聞き返します。たとえば、扱う資料が途中で増えた場合の進め方です。作業範囲の変更になるのか、今の契約に含むのかを確かめます。初回の回答で決まらなくても、発注前に合意できれば比較材料になります。

成果物については、名前だけでなく使い方も聞いてください。「手順書を納品する」なら、誰が読み、どの作業をできるようになるかを確認します。設定の変更を自社で行いたいなら、その説明も含むかを聞きます。納品された資料があっても、社内の担当者が使えなければ、引き継ぎはまだ終わっていません。

止め方については、変更を申し出る相手と終了時の扱いを確認します。作りかけの物、預けた資料、利用中のサービスをどう扱うかが論点です。専門家を変更できる場合も、引き継ぎの範囲を聞いてください。「変更できる」という言葉だけで、費用や作業が同じまま続くとは考えません。

候補の会社から回答を集めたら、空欄と追加質問を整理します。技術に詳しい説明があるかより、自社が頼みたい範囲に答えているかを見ます。判断できない項目は、面談で具体例を使って確かめてください。質問の内容を候補ごとに変えすぎないことも、公平に比較する助けになります。

依頼先へ送る質問は、次のテンプレをそのまま使えます。

質問テンプレ(メール文面)
件名: AI導入支援のご依頼前の確認事項

〇〇株式会社 ご担当者様

AI導入の支援を検討しており、見積の前に次の5点をご確認させてください。

1. 今回の依頼は、診断/試作と実装/研修/定着のどれを請け負う想定ですか。
2. 納品物は何ですか(報告書、動く試作、手順書など)。
3. 支援が終わった後、当社だけで回せる状態になりますか。引き継ぎの内容を教えてください。
4. 内容が合わないときの変更・終了の条件を教えてください。
5. 補助金の利用を検討しています。貴社は補助金事務局に登録されたIT導入支援事業者ですか。

ご回答は書面(メール本文で構いません)でお願いします。

初回の面談で条件を整理する進め方もあります。ただし、契約前には答えを書面でもらってください。面談後も範囲や納品物が決まらない場合は、発注を見送ります。面談の進め方はAI導入の相談窓口の使い方|相談前〜後の5ステップと質問7つでも書きました。

当社への依頼の流れ|導入5ステップ

当社(AI Expert、運営はOrga合同会社)は、AI実装の専門家を紹介し、期間単位で入ってもらう仕組みです(4種類では②試作と実装にあたります)。依頼の流れは5ステップで、①無料相談、②打ち合わせ、③契約、④専門家候補のご提示、⑤キックオフの順に進みます。

契約は準委任(=作業を行うこと自体に払う契約)または請負(=完成した物に払う契約)で、30万円〜です。標準期間は3〜4ヶ月です。基本はフルリモートで、週1回30〜60分の進捗共有を行います。初回相談は無料(30分)、初期費用は0円で、合わなければ専門家の変更・終了もできます。

この記事は、当社の実績や成果の数字を示す記事ではありません。当社の導入支援の件数や成果は、この記事に載せていません。書いてあるのは、仕組みと料金、そして発注側が依頼先に求めてよい条件です。

無料相談では、4種類のどれを頼むかを1文で伝えてください。

早見表|どの支援から頼むか

困りごとから逆引きすると、最初に頼む種類が決まります。

困りごと最初に頼む種類1つ目の確認
何をAIにすればよいか決まらない① 診断診断の結果、本番に進むかやめるかを決められるか
対象業務は決まっている。動く物がほしい② 試作と実装動かす範囲と確認する人が書面にあるか
AIツールは契約したが、社員が使っていない③ 研修自社の業務で演習するか
入れたAIが止まったとき、直す人がいない④ 定着誰が直すか、費用は別かが決まっているか
補助金を使いたい①〜④のいずれか+登録確認依頼先が登録されたIT導入支援事業者か

今すぐ頼まなくていい会社と、この記事に含まれないこと

AI導入支援は、次のいずれかに当てはまる会社なら、今すぐ依頼しなくて構いません。

  • AIをほとんど触ったことがなく、まず自社で無料で使える生成AIを試す段階の会社
  • どの業務に困っているかを、まだ1つも書き出せていない会社(その場合は、早見表の困りごとから近いものを選ぶところから始めます)
  • 補助金を使いたいが、申請する公募回の締切に準備が間に合わない会社
  • 担当者が決まっておらず、支援会社の質問に答える時間が取れない会社

この記事に含まれないことは次の4つです。

Summary in English

AI implementation support is not outsourcing the work of “installing AI”; it is a request in which a company decides which parts to hand to outside experts: diagnosis, prototyping and implementation, training, and retention (maintenance and review). Even with support, the company itself decides which tasks to give to AI.

The article splits support into those four types and gives a “what do you pay for” view of cost for each. Per Orga LLC’s public information (October 2026), its AI applicability diagnosis takes two weeks, stays disconnected from production, and costs 150,000 JPY (light) or 300,000 JPY (standard), excluding tax. Its expert-rental cases run 200,000 to 360,000 JPY per month, with no initial fee. A third-party article cites 1 to 5 million JPY for a proof of concept; we have not verified that figure.

For subsidies, the Digital and AI Adoption Subsidy secretariat states that applicants must partner with a registered “IT implementation support provider” (except the multi-party collaboration track). This means a private AI support firm is not automatically such a provider; ask whether it is registered. The secretariat also states that ordering, contracting, or paying before the grant decision makes the cost ineligible. Check the official application guidelines for eligible costs and the current schedule for deadlines.

Before hiring, confirm five items in writing: scope, deliverables, what remains with the company, how to stop, and subsidy registration.

まとめ|頼む範囲を決めてから依頼先を探す

  • AI導入支援は、AIを入れる作業の代行ではなく、どこを外部に任せるかを決める依頼で、決めるのは自社
  • 頼める中身は診断、試作と実装、研修、定着の4種類。困っている段階の1つから頼める
  • IT導入支援事業者は補助金事務局に登録された事業者。民間のAI導入支援会社が自動的にそれに当たるわけではない
  • 費用は4種類それぞれ「何に払うか」で見る。当社のAI適用診断はライト15万円・標準30万円(税別)
  • 補助金を使うなら、発注・契約・支払いは交付決定の後。締切は申請する枠の公式スケジュールで確認する
  • 頼む前に、範囲・成果物・自社に残る物・止め方・補助金の登録の5項目を書面で確かめる

次のアクションは、3つのうちどれか1つで構いません。

  • 今日: 今困っている業務を1つ書き出し、早見表で近い行を選んで、頼む種類を決める
  • 今週: 候補の会社に、5項目の質問テンプレを送って書面で答えをもらう
  • 今月: 補助金を使うなら、登録の有無と締切を確認してから、見積の項目と発注の順番を決める

何を頼むか決めきれない段階でも、30分の無料相談で困りごとを整理するところから始められます。

次に読む

更新履歴

  • 2026-10-04: 初版公開。支援の種類・費用・依頼前の確認事項を整理。料金は当社の公開情報と事務局の公開資料で確認
  • 次回更新予定: 2026年11月(公式スケジュールと公募要領を再確認)

本記事は2026年10月4日時点のデジタル化・AI導入補助金事務局の公開情報と当社の公開情報に基づきます(公開日: 2026年10月4日)。補助金の条件・日程は公募回ごとに変わるため、申請前に事務局の最新の公募要領で確認してください。

参考・出典

  • 中小企業デジタル化・AI導入支援事業(デジタル化・AI導入補助金事務局)「デジタル化・AI導入補助金制度概要」 https://it-shien.smrj.go.jp/about/(参照日: 2026年10月4日)
  • 同事務局「通常枠」 https://it-shien.smrj.go.jp/applicant/subsidy/normal/(参照日: 2026年10月4日。補助率・補助額は2026年10月2日の取得分。対象費用・締切の確認先)
  • 同事務局「交付決定後に必要な手続き」 https://it-shien.smrj.go.jp/aftergrantdecision/measures/(参照日: 2026年10月4日)
  • 同事務局「事業スケジュール」 https://it-shien.smrj.go.jp/schedule/(参照日: 2026年10月2日。申請時の締切確認先)
  • 当社調査: AI適用診断・専門家レンタル・導入5ステップの料金と仕組みの確認(2026年10月)
  • 当社調査: PoC(試作)の費用相場を、他社の調査記事(ai-market.jp、2026年6月28日更新)の記載として2026年7月6日に確認

FAQよくある質問

AI導入支援とは何ですか?
AIを会社の業務に入れる作業のうち、どこを外部の専門家に任せるかを決めて依頼するサービスの総称です。中身は大きく、診断(何をAIにするかを決める)、試作と実装(動く物を作る)、研修(使う人を育てる)、定着(保守と見直し)の4種類に分かれます。4つすべてを1社に頼む必要はなく、困っている段階に合わせて1つから頼めます。依頼前に「どの種類を頼むのか」を書面で決めておくと、見積が比べやすくなります。支援を受けても、どの業務をAIに任せるかを最後に決めるのは自社です。
AI導入とAI導入支援は何が違いますか?
AI導入は、会社が業務にAIを取り入れて使える状態にすること全体を指します。AI導入支援は、そのうちの診断・試作と実装・研修・定着のどこかを外部に頼む依頼です。支援会社に頼んでも、導入そのものは自社の業務の中で行われるため、使う現場の人が関わる必要があります。
AI導入支援の費用は何にかかりますか?
支援の種類ごとに払う対象が違います。診断は調査と報告書、試作と実装は専門家の稼働と動く物、研修は講師と教材、定着は保守と見直しの作業です。当社の公開情報では、AI適用診断はライト15万円・標準30万円(税別)で、専門家の案件例は月20〜36万円(月々の費用)、初期費用は0円です。見積は「何にいくら払うのか」を種類別に分けてもらってから比べます。
AI導入補助金はいくらもらえますか?
通常枠の補助率は1/2以内または2/3以内、補助額は1プロセス以上で5万円以上150万円未満、4プロセス以上で150万円以上450万円以下です(事務局の通常枠ページ、2026年10月2日確認)。枠や導入する内容で変わるため、依頼先に申請予定の枠と対象費用を聞き、最新の公募要領で確かめてください。
2026年のAI導入補助金はいつまで申請できますか?
通常枠の締切は2026年10月30日(金)17:00です(公募要領の更新日は2026年8月28日)。それ以降の公募回は、確定した回だけが事務局の事業スケジュールに載るため、締切後はそこで確認します。依頼先と書類の準備日程も早めに相談してください。
AI研修の費用も補助金の対象になりますか?
補助金の対象は、登録されたITツールの導入に関わる費用で、導入コンサルティングなどの役務が載っています。社員の研修だけを頼む場合は、人材開発支援助成金のような別の制度で考えることがあります。窓口も条件も違うため、頼む前に公式資料で対象かを確かめます。
個人アカウントの月額利用料だけでも補助金を申請できますか?
申請できるとは限りません。補助の対象は、事務局に登録されたITツールの導入に関わる費用です。AIサービスの名前だけでは対象か分からないので、そのツールが登録されているか、依頼先を通して申請できるかを見積の前に確かめます。
IT導入支援事業者とAI導入支援会社は同じですか?
同じとは限りません。IT導入支援事業者は、補助金事務局に登録申請をして審査に採択された事業者です。民間のAI導入支援会社が自動的にそれに当たるわけではないので、補助金を使いたいときは、登録されているかを依頼前に聞いて確かめます。
AI導入支援は、どんな会社なら今すぐ頼まなくてよいですか?
AIをほとんど触ったことがなく、まず無料で使える生成AIを試す段階の会社や、困っている業務をまだ1つも書き出せていない会社は、今すぐ頼まなくて構いません。担当者が決まらず質問に答える時間が取れない会社や、補助金を使いたいが締切に準備が間に合わない会社も同じです。先に困っている業務を1つ書き出すところから始めます。
補助金を使うなら、先に発注してもよいですか?
いいえ、先に発注してはいけません。事務局は「交付決定前に発注・契約・支払い等を行った場合は、補助金の交付を受けることができません」と案内しています。交付決定とは、事務局が補助金を出すと正式に決めて知らせることです。相談や見積の段階と、正式な発注は分けて進めます。発注・契約・支払いは交付決定の後です。

Writerこの記事を書いた人

AI Expert 編集部運営: Orga合同会社

非エンジニアの運営者が、自社の営業(リスト作成・文面・送付・資料・日報)をAIで毎日動かしながら書いています。中小企業のAI適用診断・実務題材型AI研修・プロAI人材のマッチングを提供。

この記事の検証方法: 数字・価格・仕様は一次情報(公式ドキュメント・公式料金ページ)か自社の実測だけを使い、出典に参照日を付けています。公開前に機械検証(verify_post)と、書き手とは別のAIによる事実照合を通しています。

この記事の検証環境: 自社の料金と進め方は当社の公開情報、試作の費用は他社の調査記事の記載と照らしました。補助金の登録制度と発注順は事務局の公開資料、通常枠の補助率・補助額・締切は事務局の通常枠ページの記載と照らしました。公開前に、書き手とは別のAIが、料金は当社の公開情報、補助金の数字は事務局のページと1つずつ照らし合わせました。