AI導入の相談窓口|公的無料と民間有償の違い・選び方5項目【2026年9月】

結論: AI導入の相談窓口は、公的な無料窓口・民間の有償相談・ベンダー営業の3種類に分かれ、どれを選ぶかは「何を決めたいか」の段階で変わります。この記事では、3種類の見分け方、公的窓口の具体的な使い方、民間の有償相談との違い、ベンダー営業の窓口を使うときの注意点、相談前に準備すること、選ぶときのチェック項目を順に書きます。
この記事の要点
- AI導入の相談窓口は「公的無料」「民間有償」「ベンダー営業」の3種類。目的が違うので、決めたいことの段階で使い分ける
- よろず支援拠点は国が設置した無料の経営相談所で、47都道府県にあり、何度でも無料で相談できる
- 個社(=自社ならではの事情)の業務に踏み込んだ設計まで相談したいなら、AI適用診断(15万円〜・2週間・本番システムには触れない)のような民間の有償相談が向く
- 準備なしで相談に行くと、窓口選びと相談時間の両方で時間を失う。課題・予算・期限の3行メモを先に作る
この記事は、AI導入の相談先がまだ決まっていない経営者・DX(=デジタル変革)担当者・情シス(=情報システム)担当者に向けて書いています。「診断がよいか」「顧問がよいか」といった具体的な発注形態は、まだ決めていない段階を想定しています。個別サービスの中身まで知りたい方は、AI適用診断とはやAI診断とAIコンサルの違いを先に読んでください。この記事は、それらを選ぶ手前の「そもそもどこに相談すればいいか」だけに絞ります。
今日やることは1つです。相談に行く前に「何に困っているか・使える予算・いつまでに決めたいか」の3行メモを作ってください。これがあるだけで、窓口選びと相談時間の両方が短くなります。
AI導入の相談窓口は3種類|まず見分け方から
AI導入の相談窓口は、運営元と目的の違いで大きく3種類に分かれます。同じ「相談窓口」という言葉でも、中身はまったく別物です。
| 種類 | 運営元の例 | 費用 | 主な目的 |
|---|---|---|---|
| 公的無料 | よろず支援拠点 | 無料 | 経営課題全般への一般的な助言 |
| 民間有償 | AI顧問、AI適用診断、AIコンサル会社 | 有償(案件による) | 個社の業務に踏み込んだ設計・実装伴走 |
| ベンダー(=ツールを売る会社)営業 | AIツール販売会社の相談窓口 | 無料(自社製品前提) | 自社製品の導入検討 |
公的無料の窓口は、特定の企業や製品に肩入れせず、経営課題全般に助言する立場です。民間有償は、個社の業務データや現場の事情に踏み込んで、具体的な設計や実装まで伴走する分、費用が発生します。ベンダー営業は無料ですが、話の前提にその会社の製品があります。3種類のどれが悪いという話ではなく、いま自分が決めたいことに合っているかで選びます。
確かめ方: 窓口に問い合わせる前に、この窓口がどの立場から助言しているかを運営元のページで確認してください。立場は、公的機関か、独立系の専門家か、製品を売る会社かのいずれかです。
公的な無料相談窓口の使い方
AI導入の相談窓口は3種類、決めたいことで選ぶ
図の内容: 公的無料・民間有償・ベンダー営業の3種類を、費用と目的の違いで示す。
相談が深くなるほど個社の業務へ踏み込む
図の内容: 相談が深くなるほど個社の業務へ踏み込み、対応する窓口も変わる。
相談前に作る3行メモ
図の内容: 相談前に課題・予算感・期限の3項目を1枚のメモへまとめる。
AI導入について無料で相談できる公的窓口の代表は、よろず支援拠点です。国が設置した経営相談所で、独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営し、47都道府県すべてに設置されています。中小企業・小規模事業者であれば、経営課題全般について何度でも無料で相談できます(独立行政法人中小企業基盤整備機構「よろず支援拠点」公式サイト、2026年9月4日参照)。AI導入の進め方についての一般的な相談も対象に含まれます。
もう1つ、混同されやすい窓口がデジタル化・AI導入補助金(IT導入補助金)事務局の問い合わせ窓口です。電話番号は0570-666-376(IP電話等の場合は050-3133-3272)、受付時間は9時30分〜17時30分(土曜・日曜・祝日・年末年始を除く)です。運営はTOPPAN株式会社(国から委託を受けた運営会社)が担う事務局です(「デジタル化・AI導入補助金/IT導入補助金2025・2024・2023後期 事務局」公式サイト お問い合わせページ、2026年9月4日参照)。ここは補助金の申請手続きに関する窓口であって、「AI導入をどう進めるか」を相談する窓口ではありません。この2つを混同すると、AI導入の相談をしたつもりが補助金の書類の話で終わってしまう、ということが起こります。
- よろず支援拠点: AI導入を含む経営課題全般の相談。何度でも無料
- IT導入補助金事務局: 補助金の申請手続きに関する相談。AI導入の進め方は範囲外
確かめ方: 電話やメールで問い合わせる前に、その窓口が「経営相談」なのか「補助金の申請手続き」なのかを確認してください。窓口の種類は、公式サイトの案内文でわかります。
民間の有償相談(AI顧問・AI適用診断・AIコンサル)との違い
公的な無料窓口が担うのは、一般的な助言までです。個社の業務データを使った具体的な設計や、実装まで踏み込んだ伴走は、民間の有償相談が担う範囲になります。無料窓口で「方向性は分かったが、自社のこの業務にどう当てはめるか」が見えてこない場合があります。そのときは、次の相談先として有償サービスを検討する段階です。
当社の場合、AI適用診断という入口商材があります。期間2週間、本番システムには接続せず、現場の担当者に同席してもらいながら進めます。価格はライト診断が15万円、標準診断が30万円(いずれも税別)です。研修(=社員教育)・試作(=お試しで作ってみること)・実装(=本番で使えるようにすること)のどれで進めるかを、この診断で切り分けます。導入の流れは、無料相談(初回30分)→打ち合わせ→契約→専門家候補の提示→キックオフの5ステップです。診断とコンサルの違いをもっと詳しく知りたい方はAI診断とAIコンサルの違いに、費用の内訳はAI適用診断の費用相場に書きました。
価格と期間をまとめると次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ライト診断 | 15万円(税別) |
| 標準診断 | 30万円(税別) |
| 期間 | 2週間 |
| 本番システムへの接続 | 接続しない |
確かめ方: 有償相談を検討するときは「初回の相談は無料か」「本番システムに接続するか」「期間と価格が事前に分かるか」の3点を先に聞いてください。
ベンダー営業の相談窓口を使うときの注意点(デメリット)
AIツールを販売する会社が「無料相談」を掲げていることは多くあります。無料であること自体は悪いことではありませんが、話がその会社の製品の導入前提で進みやすい点は理解しておく必要があります。中立な立場からの比較検討を期待して相談すると、期待と違う結果になりやすいです。
ベンダー営業の窓口は、比較検討の1社目として使うのは有効です。その製品でできること・できないことを具体的に聞ける場だからです。ただし、そこで得た情報だけで最終判断をするのは避けたほうがよいです。複数社の話を聞く、あるいは公的無料窓口や民間有償の第三者的な相談先で裏を取る、という使い分けが安全です。
- 向いている使い方: 特定製品の機能・価格を具体的に知りたいとき
- 向いていない使い方: 「自社にどのツールが合うか」を中立に判断してほしいとき
確かめ方: 相談の中で「他社製品と比べたデメリット」を聞いてみてください。具体的に答えられない場合、その場は比較検討の材料集めと割り切ります。
相談する前に準備する3つのこと
① 相談の段階
窓口の違いは、相談料の有無だけではありません。相談を受ける側の役割が違います。そのため、同じ悩みを持ち込んでも答えの詳しさや具体さが変わります。
公的窓口では、経営課題との関係から整理してもらえます。投資する順番や、社内で先に確認することを話しやすい場です。一方で、画面やデータの流れまで設計する場とは限りません。
民間の有償相談では、今の作業方法まで確認できます。どの作業をAIに任せるかも切り分けられます。人が判断を残す場所も決められます。ただし、支援範囲と成果物は会社ごとに異なります。
ベンダー営業では、その製品で業務をどう変えられるかが分かります。ただし、別製品や内製という選択肢は中心になりません。比較材料の一部として使うと、役割がはっきりします。
確かめ方: 予約時に「相談後に何が決まる場ですか」と聞きます。返答が目的と合えば、その窓口を選べます。
相談窓口を選ぶ前に、次の3つをメモにしておくと、窓口選びと相談時間の両方が短くなります。準備なしで相談に行くと、窓口側も何を助言すればよいか分からず、一般論の説明だけで時間が終わってしまいます。
- 課題: 何に困っているか(業務が回っていない、人手が足りない、判断に時間がかかる、など具体的に)
- 予算感: いくらまでなら使えるか(無料の範囲で解決したいのか、有償でも構わないのか)
- 期限: いつまでに何かを決めたいか(今期中に着手したいのか、情報収集の段階なのか)
この3行があるだけで、窓口側は早い段階で判断できます。一般的な助言で足りる相談か、個社に踏み込んだ有償相談が必要かのどちらかです。
確かめ方: 相談の予約を入れる前に、この3行メモを紙かメモアプリに書き出してから連絡してください。
相談窓口を選ぶときのチェック項目(表)
① 公的窓口への相談
公的窓口には、まだ答えを絞れない相談を持っていけます。AIを導入すべきかと聞くより、困っている業務を説明します。経営課題の一部として相談できるからです。
最初から専門用語をそろえる必要はありません。今の作業を日常語で説明します。誰が、何を見て、どこで迷うのか。その結果、どんな遅れや手戻りが起きるのか。ここまで話せると、AI以外の改善策も含めて整理できます。
AIを使うこと自体が目的になると、課題との順番が逆になります。作業の廃止や手順変更で済む場合もあります。既存のソフトで足りる場合もあります。公的窓口は、製品を買う前に視野を広げたいときに使いやすい場所です。
相談の場では、次に誰へ聞くべきかも確認します。社内で調べること、専門家に頼むこと、製品会社に聞くことを分けます。すべてをその場で解決しなくても構いません。次の動きが明確になれば、最初の相談は役目を果たしています。
確かめ方: 相談の終わりに、社内で調べることと外部へ聞くことを分けます。次の行動が空欄なら、もう一度質問します。
窓口を選ぶときは、次の5項目で確かめると迷いにくくなります。
| チェック項目 | 確認すること |
|---|---|
| 無料か有償か | 初回だけ無料か、継続的な相談も無料か |
| 一般論か個社対応か | 自社の業務データを見て助言してくれるか |
| 本番システムに触れるか | 相談・診断の段階で本番システムに接続するか |
| 相談後の営業の強さ | 相談後に特定製品や契約を強く勧めてくるか |
| 中立性 | 特定の会社の製品を前提に話が進んでいないか |
5項目すべてで自社の希望と一致する窓口は多くありません。どの項目を優先するかを、相談前の3行メモと合わせて決めておくと、窓口を比べやすくなります。
確かめ方: この5項目を相談前にメモしておき、相談の最中か直後に1つずつ○×を付けてみてください。
3種類の窓口ごとに、ここまで出てきた確かめ方をまとめると次のとおりです。
| 窓口 | 確かめ方 |
|---|---|
| 公的窓口 | 経営相談か補助金の申請手続きかを、案内文で確認する |
| 民間有償 | 初回相談が無料か・本番システムに接続するか・期間と価格が事前にわかるかを聞く |
| ベンダー営業 | 他社製品と比べたデメリットを具体的に答えられるか聞く |
AI導入の相談窓口を今すぐ探さなくていい会社と、この記事に含まれないこと
次のいずれかに当てはまる場合、この記事で扱う「相談窓口の選び方」より先に進んでいる段階です。
- すでに発注先(研修会社・コンサル会社・受託開発会社など)が決まっている
- 社内にAI推進担当がいて、要件やスケジュールがすでに固まっている
- すでにAI適用診断やPoC(=試作)を済ませていて、次の実装段階に進もうとしている
この記事に含まれないこと:
- AI適用診断そのものの詳しい中身 → AI適用診断とは
- AI適用診断の費用の内訳 → AI適用診断の費用相場
- PoC(試作)の進め方や費用相場 → PoCの進め方
確かめ方: 上記のいずれかに当てはまるかどうかを、社内で確認してください。
有償相談で受け取る物を確認する
有償相談は、話を聞いてもらう時間だけを買うものではありません。相談後に何が残るかが重要です。対象業務の整理、進め方の案、試す範囲などを契約前に確かめます。
名称だけでは支援内容を判断できません。診断、顧問、コンサルという呼び方は、会社によって範囲が違います。名称ではなく、作業と成果物を見ます。誰が何を調べ、何を納品するのかを聞きます。
現場の参加方法も大切です。担当者が同席するのか。資料だけを渡して外部が考えるのか。業務の例外を誰が説明するのか。日々の仕事を知る人が入らないと、使えない案になりがちです。
本番システムへ接続するかも確認します。接続しないなら、情報をどう受け渡すかを聞きます。画面共有で確認するのか。内容を伏せた例で試すのか。情報の扱いは、技術の話より先に合意します。
提案後に追加費用が生じる範囲も見ます。診断に試作が含まれるとは限りません。本番化や保守が別契約になる場合もあります。最初の価格だけで比べず、次に進む場合の契約単位を確認します。
確かめ方: 相談後に社内へ残る物を列挙してもらいます。口頭の助言だけか、文書や比較材料が残るかを見てください。
AI適用診断の相談で受け取るレポートそのものを契約前にどう確認すればよいかは、確認したい7項目と見分け方をまとめた記事で扱っています。
相談先を決める社内打ち合わせ
外部へ相談する前に、社内で結論まで出す必要はありません。困っている場面と、相談で確かめたいことをそろえれば十分です。意見の違いも消さずに残します。
経営側は投資の意味を見ます。現場は日々の使いやすさを確かめます。情報を管理する担当は、安全な扱いを確認します。立場ごとの問いを一つのメモに集めると、相談相手へ期待を伝えやすくなります。
参加者が多いと、相談の目的が広がりがちです。今回決めることと、後で決めることを分けます。製品選定の前に業務を整理するなら、細かな機能比較は後へ回します。
外部の相手に見せられない情報も先に分けます。顧客情報や機密情報を、そのまま相談資料へ入れません。業務の流れを説明するために必要な詳しさへ置き換えます。実際の情報が必要になる場合は、扱い方を合意してから進めます。
相談後の共有先も決めておきます。誰が記録し、誰が次の判断をするかを置きます。相談した人だけが分かる状態を避けるためです。
確かめ方: 社内メモを見て、今回決めることが一文で読めるか確認します。読めなければ、相談の目的を絞ってください。
相談後に次の窓口へつなぐ
一つの窓口だけで、必要な問いがすべて解けるとは限りません。経営課題の整理は公的窓口へ聞きます。個社の業務設計は民間の支援へ相談します。製品機能はベンダーへ確認します。申請手続きは事務局へ聞きます。
窓口を移るときは、前の相談内容を丸ごと渡しません。分かったことと、まだ分からないことを短くまとめます。次の相手に答えてほしい問いも添えます。これで同じ説明の繰り返しを減らせます。
相手の意見を確定事項として伝えないことも大切です。どの立場からの助言だったかを書きます。公的な経営相談の助言か。特定製品を扱う会社の説明か。立場が分かれば、受け手も情報の重みを判断できます。
相談を重ねる目的は、賛成意見を集めることではありません。導入しない条件も明らかにします。現場の負担が大きい場合や、情報を安全に扱えない場合は、進め方を見直します。
確かめ方: 次の相手へ渡す文を作ります。分かったこと、未確認のこと、今回聞きたいことを分けてください。
課題・予算感・期限の書き方
課題の欄には、AIを導入したいとは書きません。それは手段であり、困りごとではないからです。今の作業で何が起きているかを書きます。
書き始めは、誰が何をするときに困るかです。次に、止まる場所や迷う場所を続けます。最後に、業務へどんな影響が出るかを書きます。この形なら、相談相手が状況を想像できます。
原因を決めつける必要はありません。担当者不足に見えても、手順の重複が原因かもしれません。事実として見えている場面と、自社の見立てを分けて話します。
予算が未確定でも、無料だけで探すのか、有償も検討できるのかは伝えられます。相手はその範囲に合わせて話せます。金額を決めていないこと自体は問題ではありません。
予算には、外部へ払う費用だけでなく社内の負担もあります。現場が相談に参加する時間が要ります。資料を集める作業もあります。導入後に運用する担当も必要です。
期限は、すべての導入が終わる日でなくても構いません。次に何を決める日かを書きます。情報収集を終える日や、社内で進め方を決める日です。
確かめ方: 課題の文からAIという語を外しても意味が通るか見ます。期限は「何を判断する日か」まで書いてください。
相談記録を社内の判断材料にする
相談の価値は、詳しい説明を聞くことだけではありません。相談後に社内で次の判断ができることが大切です。そのため、質問と記録をあらかじめ用意します。
相談中は、相手のおすすめだけを聞かないようにします。前提、対象外、代わりの方法を聞きます。自社に合う理由と、合わない条件を両方集めます。
専門用語が出たら、その場で日常語に直してもらいます。社内へ説明できない言葉は、判断にも使いにくいからです。分かったつもりで進めず、自社の業務例に置き換えて確認します。
相談後は、事実と提案を分けて書きます。現在の製品機能は事実です。この進め方が合うという話は提案です。さらに、自社で決めることを別にします。この区別があれば、相手の意見をそのまま社内決定にしません。
聞けなかったことも残します。空欄は失敗ではありません。追加で誰に聞くかを決めれば、次の相談につながります。回答がなかった項目を埋めるために、別の窓口を使う方法もあります。
確かめ方: 記録を「分かった事実」「相手の提案」「自社で決めること」に分けます。最後の欄に担当を置けば、相談が行動へつながります。
ベンダー相談を比較材料に変える
ベンダー相談では、聞く項目をそろえると比較しやすくなります。自由な説明を受けるだけでは、強みだけが手元に残ります。同じ業務例を伝え、同じ観点で答えてもらいます。
できることだけでなく、できないことを聞きます。人の確認が残る場所も確かめます。入力する情報と、出力される結果も確認します。自社の手順に合わない点が見えれば、導入後の手戻りを想像できます。
導入前の準備も聞きます。データの整理が必要か。社内の担当者がどこまで関わるか。既存の業務手順を変える必要があるか。製品の機能が十分でも、準備を担える人がいなければ進みません。
支援の境界も確認します。製品の設定までか。業務の設計も手伝うのか。利用開始後の質問に答えるのか。契約に含まれる作業をそろえてから比べます。
確かめ方: 各社へ同じ業務例を示します。できないこと、準備すること、契約に含まれないことを聞いてください。
Summary in English
This article explains the three types of consultation channels available to Japanese small and mid-sized businesses considering AI adoption: free public channels, paid private consultations, and vendor sales channels. Free public channels, represented by Yorozu Shien Kyoten (a nationwide network of business consultation centers established by the government and operated by the Organization for Small & Medium Enterprises and Regional Innovation, Japan, present in all 47 prefectures), offer unlimited free general advice on business challenges including AI adoption. A separate channel, the help desk for the Digitalization/AI Adoption Subsidy (IT Introduction Subsidy) office, handles only subsidy application procedures — not AI adoption planning itself — and is often confused with a general AI consultation channel. Paid private consultations, such as AI Expert’s own AI Applicability Diagnosis (2 weeks, no connection to production systems, priced from 150,000 yen for the light version to 300,000 yen for the standard version, both excluding tax), go further into a company’s specific operations and design. Vendor sales channels are free but tend to steer discussions toward that vendor’s own product, making them useful as a first comparison point but risky as the sole basis for a final decision. The article recommends preparing three things before any consultation — the specific problem, an available budget range, and a target timeline — and offers a five-item checklist (free vs. paid, general advice vs. company-specific, whether production systems are touched, how strongly a product is pushed after the consultation, and neutrality) to compare candidate channels before committing time to any one of them.
まとめ|相談窓口は「決めたいこと」で選ぶ
- AI導入の相談窓口は公的無料・民間有償・ベンダー営業の3種類。目的の違いを先に理解しておくと迷わない
- よろず支援拠点は国設置・47都道府県・何度でも無料。IT導入補助金事務局の窓口は補助金の申請手続き専用で、AI導入の進め方の相談とは別物
- 個社の業務に踏み込んだ設計や実装伴走が必要なら、AI適用診断のような民間の有償相談に進む
- ベンダー営業の無料相談は比較検討の1社目として使い、最終判断の唯一の材料にはしない
- 相談前に「課題・予算感・期限」の3行メモを作ると、窓口選びと相談時間の両方が短くなる
- 選ぶときは「無料か有償か・一般論か個社対応か・本番システムに触れるか・相談後の営業の強さ・中立性」の5項目で比べる
次のアクションは、3つのうちどれか1つで構いません。
- 今日: 課題・予算感・期限の3行メモを作る
- 今週: よろず支援拠点に無料相談を予約する
- 今月: 個社の業務に踏み込んだ相談が必要だと分かったら、AI適用診断のような有償サービスを比較検討する
どの窓口から始めても、次に何を決めればよいかが分かれば、相談は無駄になりません。個社の業務に踏み込んだ相談先を探している段階であれば、当社の無料相談から始めることもできます。
次に読む
- 「AI適用診断」そのものの中身を知りたい → AI適用診断とは?30万円を払う前に「分かること・分からないこと」
- 診断とコンサルの違いを知りたい → AI診断とAIコンサルの違い|現状把握と実装支援を分ける理由
- 費用の目安を先に知りたい → AI適用診断の費用相場
更新履歴
- 2026-09-04: 初版公開。よろず支援拠点とIT導入補助金事務局の窓口情報、自社のAI適用診断の仕様を反映
- 次回更新予定: 2026年11月(公的窓口の連絡先・受付時間、自社サービスの価格に変更がないか再確認します)
本記事は2026年9月4日時点の公的機関の公開情報と当社サービス仕様に基づきます(公開日: 2026年9月4日)。窓口の連絡先・受付時間は変更されることがあるため、最新の情報は各窓口の公式サイトでご確認ください。
参考・出典
- 独立行政法人中小企業基盤整備機構「よろず支援拠点」 https://yorozu.smrj.go.jp/(参照日: 2026年9月4日)
- 「デジタル化・AI導入補助金/IT導入補助金2025・2024・2023後期 事務局」お問い合わせページ https://it-shien.smrj.go.jp/contact/(参照日: 2026年9月4日)
- 当社調査: 自社サービス(無料相談・AI適用診断)の価格・期間・流れの仕様
よくある質問
- AIに相談するならどこがいい?
- 何を決めたいかで変わります。費用をかけずに一般的な考え方を整理したいなら、国が設置したよろず支援拠点が無料で何度でも相談できます。自社の業務に踏み込んだ設計や実装まで相談したいなら、AI適用診断やAI顧問など民間の有償サービスが向きます。ツールの選定で迷っているだけなら、ベンダーの無料相談窓口も選択肢になりますが、その製品の導入前提で話が進みやすい点は理解しておく必要があります。
- AI開発の依頼はどこにすればよいですか?
- AI開発(受託開発)は、要件がある程度固まってから発注する契約です。要件が固まっていない段階でいきなり開発会社に相談すると、見積の前提が合わずやり直しが起きやすくなります。先に無料の公的窓口や有償のAI適用診断で「何を・どこまで作るか」を整理してから、受託開発会社に見積を依頼する順番がおすすめです。
- 無料でAI相談できるところは?
- 代表例はよろず支援拠点です。国が設置した経営相談所で、独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営し、47都道府県に設置されています。何度でも無料で相談できます。IT導入補助金の申請自体に関する相談ならIT導入補助金事務局の窓口があります。ベンダーの「無料相談」も費用はかかりませんが、性質が異なる点はデメリットの節で説明します。
- AIに相談するデメリットは?
- 窓口の種類によってデメリットが違います。公的な無料窓口は、個社の業務に深く踏み込んだ設計まではできず、一般的な助言にとどまりやすいです。ベンダーの無料相談は、その会社の製品を前提に話が進みやすく、他の選択肢と比べる視点が抜け落ちることがあります。どちらも「悪い」わけではなく、相談する段階と目的に合っているかを確かめずに使うと、時間だけが過ぎてしまいます。
- IT導入補助金の相談窓口はどこですか?
- デジタル化・AI導入補助金(IT導入補助金)事務局の問い合わせ窓口です。電話番号は0570-666-376(IP電話等の場合は050-3133-3272)、受付時間は9時30分〜17時30分(土曜・日曜・祝日・年末年始を除く)で、運営はTOPPAN株式会社が担っています(2026年9月4日参照)。ここは補助金の申請手続きに関する窓口で、AI導入そのものの進め方を相談する窓口とは役割が異なります。
- IT導入補助金事務局の電話番号や受付時間を教えてください
- 電話番号は0570-666-376、IP電話等からは050-3133-3272です。受付時間は9時30分から17時30分までで、土曜・日曜・祝日・年末年始は休止しています(IT導入補助金事務局公式サイト・2026年9月4日参照)。申請の書類や手続きに関する質問はここに聞くのが早いです。
- AI導入の相談窓口とIT導入補助金の相談窓口は同じですか?
- 同じではありません。IT導入補助金事務局の窓口は、あくまで補助金の申請手続きに関する相談を受け付ける窓口です。「AIをどう導入すればよいか」という進め方そのものの相談は、よろず支援拠点または民間の有償相談が担います。補助金の対象になるかどうかとAI導入の進め方は、別の窓口に分けて相談すると話が早く進みます。
- よろず支援拠点でAI導入も相談できますか?
- 相談できます。よろず支援拠点は特定の分野に限らず、中小企業や小規模事業者の経営課題全般を無料で相談できる窓口で、AI導入の進め方に関する一般的な相談も対象に含まれます。ただし、個社の業務データを使った具体的な設計や実装の伴走までは範囲外になりやすく、そこから先は民間の有償相談に引き継ぐ流れが一般的です。


