30分無料相談

Cost & Adoption

AIコンサル 費用 中小企業|契約形態別の相場と月20〜36万円【2026年10月】

中小企業がAIコンサルに払う費用を、無料の公的窓口・診断15万〜30万円・月20〜36万円の順に整理。契約形態別の金額帯、見積の内訳、補助金の対象範囲の見方まで、2026年10月時点の公式資料で確認しました。

Published
Updated
Reading
約28分

AI Expert 編集部運営 Orga合同会社

  • #AIコンサル
  • #費用相場
  • #中小企業
  • #AI導入
  • #見積
AIコンサル 費用 中小企業|契約形態別の相場と月20〜36万円【2026年10月】

結論: 中小企業のAIコンサル費用は、1つの相場金額で決めるのではなく、無料の公的窓口を0円の起点に、診断15万〜30万円、月額20〜36万円の順に「階段」で見ると予算が決まります。この記事では、契約形態別の金額帯、月額と期間をかけた総額の試算、見積の内訳、無料で足りる場面、補助金の見方を順に書きます。

この記事の要点

  • 費用は4段の階段で見る。0円(公的な無料相談)、15万〜30万円(当社のAI適用診断)、月20〜36万円(準委任=作業時間に払う契約の案件例)、30万円〜(請負=完成に払う契約)。月額と請負の総額は、範囲と期間で変わる
  • 月額は「月額×月数」で総額を出す。当社の案件例は月20〜36万円、標準期間は3〜4ヶ月。見積の月額と契約月数から総額を出し、別料金も確認する
  • 見積は「現状把握・設計・実装・研修と引き継ぎ・保守」の5項目に分けて受け取る。範囲、成果物、保守の3つが書かれていない見積は、金額の大小より先に直してもらう
  • 補助金は条件つき。デジタル化・AI導入補助金の通常枠はソフトウェアの導入が必須で、コンサルだけの契約を対象と考えない。交付決定より前の発注は対象外

この記事は、AIコンサルへの依頼を社内で検討している中小企業の経営者、総務、推進担当の方に向けて書いています。「AIを業務に入れたい」ところまでは決まっていて、いくらを見込むか、見積に何が入るかを知りたい場面です。誰に頼むか、どこまで頼めるかは、別の記事のAI導入コンサル|頼める範囲4つと費用の見方・選び方5項目に書きました。この記事は「いくら」だけに絞ります。

今日やることは1つです。社内の「AIコンサルに決めてほしいこと」を1行で書いてください。たとえば「問い合わせ返信の下書きをAIに任せたい。何から始めるか決めたい」「見積書の項目が多く、どこまで頼めるか分からない。範囲を決めたい」のように書きます。1行で書けなければ、無料の窓口で整理する段階です。書けた内容をもとに、無料の窓口で相談するか、有償の見積を取るかを選べます。

結論|費用は「4段の階段」で見ると予算が決まる

AIコンサルの費用は、無料の公的窓口、診断、月額の伴走、プロジェクト型の請負の4段で見ると、自社が払う段が分かります。相談、診断、伴走、成果物の発注では、費用を払う対象が変わります。上から順にすべて買う必要はありません。

費用は0円から始まる4段の階段で、自社が立つ段を先に決める

AIコンサル費用の4段の階段1段目は公的な無料相談で0円。2段目はAI適用診断で15万円または30万円。3段目は月額の準委任で月20〜36万円。4段目は請負で30万円から。参考として調査元のPoCは100万円から。1段目 0円公的な無料相談整理と相談2段目 15万/30万円AI適用診断2週間・本番非接続進む先を切り分ける3段目 月20〜36万円準委任の伴走週1〜2回標準3〜4ヶ月4段目 30万円〜請負(完成に対して)成果物を決めて発注参考: 調査元のPoCは100万〜500万円(1〜3ヶ月)。当社の価格とは別に見る

図の内容: 0円の無料相談から、診断15万・30万円、月額20〜36万円、請負30万円からへ、任せる範囲が広がる4段の階段。

各段で買える物は次のとおりです。1段目の0円では、やりたいことの整理ができます。2段目の診断は2週間の調査です。本番非接続(=実際の業務で使っているシステムにつながない)で、研修・試作・実装のどれに進むかの切り分けが買えます。3段目の月額で、週1〜2回の専門家の伴走(=一緒に進めながら助言や作業をすること)が買えます。4段目の請負は、完成物を決めて開発を頼む段です。

確かめ方は1つです。自社の状況を「何を決めたいか」で言い直し、4段のどこの買い物かを社内で決めてください。決められなければ、1段目に戻ります。

この階段は、順番にすべて契約するためのものではありません。作りたい物と完成の条件が決まっていれば、請負の見積から始められます。反対に、現場の課題が曖昧なら、開発費を先に確保しても発注内容が決まりません。無料相談で整理を終え、そのまま社内で進める選択もあります。

また、請負が月額より高額とは限りません。月額は期間に応じて支払いが続き、請負は決めた範囲に対して見積を取ります。請負の30万円〜は下限で、上限は範囲次第です。案件ごとに見積が決まるため、この記事の数字だけでは請負の予算の枠は決まりません。図の並びは検討の順序で、金額の順位ではありません。自社が必要とする仕事と、契約全体の費用を合わせて見てください。

AIコンサルの費用は契約形態別にいくらか

契約形態別の費用は、無料相談が0円、診断が15万円か30万円、準委任の月額が月20〜36万円、請負が30万円からです。ここで挙げる金額は、他社調査の行を除いて当社1社の公開価格です。市場全体の相場ではありません。

① 契約形態別の金額

契約形態当社の例(金額)期間得られる物
無料相談初回相談無料(30分)。公的窓口のよろず支援拠点は何度でも無料30分/随時課題の整理、進め方の相談
診断ライト診断15万円・標準診断30万円(税別)2週間現場同席の診断。研修・試作・実装のどれで進むかの切り分け。本番非接続
月額の準委任月20〜36万円の案件例(初期費用0円)標準3〜4ヶ月週1〜2回・月20時間〜の専門家の稼働。進捗共有は週1回30〜60分
請負30万円〜案件ごと決めた成果物の完成。範囲は契約前に書面で決める

別に、調査元により異なる参考値があります。ai-market.jp(2026年6月28日更新)は、AI受託開発のコンサル・要件定義を40万〜200万円(1〜2ヶ月)、PoC(=小さな試作)を100万〜500万円(1〜3ヶ月)としています。この数字は他社サイトの参考値で、当社では裏付けを取れていません。当社の価格と同じ条件では比べられないので、表には混ぜていません。

また、当社が2026年7月17日に「AI受託開発 費用 相場」の検索結果を調べたところ、上位の相場記事の多くは100万円〜を中心に書いていました。一方で、5万〜50万円から小さく始める価格帯を示す記事も上位にありました。当社の診断15万〜30万円は、この帯に入る金額です。

診断の中身はAI適用診断の費用相場|15万〜30万円とPoC100万円の違いに、契約形態ごとの詳細はAI専門家 費用|契約形態別の相場と月20〜36万円の案件例に書きました。試作(PoC)の費用だけを知りたい場合はAI PoCの費用相場を見てください。

② 料金の型

料金の払い方には、契約形態のほかに、請求の仕方の違いもあります。見積書がどの型かを先に見分けると、比べやすくなります。金額は会社ごとに違うため、ここでは数字を挙げません。

料金の型払い方見積で確かめること
月額型毎月一定額。準委任に多い月数、稼働時間、終わりの条件
プロジェクト型完成物ごとに一括。請負に多い成果物の定義、変更時の追加費用
診断型短期間の調査に一括診断後に何が手元に残るか、本番化は別か
研修型回数や人数に応じて対象者、回数、教材の扱い、修了後の支援
成果報酬型成果に応じて成果の測り方、測る期間、最低額の有無

成果報酬型は、成果の定義が曖昧だと後で揉めます。何をもって成果とするか、誰が測るかを契約前に文章で決めてください。月額の顧問型はAI顧問費用の相場にまとめています。

③ 依頼先の種類

依頼先の種類でも見積の形は変わります。次の表は、種類ごとの費用の見方です。選び方そのものは別の記事に送ります。

依頼先の種類向く場面費用の見方
公的な無料窓口課題の整理、進め方の相談相談は無料。現場に入る支援は範囲を確認
コンサルティング会社現状把握から設計まで契約形態と成果物を確認
AI開発会社作りたい物が決まっている開発費と保守費を分けて確認
個人の専門家小さく試したい稼働時間と、休んだときの代わりを確認
導入するツールの提供会社ツール選びと初期設定導入支援が利用料に含まれるか確認
研修会社社内の使い方を揃えたい研修後に実務へつながる支援があるか確認

確かめ方は、見積書の契約形態の欄です。準委任か請負かが書かれていない見積は、どちらの階段の買い物か分かりません。最初の質問にしてください。

④ 見積を比べる前の依頼内容

価格表を比べるときは、各社へ渡す依頼内容を揃えてください。「AIを導入したい」だけでは、研修の見積と開発の見積が混ざります。対象業務、困っている作業、契約後に残したい物を同じ文章で伝えると、金額差の理由を聞きやすくなります。

たとえば、問い合わせ対応を題材にするなら、返答案を作りたいのか、受付から社内への振り分けまで任せたいのかを書き分けます。前者だけの見積と、後者まで含む見積では、比較する範囲が違います。これは依頼内容を整理する例であり、当社の顧客事例ではありません。

診断と試作も分けてください。当社のAI適用診断は、研修・試作・実装のどれで進むかを切り分ける入口です。動く仕組みの納品や本番での運用(=実際の業務で動かし続けること)を、診断だけで約束する商品ではありません。診断を頼むなら、判断の理由と次に検討する範囲をどう受け取れるか聞くと、支払う目的がはっきりします。

月20〜36万円はいくらになるか|期間をかけた総額の試算

月額契約の総額は、見積の月額に契約月数を掛けて求めます。当社の事業ファクトシートにある月20〜36万円の案件例と標準期間3〜4ヶ月を使うと、次のように計算できます。

計算の前提は、月額が契約中に変わらないことです。下の式には値引きや追加費用を入れていません。当社が公開している案件例の月額と標準期間を掛けた予算の目安で、支払実績でも成果の保証でもありません。

月額契約期間総額の試算見方
月20万円3ヶ月20万円×3ヶ月案件例の月額。頼める範囲は見積で確認
月36万円4ヶ月36万円×4ヶ月案件例の月額。金額だけで範囲を判断しない

月額に契約月数を掛け、別料金を確かめて予算を組む

月額から契約全体の予算を出す流れ見積の月額に契約月数を掛けて、月額契約の総額を求めます。ツール利用料や接続作業などが別料金かを確認し、予算に加えます。見積の月額頼める範囲も確認×契約月数終わりの月を決める=月額契約の総額月額が変わらない前提月額契約の総額+別料金を確認ツール利用料・接続作業見積に含むかを聞く=契約全体の予算社内の承認依頼に記載別料金は推測せず、見積で確かめた額を加える

図の内容: 月額×契約月数で総額を出し、見積に含まれないツール利用料や接続作業の費用を確認して予算を組む。

総額を出す理由は、毎月の支払いだけを見ると、契約全体の負担を見落とすからです。稟議(=社内の承認依頼)には、月額、契約月数、掛け合わせた総額を並べてください。途中で終了する場合の精算方法も確認します。

確かめ方は、提案書に「月数」の欄があるかです。期間が「継続」とだけ書かれた提案は、総額が出せません。終わりの条件を聞いてください。

月額の契約では、専門家の稼働と社内担当者の作業を分けて考えます。当社の公開している案件例には、週1〜2回・月20時間〜の稼働、基本フルリモートとあります。この数字を、いつでも即座に対応できる専任担当者の費用と読み替えないでください。相談時間、調査、作業、進捗共有のどこに時間を使うかを見積で確認します。

社内側にも、資料を集める、業務の流れを説明する、試作品の結果を確かめるといった仕事が残ります。誰も担当できない状態では、依頼先が作業を進められず、期間だけが延びかねません。見積を取る段階で、資料を渡す担当と、仕様を決める担当を置いてください。

さらに、専門家への費用とツールの利用料を分けておきます。ツールの契約、利用量に応じた料金、既存システムとの接続作業が見積に含まれるかは、案件ごとに確かめる必要があります。ここでは追加料金を推測せず、含まれるものと別払いのものを見積に書いてもらいます。

月額で頼む場合の総額は期間で大きく変わるため、初期・月額・社内の工数・見直しに分けて3年総額まで組み立てる方法は、AI導入費用の4要素と規模別の目安で整理しています。

見積に入る内訳と、相場より高く見えるサイン

AIコンサルの見積は、現状把握、設計、実装、研修と引き継ぎ、保守の5項目に分けて受け取ります。5項目のどれが入り、どれが入らないかで、同じ金額でも買える物が変わります。

用語は次の意味で読んでください。設計(=何をどの順で作るかを決める作業)、実装(=AIを実際の業務で使える状態に組み込む作業)、研修・引き継ぎ(=使い方を教え、資料を渡す作業)、保守(=動き続けるよう直し続ける作業)です。

見積の項目入っている内容の例何を聞くか
現状把握業務の洗い出し、診断現場の人に会うか。成果物は何か
設計進め方の設計、優先順位づけ設計書として何が手元に残るか
実装自動化の組み込み、試作実装まで含むか。含まないなら誰がやるか
研修・引き継ぎ使い方の説明、手順書契約が終わった後に自社だけで回せるか
保守変更への対応、不具合の直し別契約か。金額と範囲はいくらか

保守は見落としやすい項目です。当社の診断も、本番化(=実際の業務で動かし続ける状態にすること)・保守は別契約です。診断の金額に本番運用が含まれていると読み違えると、後から費用が増えます。保守の考え方はAIエージェント保守とは|頻度・要否と4つの確認ポイントにあります。

名前で判断せず、上の5項目のどこまで入るかを見てください。

情報の扱いも、見積と同時に確認します。契約前に聞くことは次の4点です。

  • 渡す資料の範囲: どの資料を、誰に渡すか
  • 入力してよい情報: AIサービスに入れてよい情報と、入れない情報
  • 作業後のデータ: 返却と削除をどう行うか
  • 作業者の範囲: 誰が自社の情報に触れるか

個人情報や取引先の情報を扱う場合は、社内の情報管理ルールと照らし合わせます。答えが書面で出るまでは、資料を渡さずに待ってください。

相場より高く見える見積には、次の特徴があります。

  • 範囲が書かれていない: 「AI導入支援一式」とだけ書かれ、何をどこまで頼めるか分からない
  • 成果物が無い: 作業時間の合計だけで、終わったときに手元に何が残るかが書かれていない
  • 保守が別枠で不明: 保守の金額も範囲も書かれず、「別途相談」で終わっている

この3つがあるときは、金額が高い安いを論じる前に、書き直しを頼んでください。書き直しに応じる会社かどうかも、判断材料になります。

確かめ方は、見積を5項目の表に書き写すことです。空欄になった項目は、対象外なのか、別料金なのかを確認する部分です。

同じ「実装」という項目でも、試作を見せるところまでと、現場で使える状態にするところまででは仕事が違います。使えるデータの準備、ツールの管理画面にログインできる人の設定、エラー時の対応まで含むかを聞いてください。安い見積から抜けている作業を足した結果、比較の順序が変わることもあります。

見積書に金額がない項目を、そのまま無料だと判断しないことも大切です。自社で担当するため対象外なのか、別の会社に頼むのか、後日追加で見積を取るのかを区別します。担当が決まっていない仕事があれば、発注前に埋めておくと、契約後の行き違いを減らせます。

追加料金は、発生する条件と事前の承認方法まで確認します。 対象業務を増やした場合、元の資料が使えず作り直す場合、途中で仕様を変える場合などを質問してください。追加の仕事を始める前に金額と納期を受け取り、社内で判断できるようにします。

契約形態や月額帯をそろえて見積を比べたいときは、AI顧問の費用を比べる月額帯・契約形態・見積の並べ方5つの軸も合わせて確認してください。

無料で足りる場面と、払う価値が出る場面

無料の窓口は、やりたいことの整理や進め方の相談に使えます。公的支援で対応できる範囲を確かめ、その範囲に収まらない設計・実装・継続支援を有償で頼むか考えます。

公式の説明では、よろず支援拠点は国が設置した無料の経営相談所で、何度でも無料です。全国に設置され、対象は中小企業・小規模事業者などです(独立行政法人中小企業基盤整備機構「よろず支援拠点」、参照日2026年10月13日)。最寄りの拠点は、この公式サイトで確かめてください。

場面無料の窓口で足りる条件有償に進む条件
課題の整理何に困っているかを、相談しながら言葉にしたい現場の業務を見ながら、優先順位をつけてほしい
進め方次に何をすればよいかの助言がほしい設計して、実際に動く物まで作ってほしい
期間数回の相談で方向が決まる数ヶ月、週1〜2回の伴走がほしい
担当社内に動ける担当者がいる社内に手を動かす人がいない

払わなくてよい費用を先に確認しておきましょう。何を決めたいかが1行で書けない間の有償コンサルは、頭の整理にお金を払うことになりがちです。整理は無料の窓口でできます。窓口の使い方はAI導入の相談窓口|公的無料と民間有償の違い・選び方5項目に書きました。

無料で整理すると、費用がかからず、有償の見積を取るときも依頼内容を揃えやすく、公的支援で足りるかも先に分かります。無料の窓口は、現場に入る設計や実装を代わりに進める場ではありません。その限界も合わせて覚えておくと、有償に進む時期を決めやすくなります。

確かめ方は、無料の窓口で相談した後に残った「決まらないこと」を書き出すことです。残りが窓口の支援範囲に収まらないなら、有償の見積を取る判断材料になります。

相談の前に、業務の流れと、どこで手間がかかっているかをメモしておきます。製品名を選ぶことより、「毎回同じ内容を転記している」「回答を探すために資料を行き来している」など、実際の作業を伝えるほうが相談しやすくなります。資料を見せる場合は、共有してよい情報だけに絞ってください。

公的支援を、助言だけで終わるものと決めつける必要はありません。よろず支援拠点の公式ページには、現場支援や伴走を行う生産性向上支援センターの案内もあります。具体的に頼める仕事は窓口で確認し、有償サービスと重なる作業を把握してから予算を組みます。

払う価値が出る場面かどうかは、費用の金額だけでなく回収の見込みで判断します。回収の式と3つのシナリオは、AIコンサルの費用はROIでどう見るか|回収の式と3つのシナリオで確認できます。

補助金でコンサル費用はどこまで出るか

補助金は、条件を満たすITツールの導入に伴うコンサル費用が対象になる場合があります。デジタル化・AI導入補助金の通常枠はソフトウェアが必須であり、コンサルだけの契約を対象と考えないでください。

表に出る用語は次の意味で読んでください。通常枠(=この補助金にある枠の1つ)、役務(=サービスの提供)、交付決定(=補助が正式に決まったという通知)、事務局(=申請や問い合わせを受け付ける運営の窓口)、公募要領(=申請条件を書いた公式の手引き)です。

確認項目デジタル化・AI導入補助金 通常枠などの記載
補助率自社に適用される率を、最新の公募要領で確認
補助額導入するツールが担う業務と申請条件に応じた範囲を、最新の公募要領で確認
そのほかの要件賃上げなどの条件の有無は、最新の公募要領で確認
必須の対象ソフトウェアの導入。役務だけの見積で判断しない
補助対象経費の役務導入コンサルティング・活用コンサルティングの記載あり
コンサル単体の可否ソフトウェアが必須。個別の契約内容は事務局に確認
発注の時期(事務局 交付決定後の手続きページ)交付決定より前の発注・契約・支払いは対象外

出典はデジタル化・AI導入補助金事務局「通常枠」と「交付決定後の手続き」です(参照日2026年10月13日)。最終判断は事務局・公募要領でしてください。枠ごとの違いと申請の流れは、AI 導入 補助金|2026年度の5枠と補助額・申請の流れに書いています。この記事では申請手順は扱いません。

注意点は、交付決定前の発注です。交付決定の通知が届くまで、契約も支払いもしないでください。見積を取るのは構いません。先に契約すると、その分は対象外になります。

確かめ方は、見積書の項目を補助金の対象経費の区分と並べることです。「コンサルティング」と書かれた行が、事務局の区分のどれに当たるかを、申請前に問い合わせてください。

補助金を使う予定でも、見積の総額と補助後の負担見込みは分けて扱います。対象経費や申請条件を確かめる前に、補助される前提の金額だけで社内承認を取らないでください。まず補助がなくても支払える範囲かを判断し、制度を使う場合の確認を進めます。

相談先には、対象のツールとコンサル作業の関係が分かる見積を出してもらいます。役務の名前が制度の説明と同じでも、それだけで自社の契約が対象になるとは判断できません。制度の条件と、今回発注する仕事を照らし合わせる必要があります。

払う前に決めておく5つのこと

有償で頼む前に、予算上限、期間、成果物、止める条件、引き継ぎの5つを決めておきます。これは発注側が要求してよい条件で、会社の実績の大きさとは関係ありません。

  • 予算上限: 総額で決める。月額と月数を掛けた額を、稟議に書く
  • 期間: 終わりの月を決める。当社の標準期間は3〜4ヶ月
  • 成果物: 終わったときに手元に残る物を、名詞で書く(手順書、設計書、動く試作など)
  • 止める条件: 「この月までに、この物ができていなければ止める」と書く
  • 引き継ぎ: 契約が終わった後に、自社だけで回せるようにする説明と資料

無料窓口から診断、月額へと、止める条件を置きながら一段ずつ進む

費用の階段を進む判断の流れ無料窓口で課題が1行で書ければ診断へ進む。診断で進む先が決まれば月額へ。各段で成果物が出なければ止める。無料窓口課題を1行にする診断15万/30万円月額の伴走月20〜36万円請負30万円〜次へ進む条件1行で書けた進む先が決まった成果物が出ている範囲が書面にある止める条件書けなければ、ここで止まる切り分け結果が出ない期限までに成果物が無い成果物が定義できない

図の内容: 無料窓口、診断、月額、請負の順に、次へ進む条件と止める条件を各段に置く判断の流れ。

止める条件は、頼む側からは言い出しにくい条件です。当社では、合わなければ専門家の変更・終了ができる扱いにしています。契約前に、どう変更・終了できるかを聞いてください。止める場合の精算(日割りか、月単位か)も同時に聞きます。契約形態の違いはAI導入の準委任と請負|フェーズ別の選び方4つの基準にあります。

確かめ方は、5つを1枚の紙に書いて、見積を出した会社に「この条件で書き直してもらえますか」と聞くことです。答えの速さと具体性が、そのまま判断材料になります。

契約形態によって、発注前に確かめる点も変わります。次の表を、契約書の案を受け取った時点で使ってください。

確認項目準委任(作業時間に払う)請負(完成に払う)
払う対象稼働した時間と作業決めた成果物の完成
必ず決める物月の稼働時間、報告の頻度成果物の定義、受け取りの確認方法
追加費用の条件稼働が増える場合の承認方法仕様変更が出た場合の金額と納期
終わり方解約の通知期間、精算方法未完成の場合の扱い
引き継ぎ作業記録と資料の受け渡し完成物と設定資料の受け渡し

小さく始めたい会社は、次の5段階で進めると、払う金額を段ごとに止められます。

  1. 無料の窓口で、決めたいことを1行にする
  2. 業務の流れと、手間のかかる作業をメモにする
  3. 診断で、研修・試作・実装のどれで進むかを決める
  4. 範囲と期間を決めて、月額か請負で小さく始める
  5. 終了時に成果物と引き継ぎを確認し、続けるかを決める

各段階の間で、5つの条件(予算上限・期間・成果物・止める条件・引き継ぎ)を見直してください。

終了の条件は、成果物の名前だけでなく、受け取ったと判断する方法まで話し合います。たとえば手順書なら、担当者がその手順を見て作業できるかを確認します。試作なら、どの入力で何を試すのか、期待した結果が出ない場合にどこまで直すのかを決めておきます。

引き継ぎでは、資料と利用権限を自社で管理できるか確認してください。 作った物があっても、設定を変えられる人や契約したツールの管理者が分からないと、終了後の運用に困ります。手順書、設定の説明、問い合わせ先を受け取る段取りまで、発注時の相談に含めます。

専門家を変更・終了できることと、支払いがいつ止まるかは別の確認事項です。当社の変更・終了が可能という説明だけで、精算の条件まで決まったと解釈しないでください。通知の方法、作業途中の資料の受け渡し、未完了の仕事の扱いを契約前に確認します。

見積を受け取ったら聞く質問テンプレ

見積を受け取ったら、同じ質問を候補の会社すべてに送ります。答えを横に並べると、金額の差の理由が見えます。

質問テンプレ(メール文面)
お見積りありがとうございます。社内の稟議のため、次の6点を書面で教えてください。

1. 契約形態は準委任と請負のどちらですか。その理由も教えてください。
2. 見積を、現状把握・設計・実装・研修と引き継ぎ・保守の5項目に分けるとどうなりますか。
3. 終了時に、手元に残る成果物は何ですか(名詞で教えてください)。
4. 総額の上限と、期間の終わりの月を教えてください。
5. 途中で合わないと分かった場合、変更・終了はどのようにできますか。
6. 渡した資料の扱い(入力してよい情報、作業後の返却と削除)を教えてください。

回答が曖昧なときは、比較の材料が足りない状態です。同じ質問を言い換えてもう一度送り、それでも具体的な答えが出なければ、他社の回答と並べて判断してください。担当者が忙しいだけの場合もあるので、回答の期限を決めて伝えると進めやすくなります。

回答は、金額の順に並べる前に、同じ条件が揃っているかを見ます。口頭で補足された内容は、見積や提案書に反映してもらってください。社内の承認者が、打ち合わせに参加していなくても理解できる状態が目安です。

回答の項目比較できる答え追加で聞く答え
作業範囲対象業務と対象外の仕事が書かれている「必要に応じて対応」のみ
成果物納める資料や仕組みと確認方法が分かる「業務効率化を支援」のみ
追加費用条件と承認の手順が分かる「別途相談」のみ
終了後引き継ぐ資料と運用担当が分かる担当者の説明がない

判断を保留すべきなのは、安さそのものではなく、金額の前提が揃わない場合です。必要な仕事が含まれているかを確認し、自社で引き受ける作業も含めて選んでください。

早見表|予算別に「今買える物」

予算別の早見表です。数字は、この記事で出典を示した物だけです。

予算の目安今買える物向かない人
0円よろず支援拠点などの公的な無料相談。課題の整理と相談現場に入る設計や実装まで頼みたい人
15万〜30万円当社のAI適用診断(2週間・本番非接続)。進む先の切り分け診断の前に、実装物がほしい人
月20〜36万円(標準期間3〜4ヶ月。総額は見積の月額×契約月数で計算)準委任の伴走。週1〜2回の専門家の稼働完成物が決まっていて、一括で発注したい人
30万円〜請負。決めた成果物の完成何を作るかがまだ決まっていない人

総額は、実際の見積の月額と契約月数で確かめます。同じ月額でも、範囲によって買える物は変わります。

今すぐ有償で頼まなくていい会社と、この記事に含まれないこと

次の条件に当てはまる会社は、有償のAIコンサルを今すぐ頼まなくても構いません。

  • 「AIコンサルに決めてほしいこと」がまだ1行で書けない会社。先に無料の窓口で整理するほうが安く済みます
  • 社内に手を動かせる担当者がいて、助言だけがほしい会社。公的な無料相談で足ります
  • 補助金を使う予定で、交付決定の前の会社。契約は交付決定の後です

この記事に含まれないことは、次の3つです。

Summary in English

Small and mid-sized companies in Japan can compare AI consulting fees by the work they need: free advice, diagnosis, ongoing support, or a defined deliverable. These are options, not mandatory purchases in sequence. AI Expert, operated by Orga LLC, lists a light diagnosis at 150,000 yen and a standard diagnosis at 300,000 yen, excluding tax. Both take two weeks and do not connect to production systems. Published monthly project examples range from 200,000 to 360,000 yen, with a standard period of three to four months. Multiply the quoted monthly fee by the agreed duration, then check separately billed costs. Fixed-deliverable contracts start at 300,000 yen. These examples are not a universal market price or a guarantee of scope. Compare quotes using the same task description, deliverables, duration, and handover requirements. Ask how additional work is approved and how unfinished work is handled when a contract ends. Public consultation may be enough; check the available support before buying overlapping services. The Digital and AI Adoption Subsidy general frame requires software, so do not assume that consulting alone qualifies. Confirm the actual contract with the secretariat. Before paying, agree on a budget ceiling, completion criteria, stop conditions, and handover of documentation and access.

まとめ|費用は「階段のどこから入るか」で決まる

  • 費用は0円、15万〜30万円、月20〜36万円、30万円〜の4段で見る
  • 月額は契約月数を掛けた総額で稟議に書く。当社の月20〜36万円は案件例であり、標準期間は3〜4ヶ月
  • 見積は5項目に分けて受け取り、範囲・成果物・保守が書かれていない見積は書き直してもらう
  • 無料窓口で対応できる範囲を先に確認し、必要な設計や実装が残ったら有償を検討する
  • 補助金はソフトウェアの導入などの条件を事務局で確かめ、交付決定の前に契約しない

次のアクションは、3つのうちどれか1つで構いません。

  • 今日: 「AIコンサルに決めてほしいこと」を1行で書く
  • 今週: よろず支援拠点か、気になる会社の初回相談(当社は無料30分)を1件予約する
  • 今月: 5項目の見積と、予算上限・期間・成果物・止める条件・引き継ぎの5つを揃え、候補2〜3社に質問テンプレを送る

費用の考え方が整理できた段階で、自社の場合の階段の位置を一緒に確かめたいときは、無料相談をご活用ください。

次に読む

更新履歴

  • 2026-10-13: 初版公開。よろず支援拠点・デジタル化・AI導入補助金(通常枠)の公式ページと、当社の公開価格を反映
  • 次回更新予定: 2026年11月(補助金の公募回・金額の再確認)

本記事は2026年10月13日時点の公式資料と当社の公開価格に基づきます(公開日: 2026年10月13日)。補助金の対象経費や金額は、事務局と公募要領で確認してください。

参考・出典

  • 独立行政法人中小企業基盤整備機構「よろず支援拠点」 https://yorozu.smrj.go.jp/(参照日: 2026年10月13日)
  • デジタル化・AI導入補助金事務局「通常枠」 https://it-shien.smrj.go.jp/applicant/subsidy/normal/(参照日: 2026年10月13日)
  • デジタル化・AI導入補助金事務局「交付決定後の手続き」 https://it-shien.smrj.go.jp/aftergrantdecision/measures/(参照日: 2026年10月13日)
  • 独立行政法人中小企業基盤整備機構 J-Net21「AIコンサルタント」 https://j-net21.smrj.go.jp/startup/guide/it/ai-consultant.html(参照日: 2026年10月13日)
  • 当社調査: AI Expert「事業ファクトシート」の公開価格・案件例の確認(2026年10月13日)
  • 当社調査: 「AI受託開発 費用 相場」の検索結果の確認(2026年7月17日)
  • 当社調査: ai-market.jpの費用相場の確認(2026年6月28日更新分)。他社サイトの参考値として別行で扱いました

FAQよくある質問

中小企業がAIコンサルに頼むと、費用はどのくらいですか?
金額は頼む範囲で大きく変わるため、4段の階段で見ます。公的な無料相談が0円、診断が15万〜30万円、月額の伴走が月20〜36万円、プロジェクト型の請負が30万円からです。当社の案件例では月20〜36万円を標準期間の3〜4ヶ月続けるため、総額は月額に契約月数を掛けて見込みます。案件例は一律の料金表ではなく、実際の金額と期間は見積で確かめてください。
AI時代、コンサルタントは不要ですか?
不要とは言えません。中小機構のJ-Net21は、中小企業ではAI人材の確保が難しく、AIコンサルタントへの依存度が高まっていると説明しています。ただし、公的な無料相談や自社の学習で足りる段階もあります。何を決めたいかが1行で書けない間は、有償で頼む前に無料の窓口で整理するのが先です。
AIを作るのにどのくらい費用がかかりますか?
作る物の大きさで変わります。調査元により異なる参考値として、ai-market.jp(2026年6月28日更新)は、AI受託開発のコンサル・要件定義を40万〜200万円(1〜2ヶ月)、PoC(=小さな試作)を100万〜500万円(1〜3ヶ月)としています。コンサル費用と開発費用は別なので、見積は分けて受け取ります。
経営コンサルタントの費用はどのくらいかかりますか?
経営コンサルの料金は、契約内容によって大きく変わります。AIコンサルの見積は『現状把握・設計・実装・研修と引き継ぎ・保守』のどこまでかで金額が決まります。経営コンサルに頼む場合も、成果物と期間を書面で出してもらい、AIコンサルと同じ物差しで比べてください。
一番コスパの良いAIはどれですか?
ツールの優劣だけでは決まりません。目的、使う人数、既存の業務との相性で、コスパのよい選択は会社ごとに変わります。コンサルの見積でも、特定の製品ありきの提案より、目的と運用人数から選ぶ理由を説明してくれる提案のほうが比べやすくなります。
AIコンサルは月額と一括のどちらで頼むのがよいですか?
調べる・試す段階は月額の準委任(=作業時間に対して払う契約)、完成物が決まっている段階は一括の請負(=完成に対して払う契約)が合います。当社の例では、契約は準委任か請負(30万円〜)です。どちらでも、期間、成果物、止める条件を契約前に書面で決めます。
AIコンサルの費用に補助金は使えますか?
対象になる場合がありますが、確認が要ります。デジタル化・AI導入補助金の通常枠は、補助対象経費の役務に導入コンサルティング・活用コンサルティングの記載があります。ただし通常枠はソフトウェアが必須です。コンサル単体を対象と考えず、個別の契約内容を事務局と公募要領で確かめてください。交付決定より前の発注や支払いは対象外です。
AIコンサルに頼むとき、情報の扱いで何を確認すべきですか?
契約前に、渡す資料の範囲、AIサービスに入力してよい情報、作業後のデータの返却と削除、作業者の範囲の4点を書面で確かめます。個人情報や取引先の情報を渡す場合は、社内の情報管理ルールと照らし合わせます。具体的な答えが出るまでは、金額が安くても決めずに、もう一度聞くか他社の回答と並べて判断します。
無料の窓口だけで足りる会社はありますか?
あります。よろず支援拠点は国が設置した無料の経営相談所で、何度でも無料、全国にあります。やりたいことの整理や、進め方の相談が目的なら足ります。現場に入っての設計や実装、長期の伴走が必要になった段階で、有償の診断や月額へ進みます。

Writerこの記事を書いた人

AI Expert 編集部運営: Orga合同会社

非エンジニアの運営者が、自社の営業(リスト作成・文面・送付・資料・日報)をAIで毎日動かしながら書いています。中小企業のAI適用診断・実務題材型AI研修・プロAI人材のマッチングを提供。

この記事の検証方法: 数字・価格・仕様は一次情報(公式ドキュメント・公式料金ページ)か自社の実測だけを使い、出典に参照日を付けています。公開前に機械検証(verify_post)と、書き手とは別のAIによる事実照合を通しています。

この記事の検証環境: 公的窓口と補助金の記述は、中小機構のよろず支援拠点ページ、デジタル化・AI導入補助金事務局の通常枠ページと交付決定後の手続きページ、J-Net21のAIコンサルタント解説を2026年10月13日に確認して照合しました。当社の価格は、当社の公開価格・案件例(2026年10月13日時点)です。他社の参考値は調査元と更新日を本文に書いています。公開前に、書き手とは別のAIが出典と1つずつ照らし合わせました。