
結論: AI導入診断は、AIが効く業務を当てる作業ではなく、6視点24問を1〜5点で自己採点し、平均点から最初に手を付ける場所を決める作業です。点数は導入の合否ではなく、次の一手を決める材料です。この記事では、印刷して使える24問の採点表、点数を4段階に分ける目安、最初の1か月にやること、自己採点の限界、有料診断に頼る境目を書いています。6視点は、経営・データ・現場・人材・ルール・効果測定です。
この記事の要点
- 診断は6視点×4問=24問を1〜5点で採点し、平均点を出す。採点表は編集部が設計した自己点検表で、公的な基準ではない
- 平均点を1以上2未満/2以上3未満/3以上4未満/4以上の4段階に分け、段階ごとに最初の1か月の行動を決める(区切りは編集部の目安)
- 自己採点は甘くなりやすい。採点者を2〜3人にして別々に付け、点がずれた問を最初の論点にする
- IPAのDX推進指標はDX全般の自己診断でAI専用ではない。現場の業務を見ないと分からないことは有料診断の領域で、当社のAI適用診断は2週間、ライト15万円・標準30万円(税別)
この記事の対象は、「AIを入れたい」までは決めたものの、自社がどこまで準備できているか分からない中小企業の経営者・現場責任者・DX推進担当です。自分で診断するか、有料の診断に頼るかを決めたい場面を想定しています。
有料診断の中身や費用、診断サービスの選び方をすでに調べ終えた方は、それぞれ別の記事へ進んでください(行き先は「受けなくていい会社と、この記事に含まれないこと」にまとめました)。
今日やることは1つです。24問の6つの表をまとめて印刷し、経営者と現場責任者の2人が、お互いの点を見せずに別々に採点してください。
AI導入診断とは|何を測り、何は測れないか
AI導入診断で測れるのは、会社がAIを入れる準備の進み具合です。AIがどの業務に効くかは測れません。準備度とは、経営の方針、データの置き場所、現場の使い方、人材、ルール、効果の測り方といった土台の状態です。
診断は大きく3種類あります。違いを表にします。
| 種類 | 誰が・どう行うか | 分かること | 分からないこと |
|---|---|---|---|
| 自社での自己採点(この記事の24問) | 社内の2〜3人が別々に採点し、突き合わせる | 会社としてAI導入の準備がどこまで進んでいるか | 個別の業務にAIが効くか |
| 公的機関の自己診断(IPAのDX推進指標) | 経営者や社内の関係者が回答を提出する | DX全般での現状と課題の認識、全体データとの比較 | AIに絞った準備度、業務単位の可否 |
| 有料の外部診断 | 外部の専門家が現場の業務を見て評価する | 業務ごとにAIが効くかと、その進め方 | 診断だけで本番の成果は保証できない |
名前が似ているので分けておきます。この記事の自己採点が「AI導入診断」、有料で現場を見るのが「AI適用診断」、業務の洗い出しが中心なのが「AI業務診断」です。
IPA(情報処理推進機構)は、DX推進指標のご案内ページで、この指標を次のように説明しています。「経営者や社内の関係者がデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に向けた現状や課題に対する認識を共有し、アクションにつなげるための気付きの機会を提供するもの」。同ページには「DX推進における「健康診断」」という見出しがあり、「ベンチマークレポートは自己診断の回答を提出後、5分から10分ほどで取得可能です」とあります。ベンチマークレポートとは、全体のデータと自社を比べた結果のことです。2026年9月18日からは、提出方法がWebフォームに変わりました(出典: IPA「DX推進指標のご案内」、参照日: 2026年10月6日)。
IPAの指標はDX全般が対象で、本記事の採点表とは別物です。本記事の24問は、AI導入に絞って編集部が設計した自己点検表です。IPAの指標を言い換えた物ではありません。IPAの自己診断の料金は、本記事では確認できていないので、公式ページで確かめてください。
確かめ方: 3種類のうち、いま自社が知りたいのが「会社全体の準備度」なのか「個別の業務に効くか」なのかを、紙に1行で書いてください。前者なら自己採点、後者なら有料診断が向きます。業務の洗い出しから先に始めたい方は、AI業務診断|自社でできる4ステップと有料診断の中身も読んでください。
6視点24問の自己採点表
自己採点表は6視点×4問の24問で、各問を1〜5点で答えます。経営の関与から効果の測り方まで、6視点を一通り見られるようにしました。
点の付け方は、全問で次のように統一します。
| 点 | 状態 | 目安の言い方 |
|---|---|---|
| 1 | 未着手 | 話題に出たことがない、または誰も把握していない |
| 2 | 検討中 | 話題には出ているが、決まった物がない |
| 3 | 一部で実行 | 一部の人・部署では決まっていて、動いている |
| 4 | 全体で実行 | 全体で決まっていて、文書か記録で見せられる |
| 5 | 定着 | 運用が回り、見直しの習慣まである |
この表の問は、編集部が自己点検用に作った物で、他の診断の問文を写した物ではありません。6視点それぞれの小表を、順に見ていきます。
① 経営の関与と目的
| 問 | 何を答えるか | 点(1〜5) |
|---|---|---|
| Q1 | AIを入れる目的を、経営者が1文で言える | |
| Q2 | 目的が「何を減らすか・何を増やすか」の形で書かれている | |
| Q3 | AI導入の責任者が1人決まっている | |
| Q4 | 経営会議などで、AIの進み具合を話す場がある |
② データと業務の整理
| 問 | 何を答えるか | 点(1〜5) |
|---|---|---|
| Q5 | AIに任せたい業務の手順が、文書か図で残っている | |
| Q6 | その業務で使う資料やデータの置き場所が決まっている | |
| Q7 | データの形式(Excelの表・PDF・紙や手書きのどれが多いか)を答えられる | |
| Q8 | データの更新者と更新の頻度が決まっている |
③ ツールと現場の使い方
| 問 | 何を答えるか | 点(1〜5) |
|---|---|---|
| Q9 | 現場でAIを使ってよいツールが決まっている | |
| Q10 | 現場の何人かが、すでに業務でAIを試している | |
| Q11 | 試した結果(うまくいった点・いかなかった点)を共有する場がある | |
| Q12 | いま使っている業務ソフトにAIを組み込めるか、販売元や詳しい人に聞いたことがある |
Q9〜Q12は、ツールを入れたかどうかではなく、業務の手順の中に組み込まれているかで点を付けます。ツールを契約しただけなら2点、一部の部署で決まった手順で毎週使われていれば3点が目安です。
④ 人材と学ぶ仕組み
| 問 | 何を答えるか | 点(1〜5) |
|---|---|---|
| Q13 | AIを使う現場の担当者が決まっている | |
| Q14 | 担当者がAIの使い方を学ぶ時間を確保できている | |
| Q15 | 困ったときに聞ける社内外の相手がいる | |
| Q16 | 学んだ内容を他の人へ広げる方法がある |
⑤ ルールと安全
| 問 | 何を答えるか | 点(1〜5) |
|---|---|---|
| Q17 | AIに入れてはいけない情報(顧客情報・機密など)が決まっている | |
| Q18 | AI利用ガイドライン(=AIの使い方を定めた社内ルール)がある | |
| Q19 | AIの出力を人が確認してから使う決まりがある | |
| Q20 | ルールを破りそうになったとき、相談できる窓口がある |
人事・労務で使う場合は、⑤の4問を次のように読み替えてください。Q17は、従業員の氏名・給与・勤怠・評価や応募者の情報を、AIに入れてよいかどうかです。Q19は、採用の書類選考や評価の文面をAIに作らせたとき、人が見て偏りがないかを確かめる決まりがあるかどうかです。個人情報の扱いは、個人情報保護法に沿って決めます。
⑥ 効果の測り方と予算
| 問 | 何を答えるか | 点(1〜5) |
|---|---|---|
| Q21 | 導入前の状態(作業時間・件数・費用)を記録している | |
| Q22 | 効果を測る指標(=成果を測る物差し。例: 月の残業時間、問い合わせへの返信時間)が1つ以上決まっている | |
| Q23 | 試すための予算の枠が決まっている | |
| Q24 | うまくいかなかったときにやめる基準がある |
24問のうち、数字を答える問はありません。「いくら削れるか」のような見込みは、この段階では考えません。答えるのは、決まっているか、記録があるか、回っているかの状態だけです。
確かめ方: 各視点の4問のうち、まず1問だけ答えて、根拠になる文書や記録を実際に開いてください。開けない問は、点を1つ下げて付けます。利用ルールの作り方は、AI利用ガイドライン|作り方5ステップとひな型の入手先が参考になります。
採点のやり方|部門を選んで使う全社版
採点は、2〜3人が別々に点を付けて、後から突き合わせる方式です。全社で1回やる方法と、部門を選んでその部門だけでやる方法のどちらでも使えます。
手順は4つです。
- 採点者を2〜3人に決める(経営者・現場責任者・DX推進担当〈=IT・業務改善を見る人〉など、立場の違う人を混ぜる。小さな会社は2人でも足ります)
- 対象を決める(全社、または営業・経理・製造など1部門)
- 1人ずつ、他の人の点を見ないで24問に点を付ける
- 各問の点を人数で平均し、24問全体の平均を出す。続けて、6視点ごとに4問の平均を出す(表計算ソフトで出せます)
採点は「別々に付けて、突き合わせ、平均を出す」の順で進めます。
図の内容: 採点者の決定から平均点の算出までの4手順と、点がずれた問を最初の論点にする使い方を示した流れ図。
点がずれた問は、間違いではなく発見です。経営者が4点、現場責任者が2点を付けた問は、決めたことが現場に届いていないおそれがあります。まず、なぜその点を付けたのかを聞いてください。平均点を出す前に、ずれの大きい問を3つ選んで話し合ってください。
部門を選ぶときは、AIを最初に試したい部門を1つ選びます。その部門の問に答えにくい場合は、「全社の仕組みとして答える」か「その部門の長に聞く」かを最初に決めておきます。従業員が少ない会社なら、経営者と現場責任者の2人だけで足ります。
確かめ方: 採点前に「この診断は評価ではなく点検です」と全員へ一言伝えてください。点が高いほど良く見える空気があると、手順③の意味がなくなります。
平均点で見る4段階と最初の1か月
平均点は4段階に分け、段階ごとに最初の1か月でやることを決めます。1以上2未満から始めても、AI導入を諦める必要はありません。変わるのは始める順番だけです。
| 平均点(編集部の目安) | 状態 | 最初の1か月でやること | 次に読む記事 |
|---|---|---|---|
| 1以上2未満 | 準備前 | 利用ルールを1枚つくる(使ってよいツール/入れてはいけない情報/出力を確認する人の3行)。試す業務を1つだけ決める。経営者が目的を1文で書く | AI利用ガイドライン(ルールの作り方)・AI導入の進め方5ステップ(全体の順番) |
| 2以上3未満 | 土台づくり | 試す業務1つで小さく試す。結果を記録し、使ったデータの置き場所を決める | AI導入の進め方5ステップ(全体の順番) |
| 3以上4未満 | 試行・拡大 | 試す業務を2〜3に広げる。効果を測る指標を1つ決める。試す業務が決まらないときは、現場を見る有料診断を検討する | AI適用診断とは(有料診断の中身) |
| 4以上 | 本番接続の検討 | 本番の業務システム(=試験でなく、日々の業務で使っているシステム)へAIをつなぐ条件を確かめる。保守(=導入後の不具合対応や更新を頼む仕組み)の体制と費用を、導入を頼む会社に聞く | AI適用診断の本番化(診断のあとの進め方) |
この区切りは公的な基準でも、実測から決めた境目の数字でもありません。段階ごとに最初の1か月でやることが変わるように、編集部が決めた目安です。同じ平均点でも、特定の視点だけ極端に低い会社は、その視点を先に直してください。たとえば、平均が3.5でもルール(⑤)が1点台なら、試行を広げる前にルールを整えます。
平均点が上がるほど、最初の1か月の行動は「ルールと試行」から「本番接続の確認」へ進みます。
図の内容: 平均点の4段階を階段の形で並べ、各段階の最初の1か月の行動を示した図。
確かめ方: 平均点を出したあと、6視点それぞれの平均も出してください。最も低い視点が、最初の1か月で直す場所です。
自己採点が甘くなる理由と防ぎ方
自己採点は、自社の現場を知る人ほど甘く付けやすい傾向があります。知っているつもりの情報で補って「できている」と答えてしまうためです。これは診断の限界として受け入れ、そのうえで対策します。
甘くなる場面は、たとえば次のとおりです。
- 「決めた」と「書いてある」を区別せず、頭の中にあるだけで3点以上を付ける
- 経営者が決めたことを、現場も知っているものとして4点を付ける
- 「ほかの会社より進んでいそう」という印象で、問の中身を見ずに付ける
防ぎ方は3つです。
- 採点者を2〜3人にして、別々に付ける。 立場が違えば、同じ問でも見えている実態が違います。ずれた問から話し合えば、甘さが表に出ます
- 3点以上を付けた問には、できている証拠を1つ書く。文書の名前、記録の場所、直近の実行日のどれかです。書けない問は、点を1つ下げます
- 点が高くても、導入の成功は保証されないと確認する。24問は準備の点検であり、成果を約束する数字ではありません
本記事に、「自己評価は何割甘い」といった統計は載せていません。自己採点の甘さは、起きやすい傾向として扱い、手順で防ぎます。
確かめ方: 採点のあと、3点以上を付けた問のうち3問を選び、その証拠を全員の前で実際に開いてください。開けなければ、その場で点を直します。
業種・規模別の読み替え|問が当てはまりにくいとき
24問は、業種や規模が違っても使えるように書いています。ただ、部署が少ない会社や、店舗・工場・屋外作業が中心の会社では、問の言葉が合わない場面があります。その場合は、問の意図を変えずに言葉だけを置き換えます。
| 会社の状況 | 当てはまりにくい問 | 読み替えの例 |
|---|---|---|
| 従業員が少なく、役割が兼務 | Q3(責任者)・Q13(現場の担当者) | 「誰が兼ねているか」を名前で答える。兼ねる人がいなければ1点 |
| 店舗・工場など、パソコンを使わない現場が多い | Q10(業務でAIを試している)・Q12(業務ソフトとAIをつなぐ方法) | 事務所・本部・管理部門の業務で答える。現場の作業は対象に含めない |
| ベテランの経験に頼っていて、手順書がない | Q5(手順が文書で残っている) | 紙のメモや写真でも、残っていれば2点以上。何もなければ1点 |
| 人事・労務部門だけで採点する | Q17〜Q19(個人情報・出力の確認) | 従業員・応募者の情報を入れてよいか、採用や評価の文面を人が確認するか、で答える |
| 取引先から情報の扱いを求められている | Q17〜Q20(ルールと安全) | 取引先との契約書や覚書の条件を先に読み、その範囲で答える |
読み替えたときは、読み替えの中身を採点表の余白に書いてください。次回の採点で、前回と同じ条件で比べられます。営業・経理・製造などの1部門に絞る場合も、この表の読み替えをそのまま使えます。
業種ごとのAIの使い方を知りたいときは、建設業のAI活用【2026年版】中小企業の業務別マップと失敗しない第一歩や中小製造業のAI活用マップ【2026年版】検査・見積・技術伝承の始め方のように、業種別の記事があります。この記事は、業種を問わず「会社としての準備度」だけを扱います。
確かめ方: 読み替えが必要な問が24問のうち何問あったかを数えてください。半分以上なら、採点の対象を1部門に絞るか、先に業務の洗い出しから始めたほうが、答えやすくなります。
採点結果の使い方|話し合いのひな形
採点の結果は、平均点を出して終わりにせず、30分ほどの話し合いで次の行動まで決めると役立ちます。話し合いは、点がずれた問、低い視点、最初の1か月の行動の順に進めます。
話し合いの順番は、次のとおりです。
- 全体の平均点と、6視点ごとの平均点を全員で見る
- 採点者の間で点が2点以上ずれた問を、上から3つ選ぶ
- その3問について、「何を根拠に付けたか」を1人ずつ話す
- 最も低い視点で、最初の1か月にやることを1つだけ決める
- 担当者と、1か月後に見る日を決める
議事のメモは、次の形で残すと、次回の採点と比べられます。
採点日: 年 月 日
対象: 全社 / (部門名)
採点者: (役割だけを書く。例: 経営者・現場責任者)
全体の平均点: 点
視点別の平均点: ① ② ③ ④ ⑤ ⑥
点がずれた問(上位3つ): Q Q Q
最初の1か月でやること(1つ):
担当者:
次に見る日:ここで決めることは1つだけにします。いくつも決めると、1か月後に何も終わっていないことが多いためです。1つ終えたら、次の1つを決めます。
採点では、平均点が高いことを「すぐに本番へ進める」と読む誤りもよく起きます。平均点が4以上でも、本番の業務システムへ接続するには、接続先のデータや保守の体制を別に確かめる必要があります。平均4以上の行動が「本番接続の条件を確認する」で、「接続する」ではないのは、このためです。
反対に、平均点が低いことを「AI導入に向かない会社」と読むのも誤りです。低い視点は、先に整える場所を教えてくれているだけです。失敗の原因が気になる方は、AI活用の失敗と再挑戦|4つの原因と立て直す3つの視点【2026年9月】も合わせて読んでください。
見直しは、最初の1回を1か月後にし、その後は3か月ごとに、同じ24問をもう一度、別々に採点します。前回から点が上がった問は、何を変えたから上がったのかを1行で書き残してください。点が下がった問は、実際に悪くなった場合と、前回は見えていなかった実態が見えるようになった場合があります。どちらかは、理由を聞いて確かめてください。点の上下より、理由を言葉にできるかどうかが、診断を続ける意味です。毎月やると、点を付けること自体が目的になりやすいので、変化が出るまで間を空けるほうが実務に合います。
確かめ方: 話し合いの最後に、「1か月後に、何をもって終わったと言えるか」を全員で1文にしてください。言えない行動は、大きすぎるので小さく分けます。
自己採点と有料診断の使い分け
自己採点で足りる場面と、有料診断に頼る場面は、現場の業務を見る必要があるかどうかで分かれます。会社全体の準備度は自分で点検できますが、業務ごとにAIが効くかは外部の目が要ります。
| 項目 | 自分で(自己採点) | 頼る(有料診断) |
|---|---|---|
| 知りたいこと | 会社としてAI導入の準備がどこまで進んでいるか | どの業務にAIを入れると効くか、研修(=社員教育)・試作(=試しに作る)・実装(=本格的に作って使う)のどれで進めるか |
| 進め方 | 2〜3人が別々に採点し、平均点を出す | 外部の専門家が現場の業務を見て評価する |
| 向く場面 | 最初の1か月でやることを決めたい | 試す業務を決めきれない、自己採点の結果に自信が持てない |
当社のAI適用診断は、期間が2週間です。本番システムには接続せず(=今の業務に影響が出ない形で)、現場に同席(=実際の作業を横で見る)して進めます。費用はライト診断が15万円、標準診断が30万円(いずれも税別)です。研修・試作・実装のどれで進めるかを切り分ける入口になります。ライトと標準の違いは、無料相談で確認してください。診断のあとの本番化と保守は、別の契約になります(出典: 当社の診断仕様、2026年10月時点)。
この価格は、診断のあとで試作や開発へ進む前の入口として置いたものです。費用相場の詳しい見方は、AI適用診断の費用相場|15万〜30万円とPoC100万円の違いに譲ります。診断の中身は、AI適用診断とは?30万円を払う前に「分かること・分からないこと」で説明しています。期間や日程は、AI適用診断の期間で見られます。
自己採点で平均点を出し、現場を見る必要が出たときだけ有料診断へ進みます。
図の内容: 自己採点のあと、試す業務の決定と現場確認の要否で、自社での実行と有料診断に分かれる流れ図。
確かめ方: 有料診断を頼むなら、「診断のあと、研修・試作・実装のどれで進むかを切り分けてもらえるか」「本番に接続するのか」を契約前に聞いてください。本番に接続するかどうかで、リスクも費用も変わります。
今すぐ有料診断を受けなくていい会社と、この記事に含まれないこと
次のどれかに当てはまる会社は、有料診断を今すぐ受けなくて構いません。
- 平均点が3以上で、最初に試す業務が1つ決まっている
- 試す業務が1つ(例: 議事録の要約、見積書の下書き)に絞れていて、まず自社で小さく試す余裕がある
- 現場の担当者が決まっていて、利用ルールの1枚目がすでにある
- 診断より先に、社内の合意づくりを進めたい(→ AI導入の社内説得)
確かめ方: 上の条件のうち2つ以上に当てはまるなら、先に自社で1か月試してください。そこで詰まった点が、診断で見てもらう論点になります。
この記事に含まれないことは、次の4つです。
- 診断サービスの種類と選び方 → AI 診断 サービス|4つの種類と選び方5基準・料金の見方
- 診断の費用相場の詳しい比較 → AI適用診断の費用相場|15万〜30万円とPoC100万円の違い
- 業務の洗い出しと、AI化できる業務の見つけ方 → AI業務診断|自社でできる4ステップと有料診断の中身
- 診断のあとの本番化 → AI適用診断の本番化|次に進む3ステップと費用の階段
Summary in English
An AI adoption diagnosis, in the sense of this article, is not a test of which tasks AI can handle. It is a self-scoring exercise: 24 questions across 6 viewpoints (management involvement, data and processes, tools in daily use, people and learning, rules and safety, and measuring results and budget), each scored from 1 to 5. The average score is then used to decide where to start. The score is a guide to the first step, not a pass or fail verdict.
The editorial team designed this checklist; it is not an official standard. The four bands (at least 1 and under 2, at least 2 and under 3, at least 3 and under 4, and 4 or above) are editorial guidelines. Each band comes with actions for the first month, from writing a one-page usage rule to confirming conditions for connecting to production systems. Self-scoring tends to run generous, so two or three people should score separately, attach evidence to any score of 3 or higher, and discuss the questions where scores differ.
Japan's IPA offers the DX Promotion Indicators, a self-assessment for digital transformation in general, not AI specifically; a benchmark report is available about 5 to 10 minutes after submitting answers (page updated September 18, 2026). When the work itself must be observed, a paid diagnosis fits better. As of October 2026, ours takes two weeks, has no production connection, is conducted on site, and costs 150,000 yen (light) or 300,000 yen (standard), excluding tax.
まとめ|点数は合否でなく、最初の1か月を決める材料
- AI導入診断は、会社の準備度を測るもので、個別の業務にAIが効くかは測れない
- 24問は6視点×4問を1〜5点で採点し、平均点を出す。採点表は編集部が設計した自己点検表で、公的な基準ではない
- 平均点は4段階(1以上2未満/2以上3未満/3以上4未満/4以上)に分け、段階ごとに最初の1か月の行動を決める
- 自己採点は甘くなりやすい。別々に採点し、3点以上には証拠を書き、ずれた問を最初の論点にする
- 現場の業務を見ないと分からないことは有料診断の領域で、当社のAI適用診断は2週間・ライト15万円/標準30万円(税別)
次の行動は、3つのうちどれか1つで構いません。
- 今日: 24問を印刷し、経営者と現場責任者が別々に採点する
- 今週: 点がずれた問を話し合い、全体と6視点ごとの平均点を出す
- 今月: 段階別の最初の1か月の行動を、1つ始める
採点の結果をどう読めばよいか、有料診断で現場を見たほうがよいか迷ったときは、当社の無料相談で一緒に整理できます。
次に読む
- 診断サービスの種類を知りたい → AI 診断 サービス|4つの種類と選び方5基準・料金の見方【2026年10月】
- 診断を比べたい → AI適用診断の比較|見るべき5つの基準と料金の目安【2026年9月】
- 診断のあとの進め方を知りたい → AI導入の進め方を5ステップで解説|診断から実装・定着までの順番
- 失敗から立て直したい → AIを試したが使い物にならなかった原因は3つ|導入失敗の立て直し方
更新履歴
- 2026-10-06: 初版公開。IPA「DX推進指標のご案内」(最終更新2026年9月18日)を反映
- 次回更新予定: 2026年11月(IPAの記述と当社の診断仕様の再確認)
本記事は2026年10月6日時点のIPAの公開情報と当社の診断仕様に基づきます(公開日: 2026年10月6日)。24問の採点表と4段階の区切りは編集部が設計した目安で、公的な基準ではありません。IPAの指標の最新の提出方法と料金は、IPAの公式ページで確認してください。
参考・出典
- 独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)「DX推進指標のご案内」 https://www.ipa.go.jp/digital/dx-suishin/about.html(参照日: 2026年10月6日)
- 当社調査: AI適用診断の仕様(期間・接続範囲・料金)を社内資料で確認(2026年10月)
FAQよくある質問
- AI導入診断とは何をするものですか?
- 会社がAIを入れる準備をどこまで整えているかを、経営・データ・現場・人材・ルール・効果測定の視点で点検する作業です。AIが何の業務に効くかを当てるものではなく、最初に手を付ける場所を決める材料を出します。自分で採点する方法と、外部の診断を受ける方法があります。
- AI導入診断は無料で受けられますか?
- 無料のものも有料のものもあります。この記事の24問の自己採点表は、印刷して自分で使えます。IPAのDX推進指標も自己診断の仕組みですが、料金については本記事では確認できていないため、公式ページで確かめてください。現場の業務を見てもらう診断は有料が中心で、当社のAI適用診断はライト15万円・標準30万円(税別)です。
- AIに自社の状況を診断させて、導入の判断までしてよいですか?
- AIの出す結果は、判断の材料として使います。判断そのものは人が行ってください。AIは自社の現場の空気や、経営者の本音、取引先との関係までは知らないためです。AIに整理させた内容を、経営者と現場責任者が別々に読み、点がずれた所を話し合う使い方が安全です。
- 24問の自己採点で何点ならAI導入を始めてよいですか?
- 平均点が1以上2未満なら利用ルールと試す業務の決定から、2以上3未満なら1業務での小さな試行から、3以上4未満なら試行の拡大と効果測定から、4以上なら本番接続の条件確認から始めます。この区切りは編集部が決めた目安で、公的な基準ではありません。点が低くても、始め方が変わるだけで、始められないわけではありません。
- 自己採点が甘くなるのを防ぐにはどうすればよいですか?
- 3つあります。採点者を2〜3人にして、お互いの点を見せずに別々に付け、点がずれた問を最初の論点にします。3点以上を付けた問には「できている証拠」を1つ書きます。点が高くても導入の成功は保証されないと、最初に全員で確認します。
- 従業員が少ない会社でも、この診断は使えますか?
- 使えます。従業員が少ない会社では、採点者は経営者と現場責任者の2人でも足ります。24問のうち、部署がないと答えにくい問は、「その役割を誰が兼ねているか」で読み替えて採点します。部門を選んで、その部門だけで採点する使い方もできます。
- 人事・労務部門だけでAI導入診断をするには、どうすればよいですか?
- 対象を人事・労務の1部門に絞り、24問をそのまま使います。6視点のうち「ルールと安全」は、従業員や応募者の個人情報をAIに入れてよいか、採用や評価の文面を人が確認するか、という形で読み替えます。個人情報は個人情報保護法に沿って扱い、採点者には人事責任者と現場の担当者を含めます。
- 点数が低かった場合、AI導入は諦めるべきですか?
- 諦める必要はありません。AI導入の失敗は、点数の低さよりも、利用ルールや試す業務の決定といった順番を飛ばしたときに起きやすくなります。点が低い会社は、低い視点から1つ先に整えれば進められます。失敗の原因と立て直しは、別の記事「AI活用の失敗と再挑戦」で詳しく書いています。
- 自己採点と有料のAI適用診断は、どう使い分ければよいですか?
- 自己採点は、会社としての準備度を社内で確かめる入口です。現場の業務を見ないと分からないこと、たとえば業務のどこにAIを入れると効くかは、有料診断の領域です。当社のAI適用診断は2週間で、本番システムには接続せず、現場に同席して行い、ライト診断15万円・標準診断30万円(税別)です。


