
結論: AIチャットボットは、エンジニアだけが作れる特別な技術ではなく、方式を選べば非エンジニアでも試作までは自分で作れる仕組みです。ただし、社外に公開して業務で使えるレベルにするには、方式選びとデータ・精度の設計判断が別に必要になります。この記事では、自作の4方式と5ステップ、無料で試せる範囲、費用と精度の設計、自作か外注かの判断基準を解説します。
この記事の要点
- AIチャットボットの自作には、ノーコードツール・カスタムGPT・API連携+RAG・フルスクラッチの4方式があり、必要なスキルと費用感が大きく変わる
- 外注費用の目安は、開発が200万〜500万円(プロベル調査)、運用保守が月額10〜30万円前後(JAPAN AIラボ調査)
- ChatGPTの無料版・Excelなど無料で試せる方法はあるが、自社データに基づく回答や社外公開には限界がある
- 自作か外注かは、公開範囲・求める精度・社内のITスキル・かけられる時間で決める。すべて自作でまかなうと、精度を上げる工程で止まりやすい
この記事は、「AIチャットボットを自社・個人で作れないか」と検索している中小企業の担当者・個人事業主向けに書いています。AIエージェントを作りたい方は、AIエージェントの作り方|非エンジニアの5ステップ・費用・失敗例を先に読んでください。ここでは対話に答えるチャットボットの自作・外注の判断に絞ります。
今日やることは1つです。次の「4つの方式を比較」の表で、自社に合う方式を1つ選んでください。
AIチャットボットは自分で作れるのか
作れます。まずは社内で試す簡単な会話の仕組みから始められます。社外に公開して業務で使うには、精度や情報管理の設計も必要です。
ノーコードツールやChatGPTのカスタムGPT機能を使えば、プログラムを一行も書かずに、決まった質問に答える仕組みを自分で作れます。試す際は、まず用途を絞った簡単な会話から始めます。
一方で、「業務で使えるレベル」に上げるには別の壁があります。自社のFAQや商品情報を基に答えさせる方法として、RAG(=自社データを検索して回答に使う技術)が挙げられます。RAGでは、質問に合う情報を探してAIに渡します。さらに、社外の利用者に公開する場合は、誤った回答をしたときの対処、想定外の質問への振り分け、個人情報の扱いといった設計判断が要ります。
つまり境界線は「試作を作れるか」と「公開して安定運用できるか」の間にあります。前者は非エンジニアでも自分で越えられますが、後者は方式選びと運用の設計を分けて考える必要が出てきます。確かめ方は、「今回作るのは社内で試す試作か、社外に公開する物か」を最初に自分に問うことです。答えが公開前提なら、この記事の「精度を落とさないための設計ポイント」と「個人利用と業務利用で変わる注意点」を先に読んでから着手してください。
作る前に決める|目的と成功条件
AIチャットボットは、社内問い合わせ・接客・FAQ・営業の一次対応のどれに使うかで、成功の条件が変わります。
用途と正解の基準を先に決めます。曖昧なまま作り始めると、精度を上げる工程で手戻りが増えます。代表的な3つの用途で、成功条件を整理します。
- 社内問い合わせ(総務・人事のルール確認など): 正解が社内規程という1つの文書に決まっているため、精度は比較的上げやすいです。成功条件は「規程が変わったときに、すぐ情報を更新できる仕組みか」です
- 接客・FAQ(商品・サービスの質問対応): 正解が複数の資料(商品ページ・料金表・過去の問い合わせ履歴)に分散しています。成功条件は「答えられない質問を、人に振り分ける仕組みがあるか」です
- 営業の一次対応(問い合わせの受付・一次回答): 相手が社外の見込み客のため、間違った回答が会社の印象に直結します。成功条件は「回答前に人が見るか、少なくとも回答できる範囲を狭く決めているか」です
確かめ方は、着手前に「この用途は、正解が1つの文書に決まっているか、複数に分散しているか」を書き出すことです。分散しているほど、次の章のRAGを使う方式が必要になります。
生成AIチャットボットの作り方|4つの方式を比較
手順は5つありますが、まずはこの4方式から1つを選びます。自作の方式は大きく4つで、必要なスキルと費用感がまったく違います。
| 方式 | 必要なスキル | 費用感 | 向く用途 |
|---|---|---|---|
| ノーコードツール | ほぼ不要(設定が中心) | 無料プランがあるツールが多く、個人なら費用をかけずに試せる(各社公式サイトで最新プランを確認) | まず動く物を試したい・社内の一次案内 |
| ChatGPTのカスタムGPT機能 | 不要(指示文の作成のみ) | 利用条件と費用はOpenAIの公式ページで確認してください | 特定業務の質問応答・社内向けの試作 |
| API連携+RAG | プログラムを書く・つなぐ知識 | 自作なら開発の人件費、外注ならプロベル調査でチャットボット200万〜500万円(次の章で詳しく) | 自社データに基づいて答えさせたい・公開する接客用・自社サイト以外(社内のビジネスチャットツールやメッセージアプリ)にも広げたい場合 |
| フルスクラッチ開発 | 高度な開発力(オープンソースのライブラリ・フレームワークを土台にする自社開発も含む) | 要件により大きく変わり、大規模な内製ほど工数が膨らみやすい(上の3方式よりさらに時間と費用がかかりやすい) | 独自の要件が多い・大規模運用 |
ノーコードツールは、画面の操作だけでチャットボットの応答パターンを組める仕組みです。プログラムを書く知識は不要ですが、もし〜なら〜と答える、といった細かい分岐や自社データとの連携には限界があります。
ChatGPTのカスタムGPT機能を使うと、指示文(プロンプト)で役割やルールを決めるだけで、特定の用途に絞ったチャットボットを作れます。OpenAIの公式ガイドは、ChatGPTと同じように、プロンプトからコードや構造化データ(=表やリストのような整った形式のデータ)、自然な文章まで生成できるとしています。この記載は、OpenAI「Text generation」(参照日: 2026年9月12日)で確認できます。手軽に試作できますが、社内システムとの連携や、自社サイトへの埋め込みには別の方法が必要です。
API連携+RAGは、OpenAIなどが提供するAPI(=ソフトウェア同士をつなぐ窓口)をプログラムから呼び出す方式です。そこに、自社のFAQや商品情報を検索して回答に使う仕組み(RAG)を組み合わせます。自社データに基づいて正確に答えさせたい場合、実質的にこの方式が必要になります。詳しい構築手順はRAG構築の進め方|4工程の手順・チャンク設計・動作確認までにまとめています。
フルスクラッチ開発は、既存のツールやテンプレートを使わず、要件に合わせて一から組む方式です。独自の要件が多い場合や、大規模に運用する場合に選びますが、開発力と時間がもっとも必要です。すべてを一から書くと、大規模な要件ほど開発コストと工数が想定以上に膨らみやすくなります。ゼロから書く前に、無料で公開されている土台のプログラム(オープンソースのライブラリやフレームワーク)を使う自社開発の選択肢もあります。一から作るより手間は減らせますが、導入・保守を担う技術者は必要です。
確かめ方は、「社内システムとの連携が必要か」と「自社データに基づいて答えさせる必要があるか」の2つに、それぞれ「はい」と答えられるかです。両方「いいえ」ならノーコードかカスタムGPT、どちらかが「はい」ならAPI連携+RAGかフルスクラッチに進みます。
手順で見る作り方|5ステップ
作り方は、目的定義→方式選定→データ準備→実装・接続→テスト運用の5ステップで進めます。
作り方は5ステップ。データ準備が一番時間のかかる工程になりやすい
図の内容: 作り方は5ステップ。目的定義→方式選定→データ準備→実装・接続→テスト運用の順で進み、データ準備が最も時間のかかる工程になりやすい。
ステップ1: 目的定義。前の章で整理した「どの用途か」「正解が1つの文書か複数に分散しているか」を、担当者が言葉で書き出します。ここが曖昧だと、後の工程すべてがぶれます。
ステップ2: 方式選定。表1の4方式から、社内システムとの連携の要否、自社データとの連携の要否で1つを選びます。迷ったら、まずノーコードかカスタムGPTで試作し、精度が足りなければAPI連携+RAGに進む、という段階的な進め方が手戻りを減らします。
ステップ3: データ準備。API連携+RAGを選んだ場合、自社のFAQ・商品情報・過去の問い合わせ履歴を、AIが検索しやすい形に整理します。イメージは、質問と答えのペアの一覧です。バラバラな形式の文書を1つずつ整えるこの工程が、実際にはもっとも時間がかかります。ノーコードやカスタムGPTの方式でも、想定質問と回答の一覧を先に作っておくと、後の設定が早くなります。
ステップ4: 実装・接続。選んだ方式に応じて、ツールの設定またはプログラムの実装を行います。自社サイトへの埋め込みや、社内チャットツールとの接続も、この工程に含みます。公開先は自社サイトだけとは限りません。普段の問い合わせで使っているビジネスチャットツールや、顧客とのやり取りに使っているメッセージアプリへの接続を検討することもあります。接続先を増やすほど、想定質問と答えられない質問の振り分け方を先に決めておく必要が増えます。
ステップ5: テスト運用。社外に公開する前に、社内の数人で実際に質問を投げて、回答の正確さと、答えられない質問をどう扱うかを確かめます。想定外の質問への対応が決まっていない状態で公開すると、誤った回答がそのまま利用者に届きます。テストする担当者を1人に絞ると、その人が思いつく質問の範囲に偏りやすくなります。部署や立場が異なる複数人で試すと、見落としに気づきやすくなります。
確かめ方は、各ステップの終わりに「次のステップに進んでよいか」を担当者以外の1人にも確認してもらうことです。データ準備が不十分なまま実装に進むと、精度の調整だけで工程が止まります。
無料で作る方法とその限界
ChatGPTの無料版・Excelのそれぞれで無料で試せる範囲がありますが、いずれも限界があります。
| 方法 | できること | 限界 | 向く用途 |
|---|---|---|---|
| ChatGPTの無料版 | 会話形式でのやり取りを試せる | 自社サイトへのAPI組み込みには、APIキーの発行とChatGPTの契約とは別建ての従量課金が必要 | 個人の下書き・簡単な質問への回答 |
| Excel | 表計算とマクロで簡易な自動応答を作れる | 自然な言い回しの対話には向かず、想定していない質問には対応できない | 決まった質問への固定回答の一覧 |
ChatGPTの無料版は、会話形式でのやり取りそのものは無料で試せます。自社サイトに埋め込む場合は、ChatGPTの画面だけでは完結せず、APIキーの発行と、ChatGPTの契約とは別建ての従量課金が必要です。APIキーの発行はOpenAIの公式クイックスタート、別建ての課金と利用量に応じた費用は公式の課金案内で確認できます。
Excelは、表計算とマクロを組み合わせれば、決まった質問に決まった答えを返す簡易な仕組みを作れます。ただし自然な言い回しでの対話には向かず、想定していない質問には対応できません。
確かめ方は、「今回作りたいのは、決まった質問への固定回答か、自然な対話か」です。固定回答で足りるならExcelでも十分です。自然な対話や自社データに基づく回答が必要なら、無料の範囲では完成させにくいため、次の章の費用感を見て方式を選び直すことになります。
費用の目安|自作の工数と外注の相場
自作では担当者の人件費を見込みます。外注のチャットボット開発費は、プロベル調査で200万〜500万円です。JAPAN AIラボが示すAI開発の運用保守費は、月額10〜30万円前後です。
| 費用の内訳 | 目安 | 出典 |
|---|---|---|
| 外注の開発費(新規) | 200万〜500万円 | プロベル調査 |
| 運用保守費 | 月額10〜30万円前後 | JAPAN AIラボ調査(japan-ai.co.jp/media/5590/) |
| 年間保守費 | 開発費の10〜20%程度 | JAPAN AIラボ調査(同上) |
| 自作の場合 | 直接の費用は小さく、実質のコストは担当者の作業時間 | 当社の考え方(出典なし) |
自作の場合、直接の費用は方式によってはほぼかかりませんが、担当者の作業時間そのものが費用です。データ準備とテスト運用には、他の業務とは別に作業時間を確保します。時給換算で考えると、方式選定や設計にかけた手間を含め、思ったより高くつくことがあります。
外注する場合、プロベルの調査ではチャットボット開発の費用は200万〜500万円が目安です(出典: プロベル調査)。見積では、要件の聞き取り・データ整理・実装・テストのどこまで含むかを確認します。自社でデータ準備を担う場合は、その分を分けて見積もってもらいます。
公開したあとの運用保守費も見落とされがちです。JAPAN AIラボの調査では、運用保守費は月額10〜30万円前後、年間保守費は開発費の10〜20%程度が目安とされています(出典: japan-ai.co.jp/media/5590/)。これはAI開発全般の参考値で、個別のチャットボットの見積額ではありません。月額と年間比率は目安の示し方が異なるため、単純に合算しないでください。試作が好評でも、公開を続けるための保守費は別に見積もります。
確かめ方は、外注の見積を取る際に「開発費」と「運用保守費」を分けて出してもらうことです。開発費だけを比べて安さで決めると、公開後の保守費で予算が崩れます。
精度を落とさないための設計ポイント
精度を落とさない設計のポイントは、プロンプトの明確さと、回答を確かめて直し続けるループを仕組みに入れることです。
精度は一度の設定で終わらない。確認→切り分け→直すのループを運用に組み込む
図の内容: 精度を保つ改善ループ。プロンプト設計→回答を確認→原因を切り分け→直す→再びプロンプト設計へ戻る循環を、公開後も繰り返す。
プロンプト設計(=AIへの指示文の作り方)は、役割・答えてよい範囲・答えられないときの振る舞いの3つを明確に書くことが基本です。「分からない質問には、分からないと答えて担当者に振り分ける」という指示を入れておかないと、AIは自信を持って誤った回答を作ってしまうことがあります。
自社データに基づいて答えさせるRAGの方式では、精度は一度の設定で完成しません。利用者の質問とAIの回答を見比べ、外れた回答の原因を探します。データの整理に問題があるのか、指示文が曖昧なのかを切り分けます。原因に応じて直し、同じ質問でもう一度確かめます。この改善ループの詳しい設計(データの分割単位や検索の精度の確かめ方)はRAG構築の進め方|4工程の手順・チャンク設計・動作確認までに書きました。
社内システムや外部の道具とAIを安全につなぐ設計にも、共通の考え方があります。どの道具を、どの範囲で使わせるかを決める部分の基本は、MCP(=AIと外部ツールをつなぐ共通の決まり事)に関わります。詳しくはMCPとは|3つの部品と10言語SDK・接続前の確認3点で整理しています。
公開前には、答えられない質問への対処が指示文に入っているかを確かめます。回答を見直して直す担当者と頻度も決めておきます。この2つが無いまま公開すると、精度は時間とともに下がっていきます。
個人利用と業務利用で変わる注意点
個人で試す場合は自由度が高い一方、業務で使う場合は、社内データと個人情報の扱いを分けて設計する必要があります。
個人で試す範囲では、公開情報や自分で作った文章を使うため、情報の扱いに気をつかう場面は少ないです。
業務で使う場合は、2つを分けて考えます。1つは、AIに読ませる社内データの範囲です。顧客の個人情報や取引先の機密情報をそのまま読ませると、想定していない相手への回答に混ざるリスクがあります。もう1つは、利用者が入力する内容の扱いです。チャットボットに利用者が入力した個人情報を、どこに記録し、誰が見られるのかを、公開前に決めておく必要があります。
入力してはいけない情報の線引きと、設計の3原則は中小企業の生成AIセキュリティ|入力してはいけない情報と設計の3原則に詳しく書きました。ここでは要点だけを挙げます。個人情報や機密情報は、伏せ字にするか、ダミーデータに置き換えてから読ませます。利用者の入力内容を記録する場合は、その旨を利用者に伝えます。
確かめ方は、公開前に「AIに読ませるデータに、伏せていない個人情報や機密情報が混ざっていないか」を担当者以外の1人が見直すことです。
自作か、外注(専門家活用)かの判断基準
目的の明確さ・社内のITスキル・公開範囲・求める精度・かけられる時間で判断します。次の表で、自社だけでは対応できない条件があるかを確かめます。
| 項目 | 自作が向く条件 | 外注が向く条件 |
|---|---|---|
| ①目的の明確さ | 用途が1つに絞れている | 複数の用途を同時に満たしたい |
| ②社内のITスキル | ノーコードツールの設定ができる人がいる | プログラムを書ける人がいない |
| ③公開の範囲 | 社内向けで試す | 社外の利用者に公開する |
| ④求める精度 | 試作レベルで十分 | 誤答が会社の信用に直結するレベル |
| ⑤かけられる時間 | データ準備や改善ループに時間を割ける | 他の業務と並行できない |
社内で設計や運用を担えるかを確かめ、難しい部分は専門家に相談する
図の内容: 判断表で社内の対応力を確認する。設計と運用を担えるなら自作で試作し、難しい部分は専門家に相談する。
外注や専門家の活用を考える場合、発注前の相見積もりの取り方はAI専門家の相見積もり|比較する5項目と質問テンプレ3本にまとめています。自社の状況に合う専門家を都度雇わずに使う仕組みはAI専門家レンタルとは|仕組み・費用相場・選び方4項目で解説しています。専門家を探すサービスの中には、依頼内容を「AIエージェント/チャットボット構築」のように分類しているものもあります。社内に開発の担当者を置かずに進めたい場合の選択肢として検討できます。
外注する場合でも、費用相場の全体像を先に知っておくと見積の妥当性を判断しやすくなります。AI開発全体の費用相場はAI受託開発の費用相場と見積の読み方に整理しました。
確かめ方は、判断表に自社の状況と担当者を書き込むことです。設計や運用を担える人がいない部分を、専門家への相談事項にします。
AIチャットボットを今すぐ自作しなくていい会社と、この記事に含まれないこと
次に当てはまる会社は、チャットボットを作るより先に社内で決めることが残っています。
- 顧客対応の一次窓口をいきなりAIに任せたい(人の確認を挟む設計を先に決めるべきです)
- 個人情報や機密情報を含む問い合わせを扱う予定で、扱ってよい情報の線引きがまだない(中小企業の生成AIセキュリティを先に読んでください)
- 社内にAIツールを日常的に使う人が一人もいない(まず簡単な生成AIの利用から始める方が近道です)
- 答え合わせをする時間を割けない(精度を確かめる工程が無いと、公開後に誤った回答が放置されます)
この記事に含まれないこと:
- RAGの詳しい構築手順(チャンク分割・検索精度の確かめ方) → RAG構築の進め方|4工程の手順・チャンク設計・動作確認まで
- ノーコードツールの料金プランやデプロイ形態の詳細 → ノーコードツールのデプロイ形態と料金プラン
- 外部ツールとの接続の技術的な仕組み → MCPとは|3つの部品と10言語SDK・接続前の確認3点
- 音声で対応する電話窓口の自動化 → 電話対応AI|仕組み・費用・デメリット・選び方まとめ【2026年8月】
Summary in English
This article explains how small businesses and sole proprietors in Japan can build an AI chatbot themselves, even without programming skills, up to the prototype stage — though publishing it externally for real business use requires separate design decisions. There are four build methods: no-code tools, ChatGPT’s custom GPT feature, API integration combined with RAG (retrieval-augmented generation, which lets the bot answer from a company’s own documents), and full custom development. OpenAI’s official guide confirms that its API can generate text, code, and structured data from a prompt just as ChatGPT does. Free options exist — ChatGPT’s free tier and Excel with macros — but each has limits: none easily supports answering from company-specific data or safe public deployment. Cost benchmarks from third-party research: outsourced chatbot development runs 2 million to 5 million yen (Probel), and ongoing maintenance runs roughly 100,000 to 300,000 yen per month, or 10-20% of the development cost per year (JAPAN AI Lab). The five-step build process is: define the purpose, choose a method, prepare the data, implement and connect, then test before launch. Whether to build in-house or outsource depends on five factors: clarity of purpose, in-house IT skill, whether the bot faces internal or external users, required accuracy, and available time. All figures are drawn from the article’s official and third-party sources, confirmed as of September 12, 2026.
まとめ|作れるかではなく、公開してよい精度かで判断する
AIチャットボットの作り方の要点は、次の6つです。
- 自作の方式は4つ。ノーコードツール、ChatGPTのカスタムGPT機能、API連携+RAG、フルスクラッチ開発で、必要なスキルと費用感が変わる
- 作り方は5ステップ。目的定義→方式選定→データ準備→実装・接続→テスト運用の順で進め、データ準備を軽く見ると精度の調整で工程が止まる
- 無料で試せる範囲(ChatGPTの無料版・Excel)はあるが、自社データに基づく回答や社外公開にはいずれも限界がある
- 費用の目安は、外注ならプロベル調査でチャットボット開発が200万〜500万円、運用保守費はJAPAN AIラボ調査で月額10〜30万円前後・年間保守費は開発費の10〜20%程度
- 精度を落とさないには、答えられない質問への対処を指示文に入れることと、回答を見直して直す改善ループを運用に組み込むことの2つが要る
- 自作か外注かは、目的・公開範囲・求める精度・社内のITスキル・かけられる時間で判断する
「作れるか」で止まらず、「公開してよい精度か」で判断してください。試作までは自分で作り、精度と公開の設計だけを専門家に頼む、という分担も選べます。
次のアクションは、3つのうちどれか1つで構いません。
- 今日: 「4つの方式を比較」の表で、自社に合う方式を1つ選ぶ
- 今週: 想定質問と正解の一覧を作り、データ準備の材料をそろえる
- 今月: 試作を社内でテスト運用し、精度と公開範囲を専門家に相談する
自作で進めるにしても、公開前の精度チェックや設計の妥当性だけを専門家に確認してもらう、という頼み方もできます。
次に読む
- 業務を自動で実行するAIエージェントを作りたい → AIエージェントの作り方|非エンジニアの5ステップ・費用・失敗例
- 自社データに基づいて答えさせる仕組みを詳しく知りたい → RAG構築の進め方|4工程の手順・チャンク設計・動作確認まで
- 自作せずに専門家へ頼む前提で比較したい → AI専門家の相見積もり|比較する5項目と質問テンプレ3本
- 個人情報・機密情報の扱い方を先に確認したい → 中小企業の生成AIセキュリティ|入力してはいけない情報と設計の3原則
更新履歴
- 2026-09-12: 初版公開。生成AIを使った自作4方式の比較、5ステップの作り方、無料で作る方法とその限界、プロベル・JAPAN AIラボの費用調査値、自作か外注かの判断基準を収録。OpenAI公式ガイドの参照日は2026年9月12日
- 次回更新予定: 2026年11月(無料ツールの提供内容と費用調査値を再確認します)
本記事はOpenAI公式ガイド(2026年9月12日時点)と、プロベル・JAPAN AIラボの公開調査値(2026年7月17日取得分)に基づきます(公開日: 2026年9月12日)。各ツールの料金・機能は変わることがあるため、最新の条件は各社の公式ページでご確認ください。
参考・出典
- OpenAI「Text generation」 https://developers.openai.com/api/docs/guides/text(参照日: 2026年9月12日)
- プロベル「AI受託開発会社おすすめ16社をプロが厳選!費用や技術力を徹底比較」(AIチャットボットの費用目安欄) 調査記事(参照日: 2026年7月17日)
- JAPAN AIラボ「AI受託開発会社16選を比較!費用相場や選び方を解説【2026年最新】」 https://japan-ai.co.jp/media/5590/(参照日: 2026年7月17日)
FAQよくある質問
- AIチャットボットは無料で作れますか?
- 無料で作れる部分はあります。ChatGPTの無料版や無料のノーコードツールを使えば、費用をかけずに簡単な会話のやり取りを試せます。ただし自社のデータを読ませて答えさせる仕組み(API連携+RAGなど)や、社外に公開して安定運用する部分は有料になることが多く、すべてを無料で完成させるのは難しいです。
- AIチャットボットは個人でも自分で作れますか?
- 作れます。ノーコードツールやChatGPTのカスタムGPT機能を使えば、プログラムを書けない人でも簡単な質問応答の仕組みは個人で作れます。ただし自社のデータに基づいて答えさせたり、社外に公開して業務で使えるレベルにするには、API連携やセキュリティの設計判断が必要になり、そこから先は個人だけで完結させにくくなります。
- 生成AIでチャットボットを作るにはどうすればいいですか?
- まずChatGPTのカスタムGPT機能や、OpenAIなどのAPIを使う方法があります。OpenAIの公式ガイドでは、ChatGPTと同じように、プロンプト(=AIへの指示文)から文章や構造化データを生成できるとしています。自社の情報を読ませて答えさせたい場合は、その情報を検索して回答に使う仕組み(RAG)を組み合わせます。
- チャットボットはどうやって作るのですか?
- 大きく4つの方式があります。ノーコードツールを設定する方法、ChatGPTのカスタムGPT機能を使う方法、API連携とRAGを組み合わせて自社データに答えさせる方法、要件に応じてフルスクラッチで開発する方法です。目的(社内向けか社外向けか)と、かけられる費用・時間で、どの方式が向くかが変わります。
- ChatGPTでチャットボットを作ることはできますか?
- できます。ChatGPTのカスタムGPT機能を使うと、プログラムを書かずに、特定の役割やルールを指示文で決めたチャットボットを作れます。ただし社内システムと連携させたり、自社サイトに埋め込んで社外の利用者に公開したりするには、API連携など別の方法が必要です。
- エクセルでチャットボットは作れますか?
- 簡易な自動応答であれば、表計算とマクロを組み合わせて作れます。決まった質問に決まった答えを返す一覧表のような使い方には向きますが、自然な言い回しでの対話や、想定外の質問への対応には向きません。柔軟な対話をさせたい場合は、生成AIを使う方式に切り替えることになります。
- AIチャットボットを作る前に、どんなデータを準備すればよいですか?
- AIチャットボットに答えさせたい質問と正しい回答を、社内FAQや商品情報から整理します。回答の根拠となる文書もそろえ、古い情報や矛盾する記載を見直してください。試作には公開情報や架空のデータを使い、個人情報や機密情報をそのまま読み込ませないようにします。
- AIチャットボットの誤回答を減らすには、どうすればよいですか?
- AIチャットボットの指示文に、答えてよい範囲と、答えられない質問を担当者へ引き継ぐルールを書きます。想定質問への回答を根拠の資料と照らし合わせ、誤りの原因がデータにあるのか、指示文にあるのかを確認してください。原因に応じて直したあとも同じ質問で確かめ、公開後も回答を見直す担当者を決めておきます。


