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AIエージェントの活用事例12選|実際に動く19体と止めた6体【2026年8月】

結論: 参考になるAIエージェントの事例は、課題と解決の物語ではなく、「入力→AIがすること→人の確認」の1行に、誰が・いつから・何件動かしているかが付いているかで決まります。この記事では、当社が作ったAIエージェント(=目的を渡すと道具を使って作業を終わらせるAI)25体のうち、2026年8月23日時点で無人で動いている12体を人の確認の型ごとに1行型で並べ、作ったあとに止めた6体とその理由も書きます。

この記事の要点

  • 当社(一人会社)が作ったAIエージェントは25体。いま動いているのは19体で、無人で動くのが12体、人が起動するのが7体。作ったあとに止めたのが6体(2026年8月23日・社内の一覧表から転記)
  • 12の事例はすべて「入力→AIがすること→人の確認」の1行で書ける。人の確認は「できた物を見る」8体、「あとでまとめて見る」2体、「送る前に見る」2体の3型。業務が社外に出るほど、確認を前に置く
  • 生成AIを業務で使う日本企業は86.4%(総務省・令和8年版情報通信白書)。使われ方の1位は議事録・メール作成補助で、当社の12例も議事録・レポートと営業に集中している
  • 25体のうち17体が営業の業務。当社で最初に自動化が進んだのは、毎日同じ手順で件数の多い業務
  • 止めた6体の理由は4つの型に分かれる。人の運用が続かない・枠を別の仕事に移した・別の仕組みに吸収した・アカウント停止のリスク。事例は「動いている物」だけでなく「止めた物」まで見る

この記事は、AIエージェントで何ができるかを事例で知りたい中小企業の経営者と推進担当に向けて書いています。作り方の手順と費用はAIエージェントの作り方、仕組みと用語はAIエージェントとは?発注者が知るべき仕組みに書きました。ここでは「実際に動いている物の一覧」と「止めた物の理由」だけを書きます。

今日やることは1つです。この記事の12例から自社に一番近いものを1つ選び、自社の業務名に置き換えて、次のひな形を埋めてください。埋めた1行がそのまま、作るときの設計図の1行目になります。

質問テンプレ(メール文面)
業務名: (例: 商談の議事録の保管)
入力: (どこにある何を読むか)
AIがすること: (読んだ物から何を作るか。下の表の3列目の書き方で)
人の確認: (できた物を見る/あとでまとめて見る/送る前に見る)

事例を読むときの物差し3つ|誰が・いつから・止めた物があるか

AIエージェントの事例記事は、「誰が・いつから・何件」が書いてあるかで価値が決まります。検索上位の事例記事の多くは「こういう課題があった→AIエージェントでこう解決できる」の2段落で書かれています。会社名も件数も稼働期間もありません。それは事例ではなく、できることの説明です。読むときの物差しは次の3つです。

物差し確かめること無いときの読み方
誰が会社の規模と、作った人がプログラマーか自社と規模が違う事例は、業務の切り方だけを参考にする
いつから・何件稼働を始めた日と、処理した件数日付も件数も無い事例は「できること」の説明として読む
止めた物があるか作ったあとに止めたものと理由が書いてあるか成功だけの事例集は、止まる理由を別に調べる

この物差しは、大手の実名事例にもそのまま当てはめられます。総務省の令和8年版情報通信白書に載った2件で試すと、こう読めます(参照日: 2026年8月24日)。

  • ダイキン工業: 現場エンジニアが着けた端末の作業映像から、空調機の点検・修理の抜け漏れを自動で確かめ、結果を本人のスマートフォンに通知するAIエージェントを、ウェアラブル端末メーカーのフェアリーデバイセズと共同で開発。経済産業省とNEDO(=新エネルギー・産業技術総合開発機構)主催の「GENIAC-PRIZE」で最高賞の第1位とAIエージェント賞を受賞しました(2026年3月発表)。発表では、研修施設の実験で検知精度91%・実際の現場作業の検証で76%と、精度の数字まで公開されています。今後の本格活用をめざす段階です
  • ロート製薬: 2025年12月に、富士通・東京科学大学と、調達管理や在庫管理など複数のAIエージェントを組み合わせる実証実験の開始を発表しました。こちらは「実証を始めた」段階の事例で、動き続けているかは今後の発表で確かめる読み方になります

このように、同じ「事例」でも、現場での検証まで進んだものと、実証をこれから始めるものでは意味が違います。また大手の取り組みは、専任のエンジニアと大きな予算が前提になっていることが多いです。中小企業がそのまま真似ると、PoC貧乏(試作ばかりで本番に進まない状態)になりやすいです。読み替えるときは、事例の「業務」だけを取り出し、規模とツールは自社の条件で決め直します。

事例を探す会社が増えた背景|生成AIの業務利用は86.4%

生成AIを業務で使う会社は、この1年で一気に増えました。総務省の令和8年版情報通信白書(2025年度企業向け調査)によると、生成AIを一つ以上の業務で利用している日本企業は86.4%で、前年度調査の55.2%から大きく伸びました(活用方針が「わからない」と答えた企業を除いた集計)。生成AIを「積極的に活用する」または「領域を限定して活用する」と答えた企業も、中小企業で58.1%あります。業務別では「議事録・メール作成補助」が約7割で最多、次が「営業・販売」の約6割で、効果を実感する割合も議事録・メール作成補助が72.3%と最も高くなっています(出典は記事末の「参考・出典」・参照日: 2026年8月24日)。

この数字は生成AI全般の調査で、決めた時刻に無人で動くAIエージェントに限った数字ではありません。ただ、使われ方の順番は当社の12例とほぼ同じです。当社で最初に安定して動いたのも議事録・レポートの保存と営業でした。この記事の事例は、その次の段階です。チャットで人が聞いていた業務を、決めた時刻に無人で回る仕組みに変えた、という位置づけで読んでください。白書でも、懸念されるリスクの1位は「社内情報の漏洩などのセキュリティリスク」(46.4%)です。事例を選ぶときに人の確認の位置から考えるのは、この懸念への答えでもあります。

人の確認の3型|業務が社外に出るほど確認を前に置く

当社が作ったAIエージェントは25体で、2026年8月23日時点で動いているのは19体です。そのうち人が起動しなくても動くのが12体(決めた時刻に動く11体と、常時立ち上がっているWebの社内ツール1体)、人が起動するのが7体、止めたのが6体です(社内の一覧表から転記)。12体を「人がどこで確認するか」で分けます。できた物を見る型が8体、あとでまとめて見る型が2体、送る前に見る型が2体です。確認の位置は、AIの出力が社内に留まるか社外に出るかで決めます。議事録・レポート・日報の事例は「できた物を見る」の節、営業の事例は「送る前に見る」の節にあります。

人の確認は3型。出力が社外に出る業務ほど、確認をAIの前に置く

人の確認の3型と確認の位置3段の流れ図。上段「できた物を見る」は入力→AI→出力のあとに人が見る(社内に留まる業務・8体)。中段「あとでまとめて見る」は出力を表や通知にためて、たまってから人がまとめて見る(2体)。下段「送る前に見る」は入力→AIのあと、送る前に人が見るか、相手・文面の型・上限を人が先に決めた範囲でだけ社外へ出す(2体)。確認の位置は「出力が社外に出るか」で決める→ 右に行くほど社外に出る できた物を見る社内に留まる・8体 入力 AIがすること 出力(社内) 人が見る あとでまとめて見る表にためる・2体 入力 AIがすること 表にためる たまってから見る 送る前に見る社外に出る・2体 入力 AIがすること 人が見る・決める 社外へ送る

図の内容: 人の確認の3型。社内に留まる業務は出力のあとに見る(8体)、表や通知にためる業務はたまってから見る(2体)、社外に出る業務は送る前に人が見るか、人が先に決めた相手・文面の型・上限の範囲でだけ送る(2体)。

以下、3型ごとに12体を「一般の会社ならこの業務」に置き換えて並べます。表の1列目は当社の業務を一般の会社向けに読み替えた呼び方、2列目は当社での呼び方と動く時刻です。

できた物を見る型の事例8|議事録・レポート・日報・記事の改善

出力が社内に留まる業務は、AIに最後まで作らせてから人が見ます。当社の12体のうち8体がこの型です。

業務(一般の会社なら)当社での呼び方・いつ動くか入力→AIがすること人の確認
1 報告書・議事録の保管商談録の自動保存・毎晩1時議事録の置き場→社外との商談だけ選び、機密が混じっていないかを作ったAIとは別のAIが1件ずつ確かめる→保管場所に保存できた物を見る
2 議事録の一覧表への転記議事録の自動転記・毎晩23時45分議事録→相手先・日付・種別を読み取り、一覧表の項目を埋めるできた物を見る
3 部署の日報日次の動きの下書き・毎晩22時30分社内チャットと商談管理表の変化→その日の動きの下書きを作る(まだ本番前で、様子を見ている段階)できた物を見る
4 週次の経営レポート週次経営レポート・毎週月曜6時40分売上と営業の表→レポートを作り、別のAIが確かめて確定(人の承認は8月19日にやめた)できた物を見る(要約だけ)
5 営業の日報営業日次レポート・毎晩21時営業リストの表→その日の送付件数と返信を集計→チャットに配信できた物を見る
6 自動化の稼働確認エージェントの動作点検・毎朝8時各エージェントから届く「動きました」の記録→前日に動いたものと止まったものを日報にするできた物を見る
7 Webサイトの記事改善コラムの週次書き直し・日曜15時検索順位と、ChatGPTなどのAIが自社記事を挙げた回数→弱い記事を1本選び、書き直しと週報を作るできた物を見る
8 月次の方針の見直しコラムの月次見直し・毎月1日月間の順位と流入の集計→記事の優先順位と月報を作るできた物を見る(読んで決める)

1の商談録は、作り始めから初回の自動保存まで5日でした。保存件数は2026年8月19日から23日までで28件です(社内の変更履歴から転記。詳細は作り方の記事の実例)。4の週次経営レポートは、人の承認を2026年8月19日にやめました。8月24日の回から、別のAIの確認だけで確定します。この型は、「誰が・いつ見るか」を決めてあるかで成否が分かれます。見る人と時刻が決まっていないと、出力はたまるだけで使われません。当社では、成功の物差しも先に決めています。複製したテスト用データ20〜30件で一致率9割を超えてから本番に出す、という基準です(作り方の記事に手順があります)。

あとでまとめて見る型の事例2|連絡先の補充・放置ファイルの点検

出力が表や通知にたまる業務は、1件ずつ見ずに、たまってから見ます(使う前か、通知が来たとき)。当社の12体のうち2体がこの型です。

業務(一般の会社なら)当社での呼び方・いつ動くか入力→AIがすること人の確認
9 営業リストの連絡先補充連絡先の自動補充・毎日5回会社名→公式サイトを探し、問い合わせ先を表に書くあとでまとめて見る(送付に使う前)
10 共有フォルダの放置ファイル点検放置ファイルの見張り番・毎日21時15分作業用の置き場→作りかけ(共有がまだの物)と、7日以上前の確認待ちメモを判定→残っているときだけ通知あとでまとめて見る(通知が来たとき)

10の見張り番を作ったきっかけは、未整理のメモが2日間どこにも共有されずにまとめて止まっていた事故です。この型の急所は、間違いが混じっても、まとめて見るまでの間に外へ出ないことです。9の連絡先は、営業メールを送る前に必ず人が見る仕組み(次の型)とつないでいます。表に間違いが混じっても、送付には進みません。

送る前に見る型の事例2|新規開拓の連絡・営業メールの送付

出力が社外に出る業務は、送る相手・文面の型・1日の上限を人が先に決め、その範囲の中だけで送ります。1件ずつ人が承認してから送る物(12)と、相手と文面の型を前日までに人が決めておき、送信そのものは無人で走る物(11)があります。当社の12体のうち2体がこの型で、どちらも営業です。

業務(一般の会社なら)当社での呼び方・いつ動くか入力→AIがすること人の確認
11 新規開拓のリスト作りと連絡求人シグナル営業(=求人情報を手がかりにした新規開拓)・毎朝9時求人サイト→AI人材を募集中の会社を集め、採用担当者を探し、決めた型の文面で送る送る前に人が決める(送付先・文面の型・1日の上限)
12 営業メール・フォームの送付ブラウザから使う営業ツール・常時(送るのは人が承認したとき)営業リスト→1社ごとに文面を作り、メールと問い合わせフォームで送る送る前に見る(承認)

11は作り始めが2026年8月19日、初回の稼働が8月22日です。初日は40件中40件の送付に成功しました(社内の変更履歴と一覧表から転記)。11の送信は毎朝無人で走るので、人が握るのは前日までの送付先の確認と、文面の型、1日の上限です。SNSの中には、自動送信を利用規約で禁じているものがあります。アカウント停止のリスクを自社で引き受ける前提の運用で、当社も同じ理由でFacebookの送付を止めました(次の節)。真似る前に各サービスの利用規約を読んでください。営業メールは特定電子メール法(広告宣伝メールの送信ルールを定めた法律)の対象です。同意の取り方・差出人の表示・配信停止の案内を先に整えます。一番の急所は、送る相手・文面の型・送付の上限を人が握り続けることです。

同様に、問い合わせフォームへの送信を自動化したい場合は、ツールの選び方から法的な注意点までフォーム営業自動化ツール比較14選と選び方にまとめている。

12例を自社の業種に読み替える

12例は業種をまたいで読み替えられます。1の商談録の保管は、建設業なら工事の打合せ記録、士業なら顧客面談の記録です。9の連絡先補充は、卸や製造業なら得意先台帳の補充です。10の放置ファイル点検は、製造業なら図面フォルダの点検です。4の週次レポートは、不動産業なら反響と案内件数の週次まとめです。業種ごとの業務の地図は建設業製造業不動産業税理士事務所の記事にあります。

作った25体の内訳。動いているのは19体、止めたのは6体

作った25体の内訳左の「作った25体」から右へ枝分かれする図。動いている19体(無人で動く12体と人が起動する7体)と、止めた6体に分かれる。無人の12体はさらに、できた物を見る8体・あとでまとめて見る2体・送る前に見る2体に分かれる。 作った25体2026年8月23日時点 動いている 19体無人12+人が起動7 止めた 6体理由は4つの型(次の節) 無人で動く 12体(決めた時刻11+常時1)できた物を見る8・たまってから見る2・送る前2 人が起動する 7体収集・調査・補充・送付の手動版など 25体のうち17体が営業。動く場所はMac miniが20体

図の内容: 作った25体の内訳。動いているのは19体(無人で動く12体=できた物を見る8・あとでまとめて見る2・送る前に見る2、人が起動する7体)、止めたのは6体。

25体全体では17体が営業の業務で、議事録・レポート系が4体(1体は停止中)、コラムが2体、自動化の点検が2体です。営業が多いのは、当社では手順が決まっていて件数の多い業務が営業に集中していたからです。営業以外の業務も型は同じです。問い合わせへの返信の下書きと請求書・見積書の下書きは「送る前に見る」、経費精算の仕分けや在庫の発注案は「あとでまとめて見る」、社内FAQの回答の下書きや日報のまとめは「できた物を見る」に当たります。自社の業務がどの型に当たるかは、出力が社外に出るかどうかを見れば、業種が違ってもほぼ決められます。

人材業に読み替える場合は、スカウト文面・レジュメ整形・マッチングのAI活用マップで、人が確認すべき箇所まで確認できます。

士業の顧客面談や制度文書の整理に読み替える場合は、社労士事務所の手続き・相談対応・助成金業務におけるAI活用マップで、AIに任せる工程と資格者が判断する工程を確認できます。

人が起動する7体と、動かす場所・費用

無人の12体とは別に、人が起動する7体があります。11の新規開拓の前段階(求人の収集・採用担当者の特定・連絡先の補充)が3体、メールアドレスの推測と実在確認・フォームURL集めが2体、フォーム送付とメール送付の手動版が2体です。送付の2つは、送る前に必ず下書きを画面で見せる設定にしています。25体のうち20体は机の上のMac mini(=小型のパソコン)で動いています。固定費はサーバーとメール配信で月5,500円(サーバー分は概算・ドメイン代は含みません)で、これにAIの定額プラン代と一部の従量課金が乗ります。作ったのはプログラマーではない経営者で、AIコーディングツール(Claude Code)に日本語で指示して作ったものが大半です。

各エージェントの選定基準や種類ごとの特徴を把握したい場合は、AIエージェントの種類・選び方・おすすめ14選も参照されたい。

止めた6体と理由|事例が止まる4つの型

当社が作ったあとに止めたAIエージェントは、2026年8月23日時点で6体です(社内の一覧表から転記)。止めた理由は4つの型に分かれます。事例を自社に当てはめるときは、この4つのどれで止まりそうかを先に考えておくと、作る前に手が打てます。

止めた物いつ・理由
録音→文字起こし→要約の保存一時停止。録音する運用が続かなかった人の運用が続かない
LinkedInでの営業先の収集(1日50件)2026年8月22日〜。求人シグナル営業の送付に集中する間だけ止めた枠を別の仕事に移した
LinkedInでの営業送付(1日35件)2026年8月21日〜。1日に送れる件数の上限(枠)を求人シグナル営業へ回した枠を別の仕事に移した
メールでの営業送付ブラウザから使う営業ツールを新しく作り、その中に同じ機能を移した別の仕組みに吸収した
問い合わせフォームでの営業送付同上別の仕組みに吸収した
Facebookでの営業送付送りすぎでアカウントを止められる恐れがあり、送信を休んでいるアカウント停止のリスク

4つの型のうち、作る前に防げるのは「人の運用が続かない」と「アカウント停止のリスク」です。録音のエージェントでは、プログラムは動いていたのに、毎日録音機を持ち歩いて録音する人の手順が続きませんでした。AIに任せる前に、人がやる部分の手順が毎日回るかを先に確かめる必要がありました。

止まる理由は4つの型。左の2つは作る前に防げる

エージェントが止まる4つの型4つの箱を2グループに分けた図。左のグループ「作る前に防げる止まり方」には、人の運用が続かない(例: 録音の持ち歩き)とアカウント停止のリスク(例: Facebook送付)。右のグループ「作り替えの結果の止まり方」には、枠を別の仕事に移した(例: LinkedIn送付と収集)と別の仕組みに吸収した(例: メール・フォーム送付)。 作る前に防げる止まり方 ① 人の運用が続かない例: 毎日録音して持ち歩く手順が続かず一時停止対策: 人がやる部分が毎日回るかを先に確かめる ② アカウント停止のリスク例: Facebook送付は送りすぎの恐れで休止対策: 利用規約を読み、リスクを引き受けるか決める 作り替えの結果の止まり方(失敗ではない) ③ 枠を別の仕事に移した例: LinkedIn送付・収集の枠を求人シグナル営業へ1日に送れる件数の上限は共有の資源 ④ 別の仕組みに吸収した例: メール・フォーム送付は新しい営業ツールへ役目を終えたものは一覧表に記録して残す

図の内容: 止まる理由の4型。①人の運用が続かない・②アカウント停止のリスクは作る前に防げる。③枠を移した・④別の仕組みに吸収したは作り替えの結果で、失敗ではない。

「枠を移した」「吸収した」の2つは失敗ではなく、動いていた仕組みを次の形に作り替えた結果です。エージェントは1体ずつ足していくので、半年も経てば役目を終えるエージェントが出ます。止めた記録を一覧表に残しておくと、次に似たものを作るときに同じ理由で止まるのを避けられます。

6体とは別に、複数のエージェントをまとめた仕組みを2つ畳みました。許認可の手続きを調べて案内する仕組みを、人の確認なしに自分で改善させる試みは2026年7月19日に畳みました(答え合わせがすぐにできない領域では、自律で回しても直す材料が集まらない)。毎朝の記事の自動執筆は2026年8月23日に廃止しました(安いAIの下書きでは、別のAIの審査で合格点に届かない)。どちらも「人の確認を減らしすぎた」事例です。

事例から自社の業務を選ぶ3つの問い

12の事例から1つ選ぶときは、次の3つに全部「はい」と答えられる業務から始めます。

  • 週に10回以上やっているか(月1回の業務は、まず手順を書き出すところから)
  • 手順を言葉で説明できるか(担当者ごとに手順が違う業務は、揃えるのが先)
  • 間違えても取り返しがつくか(請求・契約・法的な通知は、人がやる業務)

3つとも「はい」なら、人の確認の型を決めます。出力が社内に留まるなら「できた物を見る」、社外に出るなら「送る前に見る」です。ここまで決まれば、あとは作り方の5ステップのとおりです。手順書→権限と鍵→指示書→複製したデータで試す→人の確認つきで本番、と進めます。社内のデータを読ませる前に、入れてはいけない情報の線引きを中小企業の生成AIセキュリティで確かめてください。

AIエージェントを今すぐ作らなくていい会社と、この記事に含まれないこと

AIエージェントを今すぐ作らなくていいのは、次の3つのどれかに当てはまる会社です。

  • 任せたい業務が週に10回未満しかない(手順を書き出すところから始める)
  • 同じ業務でも担当者ごとに手順が違う
  • その業務が、間違えた瞬間に取り返しがつかない(請求・契約・法的な通知)

この記事に含まれないこと:

Summary in English

This article lists real AI agent use cases from AI Expert (Orga LLC, Tokyo), a one-person company that has built 25 AI agents; as of August 23, 2026, 19 are in use — 12 run unattended (11 on a schedule, 1 as an always-on web tool) and 7 are started by a person — and 6 have been stopped. A useful case study, we argue, is not a problem-and-solution story but a single line — input → what the AI does → where a human checks — with who runs it, since when, and how many items. The 12 unattended agents are grouped by the human check: 8 where a person reviews the finished output (meeting-record archiving, weekly management reports, daily sales reports, article rewrites), 2 where outputs accumulate in a table or as notifications and are reviewed in batches (contact enrichment, stale-file watchdog), and 2 where anything that leaves the company is either approved item by item or sent only within a recipient list, message template, and daily cap that a person fixed in advance (job-signal outreach, sales email and form sending). 17 of the 25 agents serve sales. Fixed costs are about ¥5,500 per month for a server and email delivery, plus AI subscriptions. The 6 stopped agents fall into four patterns: the human routine did not last, capacity was moved to another task, the function was absorbed into another system, or account-suspension risk. All figures are transcribed from the company’s internal agent registry and commit history.

まとめ|事例は「真似る」より「1行に書き直す」

事例の読み方と当社の実物の要点は次の5つです。

  • 参考になる事例は「入力→AIがすること→人の確認」の1行で書けて、誰が・いつから・何件かが付いている物
  • 当社の25体は、無人12・人が起動7・停止6。17体が営業で、当社で最初に自動化が進んだのは毎日同じ手順で件数の多い業務
  • 人の確認は3型。社内に留まるものは「できた物を見る」(8体)、表や通知にたまるものは「あとでまとめて見る」(2体)、社外に出るものは「送る前に見る」か「相手と文面の型を人が先に決める」(2体)
  • 止まる理由は4型。作る前に防げるのは「人の運用が続かない」と「アカウント停止のリスク」の2つ
  • 大手の事例は業務だけを取り出し、規模とツールは自社の条件で決め直す

次のアクションは、3つのうちどれか1つで構いません。

  • 今日: 12例から一番近い物を1つ選び、冒頭のひな形を自社の業務名で埋める
  • 今週: その業務が週10回以上・手順を言葉にできる・取り返しがつく、の3つを満たすか確かめる
  • 今月: 作り方の5ステップに沿って、複製したデータで試す

どの業務から始めるかは会社ごとに答えが違います。当社の25体の一覧表と止めた6体の記録は、無料相談でそのままお見せします。自社の業務に当てはめる材料にしてください。

次に読む

更新履歴

  • 2026-08-24: 初版公開。当社のAIエージェント25体の稼働状況と止めた6体の理由は、2026年8月23日時点の社内一覧表と変更履歴から転記。総務省・令和8年版情報通信白書の数字と大手2社の発表資料を2026年8月24日に確認
  • 次回更新予定: 2026年10月(エージェント数と稼働状況、止めた物の増減を再確認します。効果の数字は、実測か「想定と明記した試算」で足すことを検討します)

本記事は2026年8月24日時点の当社の運用記録(エージェント一覧表は8月23日時点)と各社公式ページ・総務省公表資料の表示に基づきます(公開日: 2026年8月24日)。ツールの料金・機能は予告なく変わるため、契約前に公式ページで最新の条件を確認してください。

参考・出典

よくある質問

AIエージェントの身近な例は何ですか?
会社で身近なのは、決めた時刻に自分で動いて結果だけを人に渡す仕組みです。毎晩、議事録を読んで社外との商談だけを保管場所に保存する。毎朝、人が決めた営業リストの相手に、決めた型の文面を送る。毎日、共有フォルダの放置ファイルを点検し、残っているときだけ知らせる、といった仕組みです。個人で身近なのは、ChatGPTの有料プランにある「スケジュール済みタスク」で、決めた時刻に決めた調べ物や要約を届けてくれます(OpenAIヘルプセンター・2026年8月23日参照)。
AIエージェントの成功事例にはどんなものがありますか?
中小企業で再現しやすい成功例は、週10回以上ある定型業務を1つだけ任せ、人の確認を残したものです。当社(一人会社)では、商談の議事録を毎晩確かめて保存するエージェントが2026年8月19日から23日までに28件を保存しました。求人サイトから営業先を探して連絡するエージェントは、作り始めから3日で動き、初日に40件中40件の送付に成功しました(社内の変更履歴と一覧表から転記)。成功事例を読むときは「誰が・いつから・何件」が書いてあるかを確かめてください。
AIエージェントで有名なものは何ですか?
2026年8月時点で、会社の業務に使われている代表例は4つです。①ChatGPTの「スケジュール済みタスク」(有料プランで決めた時刻に自動で動く。Goで3件、Plusで5件、Proで15件まで)。②AnthropicのClaude Code(日本語の指示でファイルやシステムを扱うエージェントを作れる。Pro以上のプランかAPIの従量課金)。③MicrosoftのCopilot Studio(Microsoft 365の中で社内向けエージェントを作れる)。④Dify(画面操作で組めるノーコードのツール。無料プランあり)。いずれも各社公式ページを2026年8月23日に確認しました。当社の25体は主にClaude Codeで作っています。
AIエージェントにはどんな種類がありますか?
人の関わり方で3種類に分けると選びやすくなります。1つ目は、できたものを人があとで見る型(議事録の保存、レポートの作成)。2つ目は、あとでまとめて見る型(営業リストの連絡先補充、放置ファイルの点検)。3つ目は、送る前に人が見るか、送る相手と文面の型を人が先に決める型(営業メールの送付、見積書の下書き)。業務が社外に出るほど、確認を前に置きます。当社の無人で動く12体は、この3つの型のどれかに必ず当てはまります。
AIエージェントと生成AIの違いは何ですか?
生成AIは、人が聞いたことに文章や画像で答えるAIです。AIエージェントは、目的を渡すと、検索・ファイル・メール・業務システムといった道具を自分で使って作業を最後まで終わらせるAIです。生成AIが「答える」だけなのに対し、AIエージェントは「作業する」ところが違います。中身には生成AIが入っていて、そこに道具と記憶を足したものがAIエージェントです。
中小企業でもAIエージェントの導入事例はありますか?
あります。当社は一人会社ですが、2026年8月23日時点で25体のAIエージェントを社内の一覧表で管理し、19体が動いています(そのうち12体は無人)。25体のうち17体が営業の業務で、残りは議事録・レポート・Webサイトの記事改善・自動化の点検です。固定費はサーバーとメール配信で月5,500円(サーバー分は概算・ドメイン代は別)に、AIの定額プラン代と一部の従量課金が乗ります。作ったのはプログラマーではない経営者で、AIコーディングツールに日本語で指示して作りました。
業種別のAIエージェントの事例はありますか?
業務の型は業種をまたいで同じなので、事例は業務名を読み替えて使います。商談の議事録の保存は、建設業なら工事の打合せ記録、士業なら顧客面談の記録になります。営業リストの連絡先補充は、卸や製造業なら得意先台帳の補充です。共有フォルダの放置ファイル点検は、製造業なら図面フォルダの点検です。週次の経営レポートは、不動産業なら反響と案内件数の週次まとめです。読み替えるときは「入力→AIがすること→人の確認」の1行が同じ形になるかで判断します。
AIエージェントを導入している企業はどれくらいありますか?
AIエージェントに限った公的な統計はまだありませんが、その手前の生成AIなら、総務省の令和8年版情報通信白書(2025年度企業向け調査)で、一つ以上の業務で利用している日本企業は86.4%(前年度調査は55.2%)です。「積極的に活用する」または「領域を限定して活用する」と答えた企業は大企業74.0%・中小企業58.1%で、業務別では議事録・メール作成補助が約7割、営業・販売が約6割です(参照日: 2026年8月24日)。チャットでの利用が広がった次の段階として、決めた時刻に無人で動くエージェント化が始まっている、というのが現在地です。
AIエージェントの事例集はどこで探せばよいですか?
ベンダー各社の事例ページと、総務省の情報通信白書の活用事例が入口になります。ただしベンダーの事例は自社ツールの宣伝を兼ねるため、「誰が・いつから・何件」の数字があるか、止めた話や失敗にも触れているか、の2点で選り分けてください。この記事の「事例を読むときの物差し3つ」をそのまま当てはめられます。業種で探す場合は、業種別のAI活用の記事(建設業・製造業・不動産業・税理士事務所など)から入るほうが、自社の業務に近い事例に早く着きます。
Microsoft Copilotで作るAIエージェントの事例はありますか?
Microsoft 365を使っている会社なら、社内の文書を読んで質問に答える社内向けのエージェントがCopilot Studioで作れます(Microsoft 365 Copilotは年払いで1ユーザー月4,497円。2026年8月23日にMicrosoft公式ページで確認)。人の指示なしに自分で動く自律型や社外への公開は、CopilotクレジットとAzureの契約が別に必要です。当社はMicrosoft 365を使っていないため、Copilot Studioで作った事例は持っていません。

AI Expert 編集部運営: Orga合同会社

非エンジニアの運営者が、自社の営業(リスト作成・文面・送付・資料・日報)をAIで毎日動かしながら書いています。中小企業のAI適用診断・実務題材型AI研修・プロAI人材のマッチングを提供。

この記事の検証方法: 数字・価格・仕様は一次情報(公式ドキュメント・公式料金ページ)か自社の実測だけを使い、出典に参照日を付けています。公開前に機械検証(verify_post)と、書き手とは別のAIによる事実照合を通しています。

この記事の検証環境: 事例の件数・日付・稼働状況は、社内のAIエージェント一覧表(2026年8月23日時点)とプログラムの変更履歴から転記し、実装ファイルと突き合わせました。ツールの料金と機能は各社の公式ページを、総務省の情報通信白書は公表PDFを、大手2社の事例は各社の発表資料を、2026年8月23〜24日に開いて確認しました。公開前に、書き手とは別のAIが出典と根拠ファイルに1つずつ照らし合わせました。

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